フィンランドから「自分のための時間」を学ぶ
オンラインワークショップ参加レポート
1ヶ月ほど前に、フィンランド在住のMonika Luukkonen(モニカ・ルーッコネン)さんと、北欧のツアーコーディネートなどをされている戸沼 如恵さんによる、オンラインワークショップに参加したので、概要や私が感じたことを紹介します。
タイトルは、
“MY TIME 自分もまわりも幸せになる「自分のための時間」のつくり方ワークショップ”。
モニカさんの著書
『マイタイム 自分もまわりも幸せになる「自分のための時間」のつくり方』
の考えをベースに、「自分のための時間」MY TIMEについて知り、日々の過ごし方を振り返るというプログラムです。
フィンランドの人々の暮らしや考えを知ると共に、自分の時間を大切にするための具体的なアイデアを得ることができた、素敵なイベントでした。
北欧諸国の暮らし
セルフケアを探求する中で、私にとってかかせないのは北欧諸国について学ぶことです。ノルウェーとスウェーデンに滞在した際、人々の暮らしの豊かさに感動したことから、その背景にある文化に興味をもちました。
特に印象的だったのは、夕方の公園での光景。
16:00、まだ日が傾く前の明るい時間帯に、子供から大人まで性別を問わず、たくさんの人が集まっていました。飲み物を片手に談笑している人が多く、他者の目を気にせず、それぞれの時間を楽しんでいるように見えました。
日本と比べて残業がとても少ないことは知っていましたが、仕事が終わったあとの過ごし方を実際に目にして、そこで流れる時間があまりに美しく、「ここは天国か!?」と衝撃を受けたのを覚えています。
日本との違いは何なのだろう。北欧諸国の暮らしを紐解くことで、セルフケアにつながるアイデアを知れるのではないか、そのように考えています。
オンラインワークショップで学ぶ「MY TIME」
北欧諸国の方の話を聞いてみたい、そう思っていたときに、オンラインワークショップ
“MY TIME 自分もまわりも幸せになる「自分のための時間」のつくり方ワークショップ”の存在を知りました。
2時間のワークショップは、
・「MY TIME」について
・日々の過ごし方を振り返るワークショップ
・具体的な実践方法
の大きく3つの内容で構成されていました。
「他の人をケアする前に、自分をケアしよう」
これはフィンランドで一般的なアドバイスの1つだそうです。
ケアをすることで、充電された状態の自分で人に接することができ、その結果、自分だけではなく周りの人も楽しむことができる良い循環が生まれるためです。
「MY TIME」が大切な理由や、障壁となる考え方、具体的な実践方法など。著書にも詳しく紹介されているので、気になる方はぜひこちらもご覧ください。
『マイタイム 自分もまわりも幸せになる「自分のための時間」のつくり方』
実践のアイデア「ミニ瞑想」
今回特に勉強になったのが、「ミニ瞑想」でした。ベトナムのティク・ナット・ハン先生の考えを元にした、手軽にできる瞑想です。
”いま行っていることにフォーカスする“という方法で、例えばコーヒーを飲んでいるときに、「私はここにいます、ただ、コーヒーを飲んでいます」と目の前のことに集中することで、心が落ち着くのだそうです。
これまで「瞑想」と聞くと、なんだか難しそうだなという感覚がありました。どうやらとても良いらしいし、世界の名だたる人も取り入れていると聞くものの、どんな風に取り入れたら良いのか分からなかったのです。
しかし「ミニ瞑想」であれば、自分にもできそうだと感じ、実践してみることにしました。
挑戦してみると集中している内にすぐ気が逸れてしまい、無意識に頭がずっと稼働していたことに気づきました。
・未来のこと(この後の作業過程や、明日以降のこと)
・昔のこと(うまくいかなかった時のことや、これまでに経験したこと)
・架空の他者こと(こんな風に思われるかもしれない、こうすれば他者に認められるかもしれない)
など、色々なことが頭の中をめぐっており、いま現在行っていることにフォーカスしている時間が、いかに少ないかが分かったのです。これだけ考えてばかりいると、そりゃあ疲れますよね。
「ミニ瞑想」をやってみて良かったことは、目の前の人とのコミュニケーションが、より楽しくなったことです。一緒に食べているものや、相手の表情をしっかり見て集中することで、人と過ごす時間がより豊かになったように思います。
フィンランドの寛容度に注目したい
世界幸福度ランキングでは、毎年上位を北欧諸国が占めることが有名です。3月に発表された2023年の結果では、フィンランドが6年連続1位となりました。
日本は47位。幸福度をはかる指標の中でも、「他者への寛容度」が低いと言われています。
実際に公共の場などで、寛容度の低さを感じるシーンが結構ある気がします。特に、子連れの方はそう感じることが多いのではないでしょうか。
なぜ他国と比べて寛容度が低いのか、それは他者を優先して、自分を後回しにしてしまう風潮が一つの原因なのではないかなと思います。「MY TIME」やセルフケアの考え方をベースに、やさしい気持ちが連鎖して、寛容度が高まるような仕組みを考えていきたいです。