tome_bee813

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ミスト 第一話「失」

俺はあの時、 これから起こる悲劇を想像していなかった。 「カイル兄ちゃん、こっちこっち!」 「どうしたメルト、何か見つかったのか?」 メルトが指した先には、 巨大な獣の角が落ちていた。 「うわ、すげえ!  これ親父が欲しがってた魔獣の角だぞ!」 「よかったぁ、お父さん喜ぶね!  持って帰ろうか!」 そう言うと、メルトは自分の身長の何倍もある 魔獣の角を持ち上げた。 「おい、こんなデカいの1人で大丈夫か?」 心配そうな表情でカイルが言った。 「大丈夫、大丈夫、