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のらカレー屋にカレー作れる?(1)のらねこ、美味しいカレーが分からない

料理研究家と呼ばれる人達が、普段どういう手順でどんなことを考えて美味しいものを作ってるか、気になりません?
つまり、なにをすれば出版レベルの料理レシピになるのか、ってこと。
今回はそれを、カレーを例にとってやっていきたいとオモイマス。
いっちゃん美味しいレシピの作り方、みていきましょう!

皆さん、こんにちは。
もしくは初めての方、見つけてくださりありがとうございます。
僕は目標管理アプリ Project Sylphius の開発・運営をしております、TOMCAT HEART の中島といいます。

この のらねこに何ができる? では、がんばればがんばるほど人生ツラくなっていく、何をやっても最後は失敗する。
そんな方々に、“正しい努力 = 目標管理” であり、目標管理さえすれば何でも楽しめるということをお伝えするため、僕が取り組んだ様々なことを、なるだけ面白く読めるように書いています。

今回から新シリーズ “のらカレー屋にカレー作れる?” を始めます。
自分でカレースパイスをブレンドし、最高に自分好みに仕上げるにはどんな手順を踏めばいいか。
それについて考えていきます。

全体の執筆計画:
1. 美味しいカレーってどんなカレー?(今回)
2. カレーにはどんなスパイスを使うの?
3. あてずっぽうで作ってみる
4. 味覚において“辛さ”って大事なの?
5. スパイス以外で大事なものは?
6. 理論上で理想のカレーを設計する
7. 理論だけでは足りない部分を探す

こちらから過去のバックナンバーもどうぞ。

ちなみにですが、今回は僕にとって新しい挑戦になります。
今までのシリーズでは過去にやったことなどを執筆してきましたが、今回は執筆開始時点でカレーブレンドなんてやったことすらありません。
僕も 料理のさしすせそ くらいは分かってますが、カレーのカキクケコ については完全に未知の領域なのです!
なので、その試行錯誤も含めて楽しんでいただければ幸いです。

1. そもそも “美味しい” ってどういうこと?

その昔、何かのコマーシャルで「甘いは、旨い。」というキャッチコピーが使われたことがありました。
なんのヤツだっけ。お茶のCMだっけ?
まぁ、忘れてしまいましたが、この文章そのものは非常に誤解を招きやすい、言葉足らずな文章ですよね。

文章単体を初見で見ると “甘い = 旨い” という図式が成り立ち、そこから “甘い以外 = 旨くない” という図式になってしまうからです。
当然ながら世の中の料理はそういうものじゃないし、もし本当に “甘い = 旨い” なんだったら1日中砂糖でも舐めてりゃいいんです。
日々の諸問題が全て砂糖を舐めれば解決する暮らし、、、、そんな人生も案外悪くないかもしれません😏

実際にはこのキャッチコピーは “人が美味しいと感じる食品には、必ず甘さが隠れている” という意味で用いられ、実際その後ちょっと甘めの料理がよく売れる傾向が生まれたりもしました。

ではそれ以外の味覚はどうでしょう。
人間の味覚には、甘味以外にも 旨味・酸味・塩味・苦味 の計5種類の感覚があることが分かっており、なおかつ、辛味・コク・のどごし などの口全体で味わうもの、あるいは 鼻抜け感・雰囲気 といったもはや味覚細胞とは関係のないものですら、料理の味に影響を及ぼすことが知られています。

だとするとカレーにとって重要なのは、以下のうちどれなんでしょうね?

1. 旨味

まず、旨味のないカレーはもはやカレーではないですよね。
味音痴の人達ですら、カレーには旨味を求めます。

この旨味とは、グルタミン酸と呼ばれる栄養素を固有に「好き」と感じる味覚のことで、多分ですけど、新鮮なものを 良い と判断するために発達した味覚なんじゃないかなと思います。

2. 酸味

酸味は本来、腐ったものを判別するために発達した感覚ですが、酸味細胞がそういう用途で用いられていたのは人類がホモサピエンスになる前の時代のことです。
現代人類はこの味覚を “食品が円熟しているか” の判別に用います。

通常多くの人が(酸っぱい物好きの人を除いて)すっぱ過ぎない適度な酸味を好むのはそういう理由です。

3. 苦味

こちらも酸味と同じく、本来は腐敗物の判別のために生まれた味覚ですが、それはホモサピ(以下略)
これは僕個人の私見ですが、現代人は苦味を “味覚にステータス性があるかどうか” の判別に使っている気がします。

つまり、適度な苦みが大人の味であることを感じさせる、ってことです。
コーヒー然り、ビール然り、ピーマン然り。
てか、よくよく考えたら、それ以外の理由で苦いものをわざわざ口にする理由ないですし。

4. 塩味

若い頃、市販のカレー粉(ルーでなく粉)を初めて買ったとき、てっきり塩も入ってるモンだと思って入れなかったことがあります。
そしたら何の味もないそっけないスープになって、めちゃくちゃビックリした記憶がありました。
塩味だけでなく、それ以外の味すらも一切なにも感じなかったのです!

そういえば塩味って、他の味覚を強調する目的で使われることってありますよね。おしるこ とか。
もしかすると塩味って、本質的に 他の味覚を強調する という目的の味覚なのかもしれません。

だって、砂糖や酢は単体でも飲食するけど、塩を単体で食べる料理ってないですもんね。

5. その他の味覚

味蕾由来の味以外にも、人間は 辛味・コク・のどごし・鼻抜け感 といったものも味の一部として感じることが知られています。
また、その場の雰囲気が味に影響を与えるのも有名な話です。

これらのうち、カレーの味として重要なのはどれでしょうか。

僕としては、全部大事だと感じます。
つまり、旨味・酸味・塩味・苦味・辛味・コク・のどごし・鼻抜け感 の全てが、全部そろって初めてカレーだってことです。

そこで今回のカレー作りにおいては、“全ての味覚が均一に強いこと” をポイントにしてみようと思います。
どれかが抜きんだピーキーな味なんじゃなくて、全部って感じです。

2. 味覚が均一であることによって美味しくなる料理

カレー以外にも、味覚を均一にして美味しくなる料理はたくさんあります。
代表例としては “目玉焼き” 。
それから、“米” とか “パン” とか。

これらは味が淡白で味覚がどれも均一に低い、つまりインパクトに欠けるゆえにそれがバランスの良さとなり、どんな料理にも合う特徴があるわけです。
逆に “シチュー” “おでん” などのごった煮系の料理は、全ての味覚が総じて高く単体で主役になれますが、合わせる副菜に困る傾向があります。

パンとシチュー、おでんと米は、それぞれインパクトの高低は真逆ですが、でも全てに共通する特徴がありそうです。
どれも “嫌いな人があんましいない” というところが、ポイントとして大事な気がします。

3. 味覚が不均一であることによって美味しくなる料理

ですが、料理って全ての味覚が均一であればいいかってぇと、そういうものじゃないですよね。
ピーキーな味つけであるがゆえに美味しい、というものがあります。

たとえば “塩辛” “漬物” などの塩味ばかり強い食品。
それから “酢の物” “キムチ” “トマトジュース” なんかの酸味がやたら強い食品。
あと “ケーキ” に代表される甘味しかない食品などなどなど。
これらだって、ちゃんと美味しいことには違いないですよね。

。。。。。。でもごめん。少し嘘ついた。
実は僕、酢の物キライなんスよね。特に海産物の酢の物。
あとトマジューもあんま好きんくないんよ。

でもこれらの料理だって、好きな人はホンッット好きですよね。
以前いた会社の社長はトマトジュースを必ず1日1本飲む人でした。
あと田舎のおばあちゃんなんか、酢の物が嫌いな人を理解できない、なんて言ってたりとか結構します。

それからケーキの類も、嫌いな人はとことん嫌いな傾向が多少あり、人類全員がみんな好きなわけでもありません。

4. 今回の目標設定

料理ってのは味覚を均一に調整すれば美味しくはなります。
でもだからって不均一にしても美味しくなくなるわけではなく、好みの差が激しくなるってことなのかもしれません。

つまり味を均一にすることによって美味しくなるんじゃなくて、“みんなに好かれやすくなる” って図式なわけです。
ですので今回僕が作るカレーの目標も、そうすることにします!

たしかに、万人受けしやすいということは、特徴らしい特徴がないということでもあります。
ですが半面、万人受けするということは、その場の全員がそろって美味しいと感じる確率が高くなるということでもあります。
それゆえに味が不均一な料理に比べて、場の雰囲気を良くする力が強いと言えるわけです。

これって言い換えると、カレーは “雰囲気” がすでに調味料として組み込まれているとも言えますよね。
だから僕が今回目指すのはそういう味です!

無難 of the 無難 な味。
むしろ無難を突っ切って誰もが納得せざるをえない味。

次回からそういうカレーを作っていきます!
がんばるぞ! おー。

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ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
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