見出し画像

初学者がゆくRubyKaigi2022の歩き方

9月8日から3日間開催されたRubyKaigi2022@三重に参加してきました。

普段はカスタマーサクセス部に所属しながらプロダクトの企画開発に参加しています。Rubyに関しては初学者どころかまだ門叩き中レベルなので、参加前はとても不安でいっぱいでした。

今後参加される同じような境遇の方や参加検討をされる人に少しでも参考になると良いな〜と思って、noteにしたためます。

参加応募まで

私は今回、RailsGirls(女性初学者向けのコミュニティ)の支援枠での参加です。

1回目の参加締め切りをスルーした後、「やっぱりちょっと惜しいことしたかも…(悶々)」と思っていたところに締め切り延長の連絡があったので応募しました。行かぬ後悔なら行く後悔。

そして「参加者として不適当なら選考で落とされるだろう」と考えていたので「えいや」で応募しました。

会期までの過ごし方

会期当日までに何かしら準備(コンテンツの予習や会期中の過ごし方)・・・とはいかず丸腰で参加することになります。

タイムスケジュールのセッションタイトルから内容を推測できないので、会期中の過ごし方をイメージできず、「2泊3日もどうすれば・・・?」という状態になり、思考停止していたら当日になっていました。
(「行ってみてからじゃないとわからないこと多そう」という早々の諦めも大事)

https://twitter.com/kima0106/status/1567490716947062786?s=20&t=VFHgYthoLAPL4NJB-SIKnw

一応会期の行動的なところをイメージするために、RailsGirlsの参加支援チャンネルで事前に参考にできそうな記事を聞いて、RailsGirls枠参加者の記事をいくつか教えてもらったりもしました。気軽に会期情報を交換できるのすごくありがたい。

参加目的の設定

当日の動き方以外で、スタンスや参加姿勢なところはいっせーさんにアドバイスをもらい、開眼しました。

先輩!!!

「エンジニアではないし、参加するための十分な知識もないので、参加して良い機会にできないかも」と後ろ向きになっていましたが(応募前に悩め)、このアドバイスで参加姿勢と覚悟が決まり、またこのnoteを書くことを決めました。

この目標は自然とRubyコミュニティを盛り上げる姿勢も持てて、最悪コンテンツが全然わからなかったとしてもその情報すらもお届けするという能動的アクションが取れるので、同じように参加目的を持てずに困っているという方がいたらぜひ参考にしてみてほしいです。

コンテンツから無理やり何かを学ばなくて良い、という意味でプレッシャーからも解放されるのでおすすめです。

会期中の学び

前提知識がなさすぎたので「こんなことも?」と思われそうなことも、会期中に掴んでいきました。赤裸々に私視点での学びを記載しておきます。

そもそもプログラミング言語を「開発している人がいて、進化させている人がいる」という学び

Ruby生みの親である松本さんのことは知っていましたが、みんなが使ってる何かのバージョン2.0や3.0やらリリースしている人たちはどこか遠くにいる人たちなんだろうな〜と漠然と思っていました。
非エンジニアの目線だとプログラミング言語は何かを開発するためのもの、くらいのイメージしかないので、それそのものを開発する方々(コミッター)が集結し(しかも三重に)議論している、という構図を実際目でみてその世界の一端にワクワクしました。すごい。
フルタイムコミッターという言葉もここで知りました。(そんな職業が!)

Ruby以外の言語についても言及がたくさんある

・プロポーザル:How fast really is Ruby3.x (Rubyの処理の速さをPythonなど他の言語と比較していた)
・vs the worldなど

RubyKaigiと名の付くくらいなので、Ruby以外の言語について言及されるイメージを持っていませんでした。
ただRubyをもっと良くしたいと思う観点を持つ人は、他の言語も大なり小なり知った上でここがもっとこうなれば、という議論の展開をしていたので自ずと他の言語との比較がよくあったように思います。

私自身が「プログラミング学習に入る前に各種の言語の系譜や特徴を俯瞰で知りたい!」という謎モチベーションを持っていたので、嬉しかったです。

わからないのはRubyだけじゃない

ソースコードの解説になると眠気が・・・となってしまうのは事前の期待値通りでしたが、基本会議中のプロポーザルは「自由研究」なので各々の独自の興味関心や熱意に基づいて発表されていました。

-ポケモンカードのデッキルール
-自然言語処理
-プロトコル解析

ディープなテーマとディープなRubyの掛け合わせだったりするとRuby以外にも知らないことが出てきたりして知的好奇心が開拓されるのを感じていました。あと登壇者の方は皆さん話がうまいので、単純に話を聞くのが楽しいです。

わからないなりにグラデーションを感じることはできる

最初こそビビって「とりあえずスポンサーブースを回って各企業のノベルティをもらったりして楽しむ」ムーブをかましていましたが、会期後半は自分がわかりそうなプロポーザルを選んでみたりということが少しできて楽しみ方がわかってくるのでほとんどホールで時間を過ごしていました。

「何について話しているかすらわからない」
「何について話しているかはわかる」
「何を目的にどんなことやろうとしたのかわかる」
といったグラデーションで話を聞くと、印象深かった話や、理解がつまづいたポイントで他の人の解説を尋ねたりできるのでより聞く姿勢が取れました。

自由研究の目的

プロポーザルでは課題をどう乗り越えた、といったシェアが多かったのですが普段エンジニアをしていない身で聞いていると「何のためにこれを試すの?」とか「なんでそもそもそれやろうと思ったの?」など、目的が気になってきます。

私が聞いたセッションは偏っていますが、他の人にも意見を求めたりして究極的には大体が「もっと処理を速くしたい(=改善)」なのかなと納得しました。その目線で聞いていくと、スッと話にはいれました。(この辺はもっと解説を丁寧に聞いてみたいです。)


一緒に参加していたiCAREのエンジニアさんと一緒に話を聞き、終わったら質問責めにする、というやり方ができたのもとても幸運でした。
遠藤さん&しがさん、special thanksです!)

上記は事前に準備できていたかと言われるとやっぱり難しいので、会期中の学びを最大化する姿勢が一番大事だと思いました。話を聞きながら検索したり、単語をメモっておいたり、他の人に解説を聞いてみたり。

その他

「初学者なのにいきなりオフライン参加でいいのかな…まずはオンラインでどんなもんか見た方が」というのも考えましたが、特に初回は現地に行き参加で良かったと思いました。

ご当地のお弁当をRubyistと共に食べ、会話し、協賛企業を眺めて、といった形で配信されるプロポーザル以外のことも楽しむことでRubyコミュニティを文字通り「体感」しました。

最後に

思いきって参加してみて本当に良かったです。
実務との関係はさておき、Rubyという世界に触れられたこと自体がすごく印象に残る会期でした。

大規模カンファレンスにも関わらず、素晴らしい運営をされていてなにも不便を感じさせない、Helperさんにも感謝しています。
(会場が綺麗に使われていてRubyistすごいな〜と思ったのと、会場の三重総合文化センターが配慮の行き届いている施設なのもすごく良かった)

また今回参加支援をしていただいたRailsGirlsコミュニティーの皆様と、私が参加するきっかけになった14th@iCAREオフィス開催の立役者ムロさんにも感謝です(今!)

ありがとうございました!


津駅周辺を歩いていた海外Rubyistさんと、CREATIVE SURVEY社の参加者さん
(結束感が生まれた)

iCAREさんは今回Rubyスポンサーでした!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?