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情シスの新年度対応-嵐の2ヶ月をどう乗り切ったか?


2025年1月31日で2024年度が終わった。

この2ヶ月間、我が情シスはいつもの業務とは別次元の忙しさだった。

今回はそんな情シス/IT部門の日常であり、非日常でもある「2ヶ月間の奮闘記」をお送りしましょう

「新年度対応」- それは年に一度の総力戦


「新年度対応」それは年に一度の総力戦だ

12人のITチームが一斉に動き、数百人の社員が新たな組織体制でスムーズに業務を開始できるように支える。  

やるべきことは山ほどあるし準備も半端ない

- 人事マスターや組織情報、基幹システムの権限の更新
(これをミスるとシステムが機能不全)  

- ワークフローの変更や承認プロセスの見直し
(間違うと部門の管理者ガチに怒られる)  

- 異動・昇進者向けのPCとスマホの準備
(調達が遅れたら問い合わせ殺到)  

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そして、去年起こったアノ問題が…  

- 同じ部署なのに知らんぷり?情報共有できてない問題

- しれっと個別対応を頼んでくる"わがまま管理職

- 間に合わないPC調達と終わらないキッティング問題


そんな新年度への対応を情シスチームはどう乗り切ったのか?  いや、どう乗り切るつもりなのか?

まだ終わってはいないけど、今年の戦いを振り返りながら、上手くいくための3つのポイントを紹介する。  


1. 鉄のチームワークで乗り切れ!


新年度対応は、「情シス12人vs.数百人の社員」という戦いでもある。

しかもウチの会社、現場には「システム?パソコン? よくわからん!」という人がワンサカいるのだ。  

だからこそ情シスのメンバーは、マネージャーも含めて社内ヘルプデスク的な動きも求められる。  

そこで重要になるのがチームワークだ

今年はサポートチームのA君がリーダーを務めた。

「〇〇のデータ更新完了!」
「△△の設定、ちょっと怪しいかも」

A君は怪し気な笑みを浮かべながらも、Teamsで逐一情報をチームに共有する。

さらにA君は「問い合わせ担当、システム更新担当、キッティング担当」など、役割を細かく設定した。誰が何をやるのかが明確になったことで、想定外のトラブルにも素早く対応できる体制を整えたのだ。

逆にひとりに負荷がかかる作業(ワークフローシステムの承認フローの確認作業など)は、全員で分担して行った。

1人で抱え込まず、チームで助け合う。それがこの新年度対応を乗り切る鍵だと改めて実感した。

A君、グッジョブやで👍

情シス以外の関係者全員参加のTeamsで共有

2.「事前準備が9割」のはずが…


「事前準備が9割」—これは情シスの鉄則だが、それでも毎年想定外の事態は起こる。  

今年の最大のトラブルは、パソコンの調達が間に合わない! であった。

- 「去年より異動者が多い?!」
(今さら言わないで…)

- 「共用PCで済むはずが、個別に必要になった?!」
(その報告、1ヵ月前にしてほしかった…)

- 「年度末の直前にパソコンが必要!なんとかして!」
(悲鳴…)

パソコンはすぐに用意できるものではない。  
発注から納品まで最短でも1カ月、そこからキッティングまで含めると2カ月近くかかる。  

つまり、新組織の発表と同時に動き出しても、ギリギリ間に合うかどうかの勝負になる。  

今年は、1月早々に管理職向けにアンケートを実施し、「必要なPC・スマホの台数」「メンバーが利用する業務システム」などを事前に把握していた。  

だが、それでも新年度直前になって、  
「やっぱり追加でPCが必要!」  
という声が飛んできた。

本当に勘弁してほしい。  

結局、情シス/IT部門のいざと言う時のPCを緊急でセットアップし、なんとか間に合わせたが、  この問題は来年以降も続く気がする。

特にキッティングの時間短縮と効率化(アウトソース化)は、またまた次回に持ち越しの課題となってしまった💦


3.「しれっと個別対応依頼」を全力ブロック大作戦

新年度対応で最も厄介なのは、一部の"わがまま管理職"への対応だ。  

- 「俺だけ特別にPCを早く準備して」  
- 「承認フロー、俺だけ違う形にしてくれない?」  
- 「この人は特別対応してくれるよね?」  

ご本人は悪気がないのだが、こうした"しれっと個別対応依頼"が担当者の元に個人チャットで飛んでくる。

これを許してしまうと、次から次へと「俺も俺も」となり、本来の対応業務が進まなくなる。  

今年は、ちゃんと理由を確認した上で、
「特例対応は受け付けません」
と明確な回答を用意し、必要に応じて情シス/IT部門の管理職から説明する運用を徹底した。  

それでも「まぁ、君ならやってくれるよね?」と押してくる人がいるので、
「すべて統一ルールで対応しています」  
「特別対応すると、他の社員にも影響が出るので…」  と、鉄壁の防御を固めたのだ。

結果、個別対応の依頼は去年より30%減!(体感)  。完全になくすのは難しいが、少しずつ効果が出ているのは嬉しい。  


まとめ:今年もなんとか乗り切った!


新年度対応のポイントは、
- 鉄のチームワーク
- 事前準備が9割
- 個別依頼のブロック作戦
の3つだと書いた。

しかしこれは一面である。情シス/IT部門が楽をしておいて、一方で統制やルールで現場部門を縛ってしまってはダメだ。

一番大切なことは「月曜日に出社したとき、部門の誰からもクレームが出ないこと

つまり、裏方として完璧に業務を回し、何事もなかったかのように新年度をスタートさせることだと思う。


今年の新年度対応は、去年よりスムーズに進んだはず…と思いたい。  

月曜日、問い合わせやクレームの電話が鳴らないように祈るばかりだ。

そして、3月末に年度末を迎えるたくさんの情シス/IT部門の方々に、少しでも共感して頂けたら嬉しいです。


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