上司を辞めることからはじめよう「フラット・マネジメント」
こんにちは♪今日は10月13日に参加したワークショップ「あいしずHR」の第4回目の課題図書「フラット・マネジメント」の感想と合わせて、「心地良く・成果をあげられるチーム」について考えてみました。
▶︎あいしずHRとは?
あいしずHRは、愛知県/静岡県に新たな仕事や活躍の場を創出するために、組織変革や新事業創出に必要とされるマインドシフト・カルチャーシフト・マネジメントシフトを学び、実践する取り組みです。詳しくは以下をご覧下さい。
▶︎今回のテーマ
第4回の課題図書は「フラット・マネジメント」心地良いチームをつくるリーダーの7つの思考(著 電通若者研究部 ワカモン)です。
まずは表紙を見てみましょう。
心地良いチーム
上司を辞めることからはじめよう
立場の上下を廃止することでチームの生産性は180度好転する
長らくサラリーマンをやっている人、管理職と言う立場にある人にとっては違和感満載のキーワードでしょう。会社や部活、地域のコミュニティでさえ役職がある方が方針を定め、メンバーや部下と呼ばれる人がその方針に従って行動する。そんな「統制が取れた組織=理想的な組織」とされているからです。
その一方で、「自分の部署は一体感がなくなっている」「退職者が続出してしまいチームが疲弊している」「自分の考えが理解されない」などの課題を抱えているマネージャーも多いのではないでしょうか?
そんなモヤモヤを抱えている人は是非、頭を空っぽにしてから読んで欲しいです。例えば…
上司と言う肩書きや立場
上から認められたいと言う承認欲求
昔からの価値観(仕事とは、組織とは、マネジメントとは)
さあ、もう空っぽになりましたか?
▶︎100年に一度の変革期
4回目のあいしずHRでは、参加者が本書を読んで、自分の身の回りで起きている同様の出来事や、自分自身がやってしまっているNG行動などをグループで話し合います。私が発表した内容は「地域特性からくるフラットではない慣習」です。
私が所属する会社は自動車業界と呼ばれています。巨大なサプライチェーンの中に身を置きながら品質管理・調達・業務改善・教育など様々な企業活動がサプライチェーンに組み込まれた形で行われています。本来なら企業が独自で考え実施しなければならないものも、ノウハウも含めて提供してもらえる事は非常に有り難い事だと感じます。
一方で世の中は変化し、自動車業界も100年に一度の変革期と言われており、サプライチェーンの中に身を置く企業は、いつまでもお客様や業界の助け合いに頼り続ける事は出来なくなってしまいました。以下の記事にも、企業は独自性を出し新たな製品やサービスを企画提供し、顧客に提案しなければ生き残る事は出来ない、と書かれています。
▶︎伝統的なヒエラルキーを重んじる文化と意識だけが残った
さて、そんな変革の波に揉まれている真っ最中の我が社も、企業理念を一新しMVVを策定しました。さらに全社的なDXを本格的に推し進め、デジタル活用を経営方針の重点項目にする道を進み始めたのです。
しかし社内を見渡すと、まだ昔からの慣習や考え方に縛られた思考停止状態によく遭遇します。それにより、働き方改革が進まず生産性の低下を招いたり、若手や女性がイキイキと働く環境が充分に提供出来ないと言った弊害が出てしまっています。その原因の一つは、一部のマネージャー層に根強く残る以下のような意識です。
自分や会社の常識は常に正しい
会社の都合だけで部下は動く
古い習慣やステレオタイプを押付ける
私は、上下関係を重んじる習慣をなくそうとか、顧客との繋がりを重視する姿勢を見直そう、と言うつもりはありません。しかし本当の意味で「心地良いチーム作り」を目指すには、昔の成功体験やしきたりで合わないものがあるなら、キッパリと決別する必要があるのではないか、そんな事を感じたのです。
▶︎フラットなチームに必要な上司の行動
本書を読んで、個人的に印象に残った言葉や行動をいくつか紹介します。先ずは日常的な上司と部下のコミュニケーションについて。
上から目線より横から目線で
上司は偉いと勘違いしない
等身大で対話する
自分が普段、メンバーとのコミュニケーションで最も気をつけているのはここです。良かれと思い、指導のつもりで長々と持論を展開して話し続けても、聞かされる部下にとっては苦行以外の何者でもありません。あとは対話の重要性。自分の周りを見ても、部下と対話出来ないマネージャーは意外に沢山いるのです。
本書では具体的に「部下が作成した資料のフィードバックの仕方」を例に、やってはいけない上司の行動と、あるべき対話の仕方について書かれています。
指摘内容→正解を指摘しない
タイミング→今さらそれ言う?はナシ
態度→間違いを馬鹿にする、否定する
特に、以下のような間違いを指摘する際のNGワードは気をつけないと、チームの心理的安全性を低下させてしまうので注意したいですね。
そんなことも知らないの?
こんな簡単なこともできないの?
何しに参加してるの?
なんで否定的な事しか言わないの?
▶︎ 開かれたチームに必要な上司の意識
次に、価値観が同じ人だけで物事が決まってしまう閉鎖的な考えをなくす必要があると思いました。外部人材やパートナー企業・若手社女性・外国人など多様性を受け入れ、今までは異質とされていた人達と対等(フラット)に対話を重ねる機会をもっと増やすことが、フラット・マネジメントに繋がる、と書かれています。その中でマネージャーは、チームメンバーに対してその重要性を発信し、自らが行動出来るようにならないといけません。
会社の中の蛙の上司は尊敬されない
違いを認めて変化を許容する
ワークとライフを対立軸で捉えない
管理職になったからといって、自己学習をしなくても良い訳ではないのです。逆に管理職だからこそ、自ら越境学習をして新しい知識やアイデアを吸収し、チームにフィードバックするべきだと、私は考えます。
▶︎最後に
今回のあいしずHRでは、これ以外にも様々な切り口でフラット・マネジメントについて活発な意見交換がされました。あいしずHRの活動テーマでもある「地方企業の文化度を上げるためにフラット・マネジメントに即した組織文化のアップデートが必要」を認識したと同時に、課題も浮き彫りになりました。
こうした課題に対する解決策として以下のような案が議論されました。
あっという間の2時間。ワークショップを通じて様々な気付きと明日から実践できる内容を習得する事が出来ました。
このワークショップの凄いところは、発表した自社の課題がいつの間にか解決策に変わり、回が終わった時には新しい取組みのアイデアになっていたこと。でも、それをやるかやらないかは自分次第ですね。
会場は豊橋市の「em CAMPUS STUDIO」
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