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プロジェクトを停滞から救う3つのスキル 【段取り・仕切り・巻き込み】


プロジェクトはなぜ停滞し頓挫するか


「結局、誰が何をやるのか決まらなくて、
ズルズル進まないんですよね…」  


情シス担当者がぼやいています。

ITプロジェクト、特に社内のDX推進となると、うまく回らないことが多いです。技術的な問題よりも、むしろ「進め方」の部分でつまずいてしまうからです。

- 調整が難しくて現場が動かない  
- 進捗管理が甘くて後手後手になる  
- 「やります!」と言ったのに、実際は何も進んでいない  

情シスのメンバーは優秀で技術力も高く、トラブル対応も迅速です。しかし、「プロジェクトをうまく回す力」には苦手意識を持っている人が多いのではないでしょうか。  

個人的な意見ですが、プロジェクトをうまく進めるには 「段取り・仕切り・巻き込む」この3つの力が不可欠です。

これができるようになると、プロジェクトの進み方がガラリと変わります。

しかし残念なことに「あったら良いスキル」になってしまっているのです。

これからの情シス/IT部門は、現場部門や経営に対してどれだけ貢献できるか、どれだけ価値提供できるかが勝負なわけで、その目的を達成するためには、このプロジェクト推進スキルは必須となるに違いありません。

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ではプロジェクト推進スキルの「段取り力・仕切り力・巻き込み力」とはどういうスキルで、どう身につけたら良いのかを解説していきます。


1. 段取り力

プロジェクトが迷走する最大の原因は、最初の **段取りミス** です。

※※※※

「えっ、この日までにサーバーを
準備できるんですか?」  

「…いや、実はまだ手配してなくて…」  

「タスクに書いてあるけど?」  

「期限と担当を決めていませんでした…」  

※※※※

みなさんの周りにもこんな「段取りが苦手な人」いませんか?

段取りが上手く出来ない最大の理由は、適切なゴール設定がされていないからです。

ゴールを決めてそこから逆算する

これがポイントだと思います。


段取り力を鍛えるポイント

段取り力を鍛えるには、ひたすら以下の事をやり続けるだけです。手帳でもメモアプリでも何でも良いのです。

-タスクを分解して洗い出して記録する
-期限と担当を設定する
-直ぐに何らか形で相手に伝える
-伝わったかどうかを確認する
-毎日15分これを繰り返す

すると、自然に段取りが出来るようになります

あと、noteに面白い記事があったので紹介します。そうそう、こう言う事なのよ


2. 仕切り力

さあ、先輩とゴールも握ったし、段取りも完璧!WBSのレビューも終わった!

ところが、1か月後…

※※※※

「結局、このタスクって誰がやるんですか?」  

「…あれ?誰だったっけ?」  

「…進捗会議の議事メモみたら分かるはず…」  

「そんな書いてないですよ」

※※※※

こうならないようプロジェクトを円滑に進めるには、リーダーシップを持って仕切る人が必要です。  

進捗管理の会議はやっているけど、決めたことが形にならないのは、場を仕切れていないからです。  

会議ひとつ上手く回せるようになると、自然にその人に情報が集まってくるようになり、その結果プロジェクトも順調に回るようになるのです。


仕切力を鍛えるポイント

仕切り力を鍛えるために大切なこと、それは「事前準備」です。

会議やワークショップ前に事前準備なしで挑む人は大体分かりますね。

場数を踏めば簡単なことですが、慣れない人ほど基本的なポイントや流れを理解しないまま惰性で会議を進めてしまいます。

事前準備で以下の流れを頭の中で整理し、不足している情報があれば事前に確認するだけで充分です。

-会議の最初に目的とゴールを伝える
-会議の仕切り役に専念する
-決定事項と宿題を最後に確認する

最初のステップをクリアしたら、次はより高度な仕切り役である「ファシリテーター」や「ファシリーダー」に挑戦してみることをお勧めします。


3. 巻き込み力

「情シスだけで頑張って成果を出す」

これがなかなか難しい時代になりました。

※※※※

「例のシステム刷新プロジェクト、
現場が協力してくれなくて…」  


「何で?先週、現場に説明しに
行ったんじゃないの?」

「それが、担当者2人しか来なくて…
リーダーは忙しくて現れませんでした」


「そりゃ、現場のキーマンにメリットが伝わってないから、担当はやる気にならないよ」

※※※※

「説明に行った」と言う事実だけで
何の成果も出せていないですね。

DXをはじめとして、情シス/IT部門が推進するプロジェクトは、現場部門の協力なくしては進みません。

現場・経営層・ベンダーなど、多くの関係者、特にキーマンを上手に巻き込むことが、間違いなくプロジェクト成功のカギとなります。


巻き込み力を鍛えるポイント

巻き込み力は3つの中で一番難しいスキルかもしれませんね。何故なら一朝一夕でできるものではないからです。

- 巻き込むべき相手(キーマン)を探す
- 相手が協力したくなるストーリーを考える
- 相手の視点や立場を尊重し理解する

しかもこれは、普段からある程度の信頼関係が構築されていることが前提となるからです。

情シス/IT部門が部門から信頼されるためにすべきことをまとめた記事を紹介します。


現場部門以上の難敵がそこにいる


担当するプロジェクトの複雑化、充分なリソースがなく知識習得をする余裕もない…色々な理由はありますが、情シス/IT部門に必要なこの3つのスキルが備わった人材が不足しているのは事実です。

特に社内関係者との調整が苦手だと言い
他人に押し付けるあなた

現場部門の次は「経営層」と言う、さらにハードな調整や説得が必要な相手と対峙しなければならないのです。

さらに、DXプロジェクトでは、現場部門、経営層だけでなく外部協力者(ベンダーやコンサル)など、多くの関係者と協力しながら進める必要があります。

そんな場面で、技術者目線・上から目線で相手の立場を理解しないコミュニケーションしかできない情シス/IT部門は信頼されなくなってしまいますね。

段取りを整え・仕切り・関係者を巻き込むプロセスを難しい、経験がないと言う理由だけでマネージャーに任せてしまうのは、自分自身の成長を放棄してしまっているようなものです。  

この3つを身につけることが出来れば、どんなプロジェクトでも、どんな会社に転職しても、成果を出せるようになるでしょう。

今から「段取り・仕切って・巻き込む」を磨いて、あなたもツヨツヨ情シスを目指しましょう!


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