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変わりゆく世界秩序②-07ウクライナ戦争🇺🇦の真相[情報統制下の🇯🇵メディア]

変わりゆく世界秩序②-07ウクライナ戦争🇺🇦の真相[情報統制下の🇯🇵メディア]


突如ロシア🇷🇺がウクライナ🇺🇦を侵攻し始めて
始まったウクライナ戦争🇺🇦。しかし、その背景には、
西側諸国では報道されない様々な小細工がいろいろありました。
ウクライナ戦争🇺🇦の真相を塩原氏の記事や事実をベースに
読み解いていきます。



はじめに

前回は、ノルドストリーム爆破事件💥の報道を通して、
西側メディア🇺🇸🇪🇺🇯🇵は、『見ざる🙈、聞かざる🙉、言わざる🙊
の姿勢を貫いて、国民を騙し続けており、情報統制されて騙されている実態を
明らかにしてきた。同じように、その後も、「越境攻撃」や
「長距離ミサイル供与問題」でも歪んだ情報を発信しており、
その実態を記事とニュースをベースに真相を読み解いていきます。


「越境攻撃」と称される「ウクライナ版・真珠湾攻撃」……最後はロシアの核兵器を浴びるぞ

2024.08.29
塩原 俊彦

「奇襲攻撃」の恐ろしさ

「奇襲」直後の8月9日付のロシア語の新聞「コメルサント」に掲載された
地図(下)からわかるように、「奇襲攻撃🇺🇦」は広範囲におよぶ
ウクライナ軍🇺🇦に攻撃された範囲を狭くみせたいロシア🇷🇺だが、
それでも下図からわかるように、クルスク州
🇷🇺を中心に激しい戦闘が
展開されたことがわかる


もっとも重要なことは、ウクライナ軍🇺🇦によって「奇襲攻撃」が
行われた事実である
(私は三度戦争保険に入り、現代の戦争を体験しているが、
よほどことがないかぎり戦争そのものについては語らないようにしている)。

リトアニア国営ラジオ & テレビが8月26日に公表した、
ベン・ホッジズ元米欧軍司令官のインタビューを読めば、
「奇襲」の意味合いがよくわかる。彼はつぎのように語っている。

クルスク国境地域🇷🇺を車で通ってきたばかりだという人物と話をしたが、
その人物によると、ロシア側
🇷🇺には哀れな『ドラゴンの歯』(下の写真)と
有刺鉄線があるだけで、他には何もなかったという。
障害物は、背後に人がいなければ意味がない。
そうでなければ、簡単に排除できる。
実際、ウクライナ軍
🇺🇦はそれをやってのけた。
ウクライナ軍
🇺🇦は防衛が手薄な場所を選んだ。
クルスク、ハリコフ、ベラルーシ国境を含むこの北部地域の地図を見た
ロシア軍
🇷🇺は、ウクライナ軍🇺🇦が攻撃してくることはないだろうと考えた

「越境攻撃」と称される「ウクライナ版・真珠湾攻撃」……最後はロシアの核兵器を浴びるぞ
ウクライナ軍によるクルスク州への攻撃
(出所)https://www.kommersant.ru/doc/6880283

(備考)この地図は、ロシア連邦国防省の公式データと目撃者の報告に基づいている。「コメルサント」は軍事作戦地域の状況に関する情報を確認することはできていない。軍事衝突の場所は従来通り示されている。
「9点赤点」はFPV(一人称視点)ドローンが積極的に使用されている分野で、
「爆発マーク
💥」は衝突やロケット砲・砲撃のあった地点、
「黒い放射能
☢️」はクルスク核発電所の場所を示している。

戦車の進軍などを物理的に食い止めるためのトラップ「竜の歯」
(出所)https://i.gzn.jp/img/2022/11/10/dragons-teeth-stopping-tanks/01_m.jpg


「パールハーバー」(真珠湾攻撃)並みの「奇襲攻撃」

つまり、ウクライナ軍🇺🇦は、かつて日本軍がアメリカのハワイ州の真珠湾に
あった米海軍太平洋艦隊
🇺🇸およびその基地を奇襲攻撃したのと同じように、
敵たるロシア
🇷🇺の油断に乗じて攻撃を行い、大成功を収めたことになる。

ホッジズ自身、アメリカ史上、驚かされた例として、
たとえば、真珠湾攻撃
🇯🇵や1944年12月のドイツ軍の攻勢🇩🇪
あるいはベトナム戦争
🇻🇳をあげたうえで、
つぎのようにわかりやすく解説している


これらのケースではすべて、敵(日本🇯🇵、ドイツ🇩🇪、北ベトナム🇻🇳
が何かを計画している兆候があったが、我々
🇺🇸の状況認識と
一致していなかったため、予想外の出来事となった。
今回のケースでは、ロシア参謀本部
🇷🇺は何かを見て、何かを知っていたが、
それが彼らの状況認識と一致しなかった。
ウクライナ
🇺🇦が実際にこのようなことをするとは信じられなかったのだ

どうだろうか。まさに、ウクライナ軍🇺🇦による今回の「奇襲攻撃」は、
「パールハーバー🇯🇵」並みの出来事なのである。

「越境攻撃」と称される「ウクライナ版・真珠湾攻撃」……最後はロシアの核兵器を浴びるぞ
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「ドーリットル空襲」並みの「奇襲」

別の見方もある。ABCニュースの寄稿者で、CIA🇺🇸の準軍事将校や
国防副次官補を務めたミック・マルロイは、
当初は真珠湾攻撃後🇺🇸のドーリットル空襲🇺🇸のような心理作戦を
意図していたが、その成功を基にさらに展開した
」と説明している。

この「ドーリットル空襲🇺🇸」とは、ドーリットル中佐を指揮官とする
B-25爆撃機16機が1942年4月の段階で、日本本土各地(東京、横須賀、
名古屋、神戸など)に空襲を実施した作戦
を意味している。
真珠湾の奇襲に怒った米軍は、1年もたたないうちに
復讐・報復を急いだ
のである。

ロシア🇷🇺もまた、8月26日には、ウクライナ🇺🇦の広範囲にわたって200発以上のミサイルと無人機を発射し、エネルギー施設に被害を与え、
キエフの住民
🇺🇦を地下や地下鉄に避難させた(下の写真)。
ウラジミール・ゼレンスキー大統領🇺🇦は、この攻撃を30か月続く戦争における
最大級の攻撃」の一つと非難した(NYTを参照)。

「越境攻撃」と称される「ウクライナ版・真珠湾攻撃」……最後はロシアの核兵器を浴びるぞ
2024年8月26日、ウクライナへのロシアの侵攻中、キーウでロシアによる空爆があった際、
人々は地下鉄テアトラルナ駅に避難した。(Roman Pilipey / AFP via Getty Images)
(出所)https://kyivindependent.com/a-near-death-feeling-largest-yet-russian
-attack-on-ukraines-energy-infrastructure-brings-back-widespread-power-outages/


核兵器使用とハードルを下げた「奇襲攻撃」

優れた専門家は、今回のウクライナ軍🇺🇦の暴挙が「奇襲攻撃」であり、
それがとくにアメリカ人に「パールハーバー」を連想させること
を知っている。
ということは、今回、ロシアのプーチン大統領🇷🇺はウクライナ🇺🇦に対して
強い復讐心をいだいたことは間違いない


ここで思い出すべきなのは、アメリカ軍が2回も日本に核兵器☢️
使用した際に、「パールハーバー」の奇襲を受けていたことに対する
復讐という面から、核兵器の使用に対する躊躇という心理的障害を
乗り越えた事実
である。
つまり、プーチン大統領🇷🇺は今回の「奇襲攻撃🇺🇦」を被ったことで、
今後、ウクライナ戦争
🇺🇦を終結させるために、あるいは、ロシア領土🇷🇺
防衛するために、核兵器
☢️をウクライナ🇺🇦に対して使用する心理的ハードルが
低くなったと感じている
はずなのだ。

パールハーバーの奇襲を受けたアメリカは、日本に対して2回も核兵器☢️
を使用したのだから、同じく奇襲を受けたロシアがウクライナに核兵器
☢️
を使用して何が問題なのか
」というロジックが成立するかもしれない。
少なくとも、プーチン🇷🇺が核兵器☢️を使用するかどうかのハードルは
確実に下がったと推測できる。
今回の「奇襲攻撃」は、ウクライナの独立記念日🇺🇦である8月24日を前に
「成果」を示したいと思ったゼレンスキー大統領🇺🇦による
「大失態」
なのである。

「越境攻撃」と称される「ウクライナ版・真珠湾攻撃」……最後はロシアの核兵器を浴びるぞ
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私と同じように、米政府の外交政略、すなわち民主主義を世界に広がるために
戦争をいとわないリベラルデモクラシー戦略に反対している
ジョン・ミアシャイマー・シカゴ大学教授
🇺🇸は、
ウクライナ🇺🇦のロシア侵攻🇷🇺は何を意味するのか?
ウクライナ
🇺🇦の(クルスク🇷🇺への)侵攻は大きな戦略的失策であり、
🇺🇦敗北を加速させるだろう
とはっきりと書いている。🇺🇸軍部が敗北を認めなければ、日本と同じように、
核兵器
☢️が使用される可能性さえ出てきたのだ。

さらに、別のサイト情報によると、彼は、
悪いことに、キーウはウクライナ東部の最前線から、そこでもっとも
必要とされている一流の戦闘部隊を撤収させ、クルスク攻撃部隊
🇺🇦
一部として編入した
」として、
この動きにより、すでに圧倒的に不利な戦況がさらにロシア側🇷🇺
傾くことになる
」と断定している。
加えて、「クルスク侵攻🇷🇺がどれほど愚かな考えであったかを考えれば、
ロシア
🇷🇺が驚いたとしても不思議ではない」とまで書いている。

「越境攻撃」と称される「ウクライナ版・真珠湾攻撃」……最後はロシアの核兵器を浴びるぞ


「奇襲攻撃」を「越境攻撃」と報道する日本のマスメディア

最後に、日本の主要マスメディア🇯🇵は、この「奇襲攻撃」の重大性を
よく知ったうえ
で、これを「越境攻撃」と表現することで、
ウクライナ軍🇺🇦の愚かな行動を隠蔽しようと躍起になっている
という話をしたい。

たとえば、「毎日新聞」は8月10日付で「ウクライナ🇺🇦の『想定外の奇襲』で
ロシア🇷🇺に衝撃 越境攻撃5日目」という記事を配信している。
だが、その後は、「奇襲」という言葉を使わなくなっている。

「朝日新聞」は8月15日に、「越境攻撃、ロシアを揺さぶる ウクライナの
事前通告なし、米は容認
」、同月25日に、
ウクライナ兵すら予期しなかった越境攻撃 彼らが考える「平和」とは
という記事を配信しながら、あえて「奇襲攻撃」という言葉を避けている

これに対して、アメリカ🇺🇸での報道は日本ほど徹底された情報統制下には
置かれていない
。たとえば、8月15日の段階で、NYT🇺🇸は、
ウクライナのロシア侵攻🇷🇺はプーチン大統領🇷🇺のシナリオを覆す
という記事では、
“surprise incursion into a sliver of Russia’s Kursk region”のように
ロシア🇷🇺のクルスク地方の一角への奇襲攻撃」という表現が使われている。

同じ日にデヴィッド・フレンチというNYTのオピニオン・コラムニストが
書いた長文記事には、「奇襲攻撃」を意味する“surprise offensive ”とか“surprise attack”といった単語はまったく用いられていない。
あえてウクライナによる「奇襲攻撃」を隠蔽して、
ウクライナ🇺🇦の攻撃を『侵略』と呼んではならない」と主張している。
ウクライナを擁護するためには、「奇襲攻撃」とは書きにくいのだろう。
何しろ、日本軍🇯🇵がかつてアメリカ🇺🇸にやったことと同じことを、
ウクライナ軍
🇺🇦がロシア🇷🇺に行ったのだから

「越境攻撃」と称される「ウクライナ版・真珠湾攻撃」……最後はロシアの核兵器を浴びるぞ


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それでも、NYTは8月20日の記事
ゼレンスキー大統領、ロシアへの侵攻は西側のレッドラインが
『甘い』ことを示していると発言
」のなかで、“surprise offensive”
すなわち、「奇襲攻撃」という言葉が使われている。

「The Economist」も22日に公表した記事において、
“Ukraine’s surprise mini-invasion of Russia”( ウクライナのロシアへの奇襲ミニ侵攻)という表現を用いている。

どうだろうか。
日本の報道🇯🇵がいかに厳しい「情報統制」下にあることがわかってもらえた
だろうか。それだけ、日本政府🇯🇵は「奇襲攻撃を隠したいのであろう。
逆に、本稿はそれだけ今回のウクライナ🇺🇦によるロシア侵攻🇷🇺の核心を
ついているものであると自負している

読者のみなさんはどうか、だまされないでほしい。

「越境攻撃」と称される「ウクライナ版・真珠湾攻撃」……最後はロシアの核兵器を浴びるぞ



因みに、日本のメディアを”情報統制”しているのは、公安🕵️‍♂️の『I・S』
である記事はこちらを参照。





危ないぞ! ロシアの核攻撃いよいよ近し…火に油を注ぐウクライナへの長距離ミサイル供与

2024.09.18
塩原 俊彦

欧米諸国🇺🇸🇪🇺🇯🇵がすでにウクライナに供与済みのミサイルを使った
ロシア領内深部🇷🇺への攻撃に対する制限の解除がいま、話題になっている。

問題となっているのは、ATACMS(陸軍戦術ミサイルシステム)、
イギリスの空中発射巡航ミサイル(ストームシャドウ)、
フランスの空中発射型ステルス長距離兵器(スカルプ)

といったミサイルである。

ATACMS(「アタック・エムズ」と発音)は、アメリカ製の長距離ミサイルで、
375ポンド(約170キログラム)の爆薬が充填されており、モデルによっては
190マイル(約306キロメートル)先の標的まで攻撃することができる。

4月24日付の「NYT」(ニューヨークタイムズ)の記事によれば、
大きな政策転換として、ジョー・バイデン大統領🇺🇸は2月中旬に、
100発以上の長距離ミサイルとクラスター弾を送ることを密かに承認し、
その一部が4月にウクライナに到着した

その後、すぐにクリミア🇷🇺の飛行場とウクライナ南東部の
ロシア軍🇷🇺を攻撃したという。

危ないぞ! ロシアの核攻撃いよいよ近し…火に油を注ぐウクライナへの長距離ミサイル供与
陸軍戦術ミサイルシステム(ATACMS)Credit...韓国国防省、
via Agence France-Presse - Getty Images
(出所)https://www.nytimes.com/2024/04/24/us/us-ukraine-russia-missiles.html
ストームシャドウ
スカルプ

ストームシャドウとスカルプ

イギリスとフランスはすでにウクライナに、空から発射する巡航ミサイルを
送り込み、これまでのところ、クリミアと黒海のロシアの標的を攻撃している。
これらのミサイルの射程は約155マイル(約250キロメートル)で、
ウクライナ🇺🇦の老朽化したソ連時代とロシア設計の戦闘機から発射されている。
イギリスではストームシャドウ、フランスではスカルプと呼ばれている
(事実上同じモデルである)。

そのほかに、射程距離約230マイル(約370キロメートル)の航空発射巡航
ミサイル、JASSM(Joint Air-to-Surface Standoff Missiles)の
ウクライナへの供与が検討されている。
この兵器は1000ポンド(約454キログラム)の弾頭を搭載し、
F-16から発射できる。なお、ウクライナはこの夏、
約12機のアメリカ製F-16を受領したと見られているが、
当局者は正確な数を明らかにしていない。

危ないぞ! ロシアの核攻撃いよいよ近し…火に油を注ぐウクライナへの長距離ミサイル供与
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JASSM


もうロシアの航空機は避難済み

こうした兵器によるロシア領内🇷🇺の深部攻撃が可能になれば、ウクライナ🇺🇦を
攻撃する爆撃機やミサイルに打撃を与え、それがウクライナの防衛🇺🇦に
役立つかもしれない。下図に示したように、ストームシャドウやATACMSに
よるロシア領内🇷🇺への攻撃が認められれば、そのターゲットは多く存在する。

戦争研究所(ISW)🇺🇸の報告書によれば、ISW🇺🇸は以前、5月に実施された
地形統制評価に基づき、17の空軍基地を含む250の目標がウクライナ🇺🇦の
ATACMSの射程内にあると評価していた。
だが、8月の報告書では、
ATACMSの射程圏内にあるロシアの軍事施設245カ所🇷🇺のうち、
少なくとも209カ所(85%以上)は空軍基地
🇷🇺ではない」としている。

空軍基地🇷🇺を標的にするにしても、すでにロシアの軍用機🇷🇺の約90%は
長距離射程ミサイルの手の届かない基地に移したとみられている。

ただ、この結果、ロシア軍機🇷🇺は遠く離れた場所から行動しなければならず、
1日に飛行できる出撃回数が減ることを意味する

飛行場以外にも、掩蔽壕、弾薬庫といった施設も攻撃できる。

危ないぞ! ロシアの核攻撃いよいよ近し…火に油を注ぐウクライナへの長距離ミサイル供与
ウクライナの長距離射程ミサイル攻撃が可能なロシア領内のターゲット
(出所)https://kyivindependent.com/the-russian-targets-that-
could-be-on-ukraines-long-range-missile-strike-list/


深部攻撃は効果なし

しかし、こうした🇷🇺深部攻撃の効果については否定的な意見が多い
コロンビア大学のスティーブン・ビドル教授🇺🇸は『フォーリン・アフェアーズ』
への寄稿で、「ゲームを変えるほどの効果を得るには、ウクライナ🇺🇦
これらの攻撃を、これまでこの戦争で自国の軍
🇺🇦が習得できなかった規模の、
綿密に調整された地上作戦
🇺🇦と組み合わせる必要がある
としたうえで、
そうでなければ、ウクライナ🇺🇦が追加のディープストライク能力から
引き出せる利益は、おそらく戦況を覆すには十分ではないだろう

と指摘している。

もちろん、ウクライナ軍の一時的な士気高揚をもたらす可能性は高い。
しかし、その高揚は長くつづきそうもない。
すでに、9月8日付の「The Economist」は、
ウクライナの前線🇺🇦が弱体化するドンバスの危険ーロシア軍🇷🇺戦闘員が
防衛隊を包囲しようとしている
」という記事を配信している。
つまり、ドンバス🇷🇺の苦戦が明るみに出れば、深部攻撃の
最初だけの成果などすぐに忘れ去れてしまうだろう

危ないぞ! ロシアの核攻撃いよいよ近し…火に油を注ぐウクライナへの長距離ミサイル供与
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問題はロシアの対応

このウクライナによる長距離ミサイル使用問題について、
ウラジーミル・プーチン大統領🇷🇺は9月12日、米国とその西側同盟国🇺🇸🇪🇺🇯🇵
に対し、ウクライナ🇺🇦がロシア🇷🇺の奥深くまで武器を撃ち込むこと
を許せば、自国
🇷🇺をNATO(北大西洋条約機構)🇺🇸🇪🇺🇯🇵と「戦争状態
に追い込むことになると警告したのである。
その内容がセンセーショナルであったため、「NYT」は
その発言の全文を英語に翻訳して公表したほどだ


やや長くなるが、その大部分を翻訳してみよう。

キエフ政権🇺🇦はすでに無人航空機やその他の手段を使って🇷🇺攻撃を
行っている。しかし、欧米製の長距離精密兵器
🇺🇸🇪🇺🇯🇵の使用となると、
話はまったく違ってくる。
このことはすでに述べたし、専門家であれば誰でも、わが国
🇷🇺でも
西側諸国
🇺🇸🇪🇺🇯🇵でも認めていることだが、ウクライナ軍🇺🇦には
西側諸国製
🇺🇸🇪🇺🇯🇵の最新の長距離精密システムで攻撃する能力はない。
そんなことはできない。
これは人工衛星
🛰からの情報によってのみ可能なことであり、
ウクライナは人工衛星
🛰を持っていない。
これが第一のポイントだ。

危ないぞ! ロシアの核攻撃いよいよ近し…火に油を注ぐウクライナへの長距離ミサイル供与
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二つ目は、非常に重要で、おそらくカギを握っていることだが、
NATO
🇺🇸🇪🇺🇯🇵の軍人のみがこれらのミサイルシステムの
飛行任務に就くことができるということだ。
ウクライナの軍人
🇺🇦はこれができない。

つまりこれは、ウクライナ政権🇺🇦がこれらの武器でロシア🇷🇺を攻撃する
ことを認めるかどうかという話ではない

これは、NATO諸国🇺🇸🇪🇺🇯🇵が軍事衝突に直接関与するか
どうかを決めること
なのだ。

この決定が下されれば、"NATO諸国🇺🇸🇪🇺🇯🇵、米国、欧州諸国が
ウクライナ戦争
🇺🇦に直接参加すること"にほかならない。
これは彼らの直接参加であり、
もちろん"紛争の本質と性質を大きく変えるもの"だ。

これは、NATO諸国、米国、欧州諸国🇺🇸🇪🇺🇯🇵がロシア🇷🇺
戦争状態にあることを意味する

もしそうであれば、この紛争の本質が変わることを念頭に置きながら、
われわれは、われわれに突きつけられる脅威に
基づいて適切な決断を下すことになる

危ないぞ! ロシアの核攻撃いよいよ近し…火に油を注ぐウクライナへの長距離ミサイル供与


要するに、「NATO諸国🇺🇸🇪🇺🇯🇵vs ロシア🇷🇺
事実上の「第三次世界大戦になる」ことを意味する。
そして、これらが明らかになった2024年9月14日前後は、
X(旧Twitter)では、核戦争のシミュレーションや「World War3」
などがトレンド入りし、ニューヨークタイムスなどにプーチン大統領🇷🇺の
言葉が掲載されたりしたが、日本のメディア📺📰は、「第三次世界大戦の危険性」などの話題は「一切報道しない情報統制下」で以下のような、
報道をしていた。国民が気づかない、知らない間に戦争に突入させてしまって
既成事実化してしまいたい意向を感じられる。

X(旧Twitter)で世界中🌍で広まっていた核戦争のシミュレーション


懸念される強硬派の発言

このプーチン🇷🇺の発言は、まだ生易しいものかもしれない
強硬派の代表格、政治学者セルゲイ・カラガノフ🇷🇺のインタビューが
9月12日付のロシアの有力紙🇷🇺「コメルサント」の1面に掲載されている。
つぎの発言は勇ましい。

我が国の領土に対するいかなる大規模な攻撃に対しても、
核攻撃
☢️で対応する権利を有することを宣言する時である。
これは、我が国の領土を占領された場合にも当てはまる。
同時に(ドクトリンに)『核のエスカレーション
☢️』という概念を導入し、
そのような措置の前に、(核兵器
☢️を使用する)準備が整っていることを
条件付きまたは現実の敵に確信させるような措置を講じる必要がある


そして今、米国が率いる核武装☢️したNATO🇺🇸🇪🇺🇯🇵は、
ウクライナ
🇺🇦の大砲の餌を使って、我々に対して全面戦争を仕掛けている。
間もなく、この狂気を止めなければ、彼らは他の国々にも
餌(えさ)を与えはじめるだろう

危ないぞ! ロシアの核攻撃いよいよ近し…火に油を注ぐウクライナへの長距離ミサイル供与
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ただし、ロシア🇷🇺の公式見解は、強硬派のカラガノフの見解とは
大きく異なっている。
5月16日付でプーチン🇷🇺と中国🇨🇳の習近平国家主席が発表した共同声明には、
両締約国は、2022年1月3日の
『核戦争
☢️の予防と軍拡競争の回避に関する核保有5カ国首脳☢️の共同声明』
へのコミットメントを再確認し、とりわけ、核戦争
☢️に勝者は存在せず、
核戦争
☢️は決して行われるべきではないという前提を再確認し、
この文書のすべての締約国に対し、その規定に実際に従うよう
改めて要請する
」と書かれている。

中国🇨🇳は同年7月、ロシアと他の核保有国☢️に対し、
核兵器
☢️の先制使用の放棄を再び提案したし、
9月には、中国外務省🇨🇳は、
核兵器☢️は使用されるべきではなく、核戦争☢️は行われるべきではない」
とのべている。つまり、対中関係
🇨🇳を重視すると、
そう簡単に核兵器
☢️使用はできない。
だが、ロシア国内の強硬派は怒り狂っている


紹介したインタビューのなかで、カラガノフは
核ドクトリン☢️を強化することが必要なだけでなく、ロシア指導部🇷🇺
(核兵器
☢️を)使用する用意があると明確に表明することが重要だ
とのべた後、「だれに使うのか?」と尋ねられ、
NATO🇺🇸🇪🇺🇯🇵のウクライナ侵略🇺🇦を支持する国々だ
と明言している。さらに、つぎのように話した。

エスカレーションの理論によれば、核攻撃☢️までには
あと10~15段階ほど進む必要があり、今のところ5段階しか進んでいない。
しかし次は、キエフ政権
🇺🇦への供給で重要な役割を果たしている
NATO諸国
🇺🇸🇪🇺🇯🇵の施設を攻撃する必要があるのは明らかだ。
それでも阻止できなければ、次に進む。


おそらくロシア🇷🇺への深部攻撃はこうした強硬派を勢いづけ、
プーチンが核兵器
☢️を使用する時期を近づけることになるだろう

危ないぞ! ロシアの核攻撃いよいよ近し…火に油を注ぐウクライナへの長距離ミサイル供与


2024年9月14日前後のNATO側🇺🇸🇪🇺🇯🇵のウクライナ🇺🇦への
ロシア深部🇷🇺への長距離ミサイル供与のあからさまな挑発を受けて、
やむを得ず、ロシア側🇷🇺も2024年9月25日前後に、
核兵器☢️使用に関する「核ドクトリンの変更
に踏み切らざるを得なかった事が伺える。

計らずも欧米の挑発が、核兵器使用の脅威を高めてしまい、核戦争☢️の危機を
招いてしまったため、ロシア🇷🇺の核兵器☢️使用を思いとどめさせるため、
2024年10月11日のノーベル平和賞で、日本の被爆者団体に賞が送られることに
なったと推察される。

ロシア深部🇷🇺への長距離ミサイル攻撃や、クルスクへの奇襲攻撃などへ
備えるために、軍事同盟国である北朝鮮🇰🇵が兵を派兵して、
NATO連合🇺🇸🇪🇺🇯🇵に対抗し、戦力増強しようとしている事が伺える。

2024年11月1日の国連安保理でロシア代表の質問に繋がってくる。

とても簡単な質問をさせてください。
仮に、西側諸国が主張するロシアと北朝鮮🇰🇵の軍事協力に関する全てが
突然真実になったとしても、なぜアメリカ合衆国とその同盟国は、
NATO🇺🇸🇪🇺🇯🇵の軍事および諜報能力を総動員してゼレンスキー政権🇺🇦
を支援する権利が自分たちにはあるのに、ロシア🇷🇺の同盟国🇰🇵には
その権利がないという腐った論理を世界に押し付けようとするのでしょうか?
皆さんの、この新植民地主義的な自分たちの例外性、不処罰性、
そして自分たちにできて他国にはできないという根拠のない信念は
どこから来るのでしょうか?

国連安保理でロシア代表の質問



戦争や虐殺に無関心で、騙されて欧米の悪事👿に加担して平気な日本国民🇯🇵の実像


西暦2040年、
世界は16年前の「あの悲劇」を追悼するようになった。

子供たちは口々に、「私たち」にこう問いかけた。

「なぜ何もしなかったの?
「ジェノサイドが起きていたとき何をしていたの?
目の前で起きていたんだよね?」
ただ見ていただけなの?」

なぜ?

トルコ政府の作ったCM




変わりゆく世界秩序🌍シリーズまとめ(INDEX用)



伊丹万作「騙されることの責任」

もちろん、「騙す方が100%悪い」のは紛れもない事実である。
その上で更に「騙されることの責任」を考えよう。

伊丹万作「騙されることの責任」

もう一つ別の見方から考えると、いくら騙す者がいても誰1人騙される者がなかったとしたら今度のような戦争は成り立たなかったに違いないのである。
つまり、騙す者だけでは戦争は起らない。騙す者と騙される者とがそろわなければ戦争は起らない一度騙されたら、二度と騙されまいとする真剣な自己反省と努力がなければ人間が進歩するわけはない騙されたとさえいえば、一切の責任から解放され、無条件で正義派になれるように勘違いしている人は、もう一度よく顔を洗い直さなければならぬ。
伊丹万作「戦争責任者の問題」より



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