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腐敗政治家&官僚🦹日本が劣化した「拝金主義の罪💰」

腐敗政治家&官僚🦹日本が劣化した「拝金主義の罪💰」




自壺党🏺の裏金問題を始め、”お金に執着する政治家や官僚や公務員”の存在が
浮き彫りになってきて、大金💰を欲しがるあまり「闇バイト」に手を出し
殺人💀にまで手を出してしまう「拝金主義者」が増える中、
投資で儲けたいならお金のストーカーにならず、
投資に情熱を燃やしてもお金には執着しないメンタリティ」
を鍛えなさい、と言うちょっとした小話です😇


日本が劣化するのも当然…優秀な人材が政治家と官僚に集まらなくなった「拝金主義」の罪

2024.07.11
大原 浩

お金のストーカー

率直に申し上げよう。私も「お金が欲しい」ことには変わりがない。
投資という仕事をしているのも、より多くのお金を稼ぐためである。
しかし、「お金」はあくまでも「手段」であり、「目的」ではないことも
十分承知しているつもりだ。

「人類史上最大の発明(発見)は何か?」と問われれば、車輪、鉄、火など
多くのものがあげられるであろうが、その中にお金(貨幣)も
当然仲間入りするはずだ。

とにかくお金の持つパワーはすさまじいほとんどありとあらゆる物や
サービスを手に入れることができる

例えば「先祖伝来の土地だから絶対に売らない」と言っていても、
法外な金額を提示すれば変節するケースがかなりある

日本が劣化するのも当然…優秀な人材が政治家と官僚に集まらなくなった「拝金主義」の罪
by Gettyimages

「人の心」でさえ(少なくとも表面的に)買うことができる
銀座のクラブで女の子にもてるのも「お金」の持つ強大なパワーのおかげである。
また、人間を「欲に目がくらんだ」状態に陥らせるのも「お金」の
恐ろしい力の一つだ。

その人間の「欲の塊」であるお金を主として扱う金融業界、しかもその欲望の
中心核」ともいえる金融市場に40年以上身を置いてきた私は、
欲に負けて破滅した人々」の悲惨な末路をいやというほど見てきた。

そのように、「お金への欲求」が強すぎて「お金のストーカー」になってしまう
人々については、昨年9月16日公開
「『どうしたら儲かりますか?』と聞かぬこと。
投資は恋愛と同じ、ストーカーになったら終わり」で詳しく述べた。

お金はほとんど万能と言ってもよい力を持っているので、その魅力のとりこに
なりがちだ。しかし、あくまで「手段」であり「目的」ではないということを
決して忘れてはならない。お金を使って何をするのかが重要ということである。

日本が劣化するのも当然…優秀な人材が政治家と官僚に集まらなくなった「拝金主義」の罪

日本の拝金主義は明治維新から

時代を遡って江戸時代、経済的には必ずしも豊かではなかったかもしれないが、
徳川家康が征夷大将軍に任命され、江戸幕府が開かれた1603年以来
おおよそ260年間、戦争とは無縁の平和な時代であったといえる。
しかも、「和算の大家 関 孝和」は、ニュートン、ライプニッツと並ぶほど
の業績を残した。
さらに、6月3日公開「YOASOBIのヒットは『第2次ジャポニスム』到来を
告げるのか?」で述べたように、日本の浮世絵は、欧州の芸術家たちに
「衝撃」を与えるほど完成度の高いものであったのだ。
だが、このように高度な精神文明を持っていた日本も、大航海時代以来世界を
植民地化し、産業革命によって経済的に繫栄していた欧米には対抗できなかった
下手をすれば日本が植民地化される危機にあったわけである。

そこで、「拝金主義」を含む欧米文化を積極的に導入し、「脱亜入欧」という
言葉に代表されるような「西洋化」が行われた
日本の拝金主義が明治維新から本格的になった”という点については、
私が執行パートナーを務める人間経済科学研所フェローである沼田功も
同意見であるので「日本のお寺の新しい在り方」(3分55秒頃から)
を参照いただきたい。

つまり、2021年2月28日公開「1400年の歴史、世界最古の会社が日本に
存在している…!」で述べたような日本の歴史において、拝金主義は
極めて新しい現象であるということである。
欧米の植民地化から逃れるためには、「富国強兵」というスローガンを
掲げた「拝金主義」も必要とされたが、必要悪であった。

日本が劣化するのも当然…優秀な人材が政治家と官僚に集まらなくなった「拝金主義」の罪

欧米拝金主義のルーツ

それでは、”欧米拝金主義のルーツはどこにあるのだろうか”

欧米が自らのルーツと「称している」ギリシャ・ローマ文化を考えてみよう。
「称している」と述べたのは、例えば古代ギリシャ人にとって、
現在の西欧の人々はバルバロイと呼ばれる未開民族であった上に、
ギリシャ・ローマ文化は中世のカトリック教会支配の「暗黒時代」には
受け継がれず、イスラム圏に伝播した
からだ。
ルネサンスとは、イスラム圏に伝播したギリシャ・ローマ文化を西欧が学んだ
ということであり、直接のルーツはイスラム圏にある
のだ。

各都市によって個性があったが概ね精神文化を重んじたギリシャに対し、
水道橋やコロッセオを始めとする建築技術などの実用性を重視したのが
ローマ
である。
そして、現代の欧米諸国の多くがローマの後継国家を名乗っている。
例えば米国上院の名称は「Senate」であるが、これは古代ローマの
元老院を意味する言葉だ。また、ドイツ語で皇帝を意味するカイザーは、
ラテン語のカエサルに由来する。
欧米においては、精神性を重んじるギリシャ文化よりも、実用性を重んじる
ローマ文化の影響の方が大きいと
いえる。

日本が劣化するのも当然…優秀な人材が政治家と官僚に集まらなくなった「拝金主義」の罪

過酷なカトリック支配に対する抵抗

もう一つ忘れてならないのは、欧州がカトリックの専制支配による現代で言えば
北朝鮮のような「暗黒時代」を経験していること
である。
カトリックによる宗教裁判や、それに伴う拷問や処刑のむごさ
読者もよくご存じだと思う。カトリック教会が雇った拷問のスペシャリスト
による蛮行や、生きたまま人間を焼くという処刑方法
は北朝鮮を
凌ぐものであったといえよう。

このような蛮行が「神の御心」という「人間の精神」と密接な関りがある
大義名分で行われたことは極めて重要
である。
「神の御心」を武器に圧制を行うカトリック教会に対抗する形で生まれたのが
近代科学である
。火あぶりにされそうになったガリレオ・ガリレイが
「それでも地球は回っている」とつぶやいた話は有名だ。
それと同様に、「唯物論」も「神(カトリック教会)」の専制支配に対抗する
勢力として生まれた
といえよう。

日本で「無神論」と公言することは何の問題もないが、カトリック教会の
対抗勢力として「唯物論」(無神論)が発達した欧米において「無神論」
と公言すること
は、左翼と右翼の対立のような
「『宗教』と『無神論』との対立」に巻き込まれることになる

日本が劣化するのも当然…優秀な人材が政治家と官僚に集まらなくなった「拝金主義」の罪

共産主義も資本主義も無神論

結局、欧米拝金主義の根源には「神を信じない代わりにお金を信じる」
という考え方があるように思える

欧米文化は、東洋文化のようなあいまいさに乏しい。
宗教(精神主義)と拝金主義(物質主義)の対立も白黒を
はっきりつけようとする

「神の御心」ならぬ「共産党の御心」が絶対である共産主義の「ライバル」
とも言える宗教を毛嫌いして弾圧してきた
ことは、旧ソ連や共産主義中国など
の事例から明らかだ。共産主義が「唯物論(無神論)」という一種の宗教だということもいえる。
それでは資本主義はどうであろうか?
こちらも、自然界の弱肉強食を基本とした唯物論である。
さらには、「お金によって神を支配する」試みが行われていると
言える部分もある


だが、もちろん欧米人にも精神がある。だから、唯物論の一部である
拝金主義によって「くそみたいな仕事」でお金を稼ぐ一方で、
ボランティアなどの社会貢献で精神のバランスをとっている
のである。
だが、このような「二律背反」の生活によって、人間は本当に幸せになれる
のであろうかという疑問が生じる

日本が劣化するのも当然…優秀な人材が政治家と官僚に集まらなくなった「拝金主義」の罪

幸せになることが「目的」

歴史上、人間の精神とお金(もの)とは様々な関係性を構築してきた。
しかし、結局のところ人間の究極の目的は「幸せになる」ということでは
ないだろうか


もちろん、基本的な経済的豊かさは必要だ。5月26日公開「経済的繁栄は、ネットは、人々を『幸福』にしたか? 幸せを感じるのは人間の心だ」で述べたように「貧すれば鈍する」から、極度に貧しい状態で幸せになるのは難しい
「人はパンのみにて生きるにあらず」という有名な言葉がある
精神性の重要性を示しているが、同時に生きるためにパン(食料)
が不可欠であるということも意味している

明治維新以来、それまで精神性を重視していた日本でも拝金主義が広がった事
はすでに述べたが、バブル崩壊以降その傾向が加速した
ように思える。

世間的にはバブル期に拝金主義が蔓延したとのイメージがあるだろう。
確かにそのような側面は真実だが、”バブル期に広がった拝金主義が
消え去らないのに、稼げなくなっていった事が日本の最大の不幸”
だと考える。

現在の日本では一部の例外を除いて、パンを手に入れることができない人々は稀だ。だから幸せになれるかどうかは精神性=「自分の内面の問題」にかかってくる

日本が劣化するのも当然…優秀な人材が政治家と官僚に集まらなくなった「拝金主義」の罪

適度な「拝金主義」

2020年12月4日公開「仮想現実に覆われたこの世界で認識を変えれば覇者になれるのか」、2021年6月26日公開「ビジネスも、投資も、認識を変えれば成功が手に入る…現代に生かす『唯識論』」などが、「内面」の問題の指針になるであろう。

また、欧州の文化を受け継いでいる米国も、「ゴールドラッシュ」
に象徴されるような拝金主義の国であった
。だが、その拝金主義が加速し、
収拾がつかなくなったのは、1990年代前半以降である
といえる。
ITや新型金融が、米国を含む世界をカジノにした
そして、6月18日公開「いよいよ『米国民主主義』=『弱肉強食制度』が
崩壊するといえる『これだけの理由』
」となったわけだ。

冒頭で述べたように私も「お金が欲しい」ということが、働く動機の
重要な部分を占める。だが、拝金主義が行き過ぎて
「お金にならないことはやらない」という風潮になれば、
社会や文明を維持することができない


例えば、企業における後輩の教育・指導は、教える本人にとって
直接金銭的なメリットがあるわけではない

むしろ後輩が優秀な人材として成長すれば、自分の存在を脅かすことになる

また、「大義」や「社会貢献」も「金にならないなら意味が無い」
ということになってしまう
。優秀な人材が、医者、(外資系)コンサル、
IT業界に流れて、政治家や官僚の質が下がっているという意見があるが、
私もそれに同意する。

「稼げるかどうか」が人間の評価の基準となる拝金主義が、
国家を衰退させる事を恐れる

日本が劣化するのも当然…優秀な人材が政治家と官僚に集まらなくなった「拝金主義」の罪




日本のお寺の新しい在り方



「どうしたら儲かりますか?」と聞かぬこと。投資は恋愛と同じ、ストーカーになったら終わり

2023.09.16
大原 浩

「どうしたら(投資で)儲かりますか?」

長年投資に関わる仕事をしてきた関係から「どうしたら(投資で)
儲かりますか?
」という質問を受けることがしばしばある。

「どうしたら儲かりますか?」と聞かぬこと。投資は恋愛と同じ、ストーカーになったら終わり
by Gettyimages

その答えにはいくつかのパターンがある。

まず、相手が企業の経営者であれば、逆にこんな質問を投げかける。
「例えば、どこかの大学生から『手っ取り早く会社をつくって社長みたいな
金持ちになりたいんですけど、どうすればいいですか』
と質問されたらどう答えます?」
大概の経営者は返答に窮する。そこで、
「『ビジネスはそんな簡単なものじゃない。顔を洗って出直してこい!』」
と言いたくなりませんか?」
と助け船を出す。すると、
「うーん、確かにそうかもしれません……」
と多くの経営者があいまいな返事をする。

もちろん、たまたま「ブーム」に乗って大儲けをする経営者が、
世の中に存在する上に結構目立つ。
だが、彼らの(ブームが去った後の)5年後、10年後、
20年後の運命は大概の場合悲惨だ。

また、経営者全体を見れば、血のにじむような努力をして成功を
つかみ取ったケースが大半である。あるいは、それだけの努力をしても
天に見放され失敗の憂き目にあう
(才能ある経営者が復活するケースは多いが……)。

「どうしたら儲かりますか?」と聞かぬこと。投資は恋愛と同じ、ストーカーになったら終わり

「起業で儲ける方法」?

また、ベンチャー・起業にも関わっていたことから、
こんなアイディアがあるんですけど、成功する(儲かる)と思いますか?
という質問もよく受ける。
これには、スティーブ・ジョブズとビル・ゲイツの「架空の会話」で答える。

「スティーブ・ジョブズとビル・ゲイツが、ある起業イベントの講師として
招かれた。その二人の控室がたまたま一緒だった
ゲイツが『ところで、今日の講演テーマは何だったっけ?』と問いかけると、
ジョブスが『〈起業して成功する方法〉だよ』と答える。
すると、『今日ここに集まった聴衆の中に、将来の(起業の)
成功者がいないことは確実だね
』と、二人は声をそろえて大声で笑った。」

この話の面白さがわかっていただけたであろうか?
要するに「『起業で成功する方法』を(自分で考えずに)
他人から教えてもらおうと考えている人間が、起業で成功することはない」
というのが二人の意見なのだ

念のため、あくまで架空の話だが、巷で流布しているストーリーである

したがって、私も同じように「私に成功するかどうか聞くような段階で
起業しても、必ず失敗しますよ」と応える

投資も起業も、自分のしっかりとした信念を持たず「他人の意見に左右」されるようでは、成功はおぼつかないということだ
ただし、しっかりとした信念を持ったうえで、情報収集したり
他人の意見に耳を傾けたりすることは重要
である。

私が執行パートナーを務める人間経済科学研究所フェロー・沼田功は、楽天、
サイバーエージェントなど70社以上の企業を上場させた「公開請負人」だが、
IPOと『盛りのついた優秀な雄猿』」という研究レポートを書いている。
起業については、彼の意見の方がより参考になると思う。

「どうしたら儲かりますか?」と聞かぬこと。投資は恋愛と同じ、ストーカーになったら終わり

投資はメンタルが重要

別のパターンでは、「どうしたら(投資で)儲かりますか?」という質問
に対して「まず禅寺で修行してください」と返答する。
すると、相手は不思議そうな顔をする。
だが、大学を卒業してからおおよそ40年、投資に関わってきた経験から言えば、
投資で成功できるかどうかは、最終的に『精神力』に左右される
ということは間違いがない。

例えば、投資の神様、ウォーレン・バフェットの趣味には、ウクレレ、
ブリッジ(カードゲーム)、野球観戦、映画鑑賞などがあるが、
ゴルフ好きでも有名だ。多くの投資案件を、経営者同士のゴルフで見つけた。
また、新たなバークシャー傘下の企業となった経営者を、
親友・ビル・ゲイツなどと一緒のゴルフでもてなすのが恒例である。
ゴルフは究極のメンタル・スポーツである。世界的に有名なプロ選手であっても、
精神的に崩れてしまうと、ボロボロになるゴルフの技術は重要だが、
結果を決めるのは最終的に「精神力」であ
る。

ゴルフをプレーする多くの読者も、この事実を痛いほど実感するのでは
無いだろうか?だから、ゴルフでは「メンタルトレーニング」が重要視される

投資でもまったく同じだ。バフェットの名言「市場が熱狂している時には臆病に、意気消沈している時には大胆にふるまえ」は有名である。理屈や過去の歴史を振り返れば、バフェットの言葉は正しいが、そのようにふるまうためにもメンタルは重要である。

「どうしたら儲かりますか?」と聞かぬこと。投資は恋愛と同じ、ストーカーになったら終わり

どのようにメンタルを鍛える?

だが、ほとんどの人が「市場暴落の恐怖」におびえ、「市場暴騰に有頂天
となって我を忘れて「残念な結果」となる
つまり、メンタルが鍛えられていない投資家は、「市場」と同じようにふるまい、
バフェットと同じことができない
のだ。

前述の沼田功は、実は真言宗の僧侶でもある。ベンチャー関連の仕事をする傍ら、
長年にわたって寺での修行を積み、僧侶の資格を得たのだ。
ものすごいことだが、真似をするのは簡単では無い。
まずは、「大原浩の逆説チャンネル<第23回>宗教とビジネス、スティーブ・ジョブズと仏教 特別対談:大原浩×沼田功(その2)」などを参考にしていただきたい。
PRESIDENT 2011年11月5日「スティーブ・ジョブズと禅」で述べられているように、ジョブズと仏教の関係は有名である。

具体的なケースで言えば、これもバフェットの名言であるが、「損をしたのと同じ方法で、損を取り返す必要は無い」があげられる。

「どうしたら儲かりますか?」と聞かぬこと。投資は恋愛と同じ、ストーカーになったら終わり

損をしたときの痛みは得をしたときの喜びの2倍になる

例えば、Aという会社に投資をしたとしよう。
残念ながら、その投資は失敗し損切りをすることになった。大事なのは、
A社の株式の取引で損をしたことをきれいさっぱり忘れること」である。

もちろん、行動経済学では「損をしたときの痛みは、得をしたときの喜び
の2倍になる
」とされる。100万円を損したときの痛みが、100万円を得た時の
喜びの2倍あるということだ。読者も大いに納得するのではないだろうか。

だから、「得をしたときの喜び」よりも「損をしたときの痛み」を
忘れることの方がはるかに難しい
「損をしたときの痛み」を忘れるのは、
言うほど簡単ではないのは事実
だ。
それでも、「損をしたときの痛み」を早く忘れるべきである
なぜなら、「市場」はそのようなことに一切関知しないからだ
市場が「A社の株取引で損した君は、可愛そうだから、今度は少し安く
売ってあげるね!
」などと言ってくれることは絶対にありえない。
損をした人にも、得をした人にも同じ価格を提供するのが冷徹な市場の原則だ。

だから、「損をしてしまった」あるいは、「損を取り返そう」などという
邪念が無い人間の方が、冷静な判断を下せるから明らかに有利
である。
「ビギナーズラック」と呼ばれる現象も、投資を始めたばかりの人間は、
邪念を生じさせるような取引経験を持たないことから生じるといえよう。

だが、取引を重ねれば、邪念を持たざるをえない機会がどんどん増えていく
その邪念を持ったまま取引をしても成功できないから、冒頭で述べたように
「禅寺で修行する」ことが大事である。
もちろん、実際に禅寺で修行するのは大変だから、前述、沼田功の
「瞑想でお⾦持ちになれますか?」などが参考になる。

「どうしたら儲かりますか?」と聞かぬこと。投資は恋愛と同じ、ストーカーになったら終わり

ストーカーになれば視野が狭くなる

私が返答に困るのは、「お金のストーカー」になってしまう人々からの
質問
である。
詳しくは、拙著「バフェットに学ぶ永久不滅投資法」の冒頭部分で解説している。「男女の間のストーカー」のように「お金の後をつけて追いかけまわす」人々だ。

男女の間で、「相手に追いかけまわされたら嫌いになることはあっても、
好きになることはまずない」ということは、誰でもわかる

「相手に振り向いてもらう」よう、自分を磨いたり、相手が喜ぶような事をしたりするのが恋愛の王道である

実は、「投資家とお金」の関係も、「男女の間の関係」に近い。
バフェットは、企業に投資することをよく「結婚」に例える。
確かに、「永久保有銘柄」に代表されるような長期保有をするバフェットの手法は「死が二人を分かつまで……」と誓う結婚に似ている
決して毎晩相手を取り換えるような「アグレッシブな恋愛」ではない

そして、バフェットは「お金を追いかける」事はしないどのように魅力的な
企業でも、自分が決めた基準以下まで価格が下がらなければ決して購入しない

また、まるで興信所のように企業の内容を徹底的に調査した上で
十分納得しなければ投資に踏み切らない

つまり、「投資の主導権は自分が握る」のがバフェット流だ。
決して市場や企業の「ストーカー」にはならない

逆に「お金のストーカー」になってしまった人々の典型的な行動は、
「『お金のあったところ』を一生懸命探す」
である。
「誰それがどこでどれだけ儲けた」ということばかりを気にするのだ。
しかし、それはあくまで「お金のあったところ」であって、
「お金がこれから行こうとしている」ところではない

バフェットが「お金」の気持ちを理解して、先回りして
「花束を持って出迎える」のとは雲泥の差
だ。

バフェットがそのようにすることができるのは、11歳の時から93歳の
今日に至るまで行ってきた勉強・研究による実力と、
投資に情熱を燃やしてもお金には執着しないメンタリティ」のおかげだ。

世界有数の大金持ちのバフェットではあるが、お金にあまり執着が無く
質素な暮らしをしており、その財産を慈善団体に寄付し続けていることは
有名
である。

もちろん、私を含めた多くの人々は「お金が欲しい」から投資をしている。
したがって、執着を断ち切るのは難しい
。それでも、お金のストーカーや
「お金に支配される『奴隷』」になってしまっては、成功はおぼつかない

したがって、繰り返すが投資の成功における最重要ポイントは「精神力」である

それ以外の、企業分析手法の基本については、「大原浩の逆説チャンネル<第15回>バフェット流の真髄は『安く買って高く売る』これがわから無い人がほとんどだ。(バフェット流の真髄その1)」などを参照いただきたい。

勉強を重ね、冷静に分析すれば「いつ何が安いのか」がわかるようになる。
そしてさらに、「精神力」を兼ね備えれば、「鬼に金棒」といえよう。

「どうしたら儲かりますか?」と聞かぬこと。投資は恋愛と同じ、ストーカーになったら終わり


スティーブ・ジョブズと禅








💰腐敗政治シリーズ(政治の闇)まとめ(INDEX用)


統一協会の手口シリーズまとめ


伊丹万作「騙されることの責任」

もちろん、「騙す方が100%悪い」のは紛れもない事実である。
その上で更に「騙されることの責任」を考えよう。

伊丹万作「騙されることの責任」

もう一つ別の見方から考えると、いくら騙す者がいても誰1人騙される者がなかったとしたら今度のような戦争は成り立たなかったに違いないのである。
つまり、騙す者だけでは戦争は起らない。騙す者と騙される者とがそろわなければ戦争は起らない一度騙されたら、二度と騙されまいとする真剣な自己反省と努力がなければ人間が進歩するわけはない騙されたとさえいえば、一切の責任から解放され、無条件で正義派になれるように勘違いしている人は、もう一度よく顔を洗い直さなければならぬ。
伊丹万作「戦争責任者の問題」より



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