博物館学とインターン
博物館が好きだ。
科学や歴史、地理、生物学、考古学などなど、ありとあらゆる学問のエッセンスが詰まった「人類の叡智」の象徴みたいな感じがして、ワクワクする。展示や標本を見たり、触れたりすることで、新しい発見があり、学びがある。興味あることに対して理解が深まっていくし、また同時に全く新しい扉が開くこともある。子どもの頃から好きだったが、大人になってもずっと楽しい。
きっかけは、小学生の頃。友人と一緒に、上野にある国立科学博物館を訪れた。まず、その収蔵品の多さに圧倒された。展示室のひとつひとつがまるで宝箱のようだった。こんな風に知識を積み重ねてきた、人間ってすごいんだなと感じた。いつか、これを全部理解できるようになりたいと思った。
大学で「人類学」を専攻しようと思ったのも、そんな人類の叡智の一端を覗いてみたいと思ったから。アメリカに留学して、「さぁ、学ぶぞ!」と思ったら、アートに出会ってしまい、もしかしたらそっちの方がより深く人間の本質に近づけるのではないかと思ってあっさり専攻を変えてしまった。もちろん、それに後悔は全くないのだが。そのかわり、アート学部に籍を置きつつも興味がある面白そうなクラスを見つけると、他の学部のクラスでもよく受講していた。そのうちのひとつが「博物館学」だった。
ミュージオロジー(Museology)という、博物館について学ぶクラスを受講した。自分の専攻とは関係のないクラスだったが、面白そうだったので。
授業では、博物館の成り立ちや分類などの他、運営についてのノウハウや、特別展の企画や準備についてなど、かなり実践的な内容を学んだ。クラスメイトと一緒にグループに分かれ、ディレクター、キュレーター、デザイナーの役回りで博物館での企画展を想定したロールプレイングなども行った。なにより楽しかったのは、サンフランシスコにある博物館・美術館を巡るフィールドトリップ。普段は一般のお客さんが入ることのできない、博物館の裏側で展示品の修復や保管をする現場も見学した時は興奮が止まらなかった。
「日曜アーティスト」を名乗って、くだらないことに本気で取り組みつつ、趣味の創作活動をしています。みんなで遊ぶと楽しいですよね。