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KTR vol.3 奥野舞

2005年、夏。

ある運命的な出逢いから、夢をあつめるようになりました。それを旧暦の七夕、富士山頂へ届ける。

今年20年目を迎え、next stageを探した。

たくさんの生き方と出会い、またそうなっていったプロセスをシェアしてもらうことで、あたらしい“ゆめ”がうまれると思い、10月から『KTR -mirror-』をはじめました。

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『KTR -mirror-』はインタビュー形式で、ゲストの軌跡を一緒にたどる。

第3回目のゲストは奥野舞ちゃん。

interviewは2024.06-11

(Introduction)

舞ちゃん、ありがとう。
そんな風に言ってもらえて、こちらこそ有り難い。

お誘いしたときにも話したけど…「夢を聞く」その先を、この数年考えていました。
そして(クラファンチームの)グループに書いたけど…7年かけて、ようやく少し見えてきた“かも”しれない。
もちろんそれは、舞ちゃんやみんながいなければ、みれない景色だった。

こちらこそ本当にありがとう

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2年前にお逢いしたとき「歳が近そう」と思ってたけど、同級生だったんだね。そして同じく3月うまれ…改めまして、誕生日おめでとうございます!

ここ最近のfb投稿を読ませてもらいました、ありがとう。

Q1. 
「しばらく描いてなかった」というようなフレーズを見たんだけど、その理由をきかせてください。直接的な部分がむずかしようなら、その周辺部分でも大丈夫です。

おお⁉️同級生😳
見た目→20代に見えた
会話→長老
…だから、年齢不詳だなぁと思って見てた(^◇^;)
冬馬さんも、おめでとうございます㊗️

しばらく描いてなかった
多分、絵の事かな❓

A1.
生まれ育った環境が、とにかく社会の中でシッカリ安定して(家族も自慢できて😅)稼げる仕事に就く事…だったんだけど
私自身、社会性が昔から無くて。

不安感や自信の無さから、私の憧れが
社会の中の、多くの女性たちが辿るコース(シッカリ稼いで、結婚して、子供を育てながら家事と仕事をやる)的な事を、やれるようになる…を、目標としていた時期が、あったの。

うまく説明できなくて申し訳ないけど
そこに意識を向けていた時期
絵を描く時の感性・感覚が死んでいってるのが、自分の中で、ナントナク分かったんだ。
正直、なりたい社会人になれればそれで良かったから、そこまで気にもしてなかったけど

25歳で精神を長く患って、31歳で再び自律神経失調症をやってから
そういう生き方に囚われるのはやめようと思った。
だけど、すぐに自分が変わるワケじゃないから
しばらく絵を描く時の感覚が復活する気はしなくて
「今の自分じゃまだ描けない」と思い込んで、2022年の半ばくらいまで描けなかった。

(そうそう、絵のことです。)
そうだったんだね、聴かせてくれてありがとう。

僕も似てるかもと思った
一時期は音が色でみえたり(その逆も)、いろんな声がきこえてたけど…それをしなくなったら見えなくなったし聴こえなくなった。
でも“忘れた”に近いのかな、見えにくく聴こえにくいだけで、この身体から離れた訳ではない。

…そんなことを、久しぶりに思い出しました。

先日おこなわれた森林セラピーART芸術祭2024では、『transformation』というコンセプトで蝶を描かれていたね。

Q2.
作品のインスピレーションは、どこからくることが多いですか?
(振り返って⁈)傾向とかあれば知りたいです。また小さい頃(描かなくなる前)、何を描いていましたか?

音が色でみえる✨
ステキ(*´∇`*)

しかし、ホントに似ているねぇ😳

私も、自動ナビ(現場に着く前から、呼ばれてる感覚が分かったり)
神さまから自己紹介受けたり
触れられたり…
あったんだけど
それをしなくなったら
分からなくなったね。

ナルホド💡忘れたに近くて
完全に自分から離れたワケじゃないんだね。

A2.
作品は、自分のセラピーにつながるまでにやってきた事がベースになってるよ。
25歳で、精神状態が坂を転がり落ちるように悪化していってその途中で、内面の師匠にあたる方と出会ったの。
そこで修行して、最終的には守破離して。
それからは、いろんな学びや体験、知識を
自分の中に通して

今は、その中に描きたい題材がある感じかな。
あとは、作品の一部に、自分の先祖を感じられるものを入れること。
ただ、完成図は完成間近までは殆ど分からないんだ。
描き進めていくうちに、塗り方や描き方は
自分の中が教えてくれてるし
最終的な完成図も、完成間近になってから見せてくれるから
あとは、赴くままに描く感じかなぁ。

幼少期の絵は、殆ど覚えてないけど
人が多かったよ。
中学くらいから、漫画やゲーム好きな子と仲良くなって、絵もそれっぽくはなったけど
模写が苦手だから、殆どオリジナル。
一番描いてた高校時代は、ゴスロリやビジュアル系、パンクにハマってた時だから
なんというか…アングラな絵が多かったよ。
それは今でも残ってる。

底が、転機になったんだね。

僕はパートナーからインスピレーションをもらうことが多く、どちらかといえば100%から下っていく感じ(悪い意味でなく/見てる感じは舞ちゃんと逆かな)。教えてもらえるの新鮮です。

そしてビジュアル系に親近感わきます笑笑

「紙漉き」もされるんですよね?
僕も“たいせつなかみ”を探していて…舞ちゃんが紙漉きしてると知って、憧れました。

Q3.
はじめて紙漉きをしたときの気持ちやそこに筆/色を落としたときの感覚、またそれらを重ねた今/これからの想いをきかせてください。

パートナーからインスピレーション😳
100%から、下っていく…敢えて修行させてくれる存在…っていうことなこかな❓
逆っていうのは、未知なので
興味津々だね(*゚∀゚*)

うん😃紙漉きやってるよ❗️
それも、始めたキッカケが赤富士夢神輿。

〝たいせつなかみ〟
正直、技術とか関係無く
私は、その人の手で漉い紙なのではないかと思う。
北海道からだと、なかなか来るのは大変だと思うけど😄💦
実は私が行っている工房は
職人さんを育てるところ…というより
子供でも来れる環境の中、いろんな方に紙漉きの体験をしてもらう…という場なんだ(^^)
冬限定で、1〜2回
紙漉きの『全工程全体験』というイベントを、師匠と行うんだけど
工房に生えてる紙の原料を採取→蒸す→皮をはぐ→アルカリ処理→繊維を叩く
そこまでいって、やっと紙が漉ける…ということを2日間かけて体験していただくから
自分自身という命を動かしながら、大自然の御命をいただいて紙を作ってる…という大切さを体感できると思うよ😃

A3.
1️⃣初めて紙漉きをした時の気持ち
『これぞアーシングだ❗️』と、思った。
原料が全て自然のもの…というのもあるけど
工房も自然ゆたかで。
また、紙漉きで使う大量の水は
工房上の、山の中にある滝から引いた水を使っていてね。環境も最高だから
紙漉きは、何ともいえない心落ち着く時間だよ(о´∀`о)✨

2️⃣描き始め。
やはり最初は、若い頃に描いてた感覚で描こうとしちゃったの。
工場で作られた紙と違って、原料の配合や繊維のあらわれ方は、一期一会。
だから、良くも悪くも思ったように色が塗れない😅
「なんで思うように塗れない⁉️」と、ガシガシ塗ると
私は殆ど指を使って描くから、紙はどんどん削れてケバ立って、焦るしイラっとしてくる😓
だけど、何回も塗っていくうちに
紙が望む描き方や塗り方が分かってくるんだ。
やっぱり生き物相手だから、人間と一緒で
コチラの言う事聞かせよう的な感覚で描いても、応えてはくれないって言う事は、スゴいよく分かった。

正直、自分を活かしたもので人様のお役に立ち
それが仕事になってくれれば…それが一番の御の字。今叶えたいことかな。
・手漉き和紙で作品作り
・修行期に身につけていった力を活かしたセラピー
などなど
何でも良いし、どんなカタチでも良いから
軌道にのってほしい。

後は、壁画クラスの大きな和紙に絵を描きたいかな。

パートナーと結婚して、家族を築きながら
『自分を活かした事でも、生きていく事ができるんだ!』というのを、体現していける大人になりたいです(^^)

紙漉きは、原料を準備するところから始めるんだね。すごい
唯一無二、only oneだね。

場所や金銭を選ばなければ(職業としての)、陶芸をしたいと思ったときがあります。何か形にしたいと思ったんだろうね
そうゆう意味でも、「生み出せる人」はすごいと思う。

「描き始め」を聞きながら、漉かれた紙の表面をimagineしました。
北海道で農家の仕事をしたことがあるけど、隣に植えられてる野菜や苗も育ちがちがう。
人でいえば「個性」といわれるものも、出荷の規格からみれば「欠陥」。それらをどうとらえるか、それもこれからの(社会の)テーマかもしれないね。

これまで「職業」と呼ばれる形で社会を動かしてきたものは、これから「役割」としてより広域な形になっていくのかなと感じました。冒頭の部分を読んで

「Q2.」のアンサーで、これまでの経験などが作品のテーマになっているように感じましたが、今後はこれからのビジョンも作品に影響しそうだね。

Q4.
今後、コラボしてみたい人やジャンルはありますか?

A4.
今後、コラボしてみたい人やジャンル

今回のクラファンの企画が、まさにそれで、ありがたいです😂🙏✨
結局1人だと、『自分を活かした事』とは言えど、何からどう取り組めば分からなくて
今回は、そのキッカケをいただけたし
何より、いろんな方と一緒というのが、オモシロイ✨✨

あとは…何があるのかな🤫
即興で絵は描けないけども
何かコラボできるものがあれば、知りたいかも😃

僕は昔「直線」と「曲線」という表現をしてたけど…「直線」は、いわゆる即興です。
絵は描かないから、感じたことを文字にします。
当時は何をかいてるか分からないし(意味がわかってない)、かいた内容はほぼ忘れていた(自動書記に近いと言われたことも)。
たいして「曲線」は、五感にはいる全てが文字になっていくというか…たとえばニュースで流れている内容と、となりを歩いて行った人たちの会話と、さっき見た空の様子と僕の今の気持ちが重なって…みたいな、そんなやつ。

近年はどちらに寄ることもないというか…この話をしたのは、僕も性質は「即興ではない」です。

たとえば…

・時間をかける、即興の逆。
キャンバスに一筆ずつ描いてもらい(舞指名)、百筆あつめたとこから舞ちゃんが描きはじめる。
この物質的な感じに対して…舞ちゃんの過去/自分年表を振り返り、その時間的質量を一枚にあつめる(集約)。

・特定のグループ(Ex.音楽やってる)からヒアリングして(普通の話で十分)、そこからインスピされるものを絵にする。
彼らが総体的に持ってるものを抽出する感じ

・漉いた紙に工房のまわりにある草を擦ったり、石を包む。意図的に不純物をまぜる

とかかな?

「1人だと、『自分を活かした事』とは言えど」…これは、そうなのかもしれないね。
西洋圏的発想は1人称や個を主体にすることが多く、たいして東洋は八百万しかり全体や調和をベースにしてる。そこに営みがあるからだよね
どちらが優れるわけでなく、どちらも合わせないとうまくいかない。きっと

Q.5
舞ちゃんが漉く紙は「和紙」になるのかな⁈(西洋)紙と和紙を区別するのは、工程がちがうからだと思うけど。

百筆夢集めの絵…これは叶えたい❗️❗️
実は、これまで描いた絵も参加型?ARTではあるんだ。
(絵に『あなた』が入って完成する)
ただ、この参加型は、思いつかなかった。
夢は、知ってる方はモチロン
その方の大切な人(私が知らなくてもOK)もイイなぁとか
妄想ふくらむねぇ。

・特定のグループをヒアリングしてインスピで描く
・和紙に「何か」を混ぜる
この二つは、やってみたいなぁと、思ったことあるの🥺

🌼

冬馬さんとのやりとりで
A4.の答えになるかは分からないけど、出てきた😃✨
いろんな活動している方のお話(世界観、これまでのドラマ、思い、願い等)を
聞いてみたり、逆に自分のことを話したり…
単純に、お話してみたいと思いました😁

A.5
私が漉いてるのは、和紙(日本の紙)だよ😃
天竜の阿多古という地域で始まった『阿多古和紙』が、もともとなんだけど
引き継いだ人の中には、それをベースに色々変化させてる人もいてね。
私の師匠も、その一人。

発明家気質で(良い意味で)かなり変わった人だから
『阿多古』という括りはやめて、自由に紙漉きを楽しむ…という事で『天竜手漉き和紙工房』に、名前が変わったの。
ちなみに、浜松の紙アーティストさんで
韓国の手作りの紙を使ってる人がいるんだけど
その紙は『韓紙(カンシ・ハンジ)』という名前だよ。

着物や陶器(たぶん手仕事系は)など、その土地土地で独自の進化を遂げているよね。
またそれは一個人だけでなく、時間や時代を超えた人たちが幾重にもつながっているんだと思えます。
すてきな話をありがとう

最後の質問です。

Q6.
舞ちゃん、あなたの夢はなんですか?

ずっと自分の中の揺れ動きが大きくて、
どうしようかなと思っていたの。

先月、共通の友人のオンラインwsに参加した舞ちゃん。ここでも何かを掴んだ模様、その話はまた別の機会に♡

新作『memento mori』完成直後

舞ちゃん、素敵なお話ありがとうございました。


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アナタの軌跡が
ナニカの道を照らす

そこで生まれる感情が
あたらしいyumeとなる

『KTR -mirror-』

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