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辿り着けなかったけど「帰ってきたぞ!端島ー!!」と叫びたくなったよ-海に眠るダイヤモンド


という訳で、1つ前の記事にも書いた様に、『海に眠るダイヤモンド』の舞台長崎市で聖地巡礼をしてきました。

聖地巡礼を謳うなら、端島に行かねばなるまい。
軍艦島上陸ツアーにも申込みました。
結論から言うと、タイトルで察せますが、上陸は叶いませんでした....(号泣)

ですが、周遊して端島を眺める事ができたのと、軍艦島デジタルミュージアムでも様々な発見があったので旅の記録を残そうと思います。

そもそも端島とは

恥ずかしながら、軍艦島という名前は知っていたのですが、正式な島の名前の「端島」はドラマで知りました。
長崎港から約40分にある人口の島。
現代のJR新宿駅ほどの広さの土地に最盛期は5000人が住み、居住地だけでなく小中学校、病院、郵便局、映画館、派出所、床屋、食堂、スナック等の施設があり、ひとつの都市の様に機能していたそうです。
こちらの解説が分かりやすかったです


こんな海の上の狭い場所でも、暮らしを豊かにする工夫をし続けていたのがすごすぎる!


思い立ったが吉日タイプの夫が予約してくれました

ずっと時間が無くてドラマを仕事納め後にイッキ見した夫が「行こう!!」と、軍艦島コンシェルジュさんの上陸ツアーを予約してくれました。


年末年始休暇中の、1月3日がたまたま空席があったので即予約。予約したのは12月27日。1日、2日は満席でした。本当に善は急げ、思い立ったが吉日。夫よマジラブと思いました。笑


正月だけど浮かれるな!全ては端島に万全で上陸するために

端島上陸にあたり、何を準備したらよいか?
軍艦島コンシェルジュのスタッフブログを熟読しました。

私達の乗船時もそうでしたが、マジで揺れます。
実際に体調を崩される方もいらっしゃいました。
私達夫婦も三半規管があまり自信がなかったので、前日の夕飯は早めに済ませ、腹八分目にし、お酒も控えめにしました。

そして、軍艦島コンシェルジュにて販売されている酔い止めのツボを押すリストバンドを乗船前に購入し、市販薬も用意しました!



新年最初の運試し!出航、そして上陸はできるのか

天気予報では3日はくもり晴れだったのですが、風や波の高さはどうなるか分からない...
また、長崎市で定めている軍艦島上陸の天候基準があり、それを満たせなければ、出航したとしても上陸は出来ないという決まりがあると知りました。
しかも、出航して端島の近くまで行かなければ分からないという。運試しです...


見応え充分!料金以上の満足度。軍艦島デジタルミュージアム

軍艦島デジタルミュージアム

出航の受付、集合はこちらの軍艦島デジタルミュージアムにて行いました。
その名の通り、軍艦島に関する事を、デジタルを活かした映像や写真、模型、島民の方のインタビュー等様々な角度から知る事ができます。

出航前は、13歳まで端島に住んでいらした木下さんが、ジオラマを元に端島の解説をしてくださいました。
「僕も赤痢になって〜」「ここが賢将の家ですね」「ここが朝子の屋上庭園で〜」なんて話を聞いてもうワクワクニヤニヤが止まりませんでした。同じ様な顔の人がたくさんいました。笑
ドラマで、台風の日に武蔵のフィルムが海へ転がっていってしまい、また波で戻ってくるシーンは、木下さんのお父様の実際のエピソードが元になったのだとか!
(鉄平も、落ち着いてからは出会った人にこんな風に端島の話をしたのかな、なんて)


いざ出航!朝子&玲央と同じ船!!

全員集合し解説を受けて港へ歩いて移動しました。
今日は無事、出航はできるようでしたが、上陸はまだ分からないと念を押されました。
すぐ近くに港があり、「あちらに乗って頂きます」と言われた船がなんと、ジュピター、そう1話で朝子と玲央が乗っていた船です。

ドラマでは感じなかったのですが、思ったより小さく、座席もわりかし狭かったです。でもそんなことどうだって良いぐらい興奮していました。笑

船内では長崎港やグラバー等、歴史や偉人について映像を交えての解説がありました。
デッキから長崎港を眺めたりする時間もあり、ドキドキだったのですが...沖に向かうにつれ、揺れがグレードアップ。
体感だと遊園地にあったバイキングぐらい揺れました(伝わりますように)。
夫と「これは無理かもね?」と何度も顔を見合わせました。
なんとか酔わない様に前を見たり、糖分をとるのに必死でした。


帰ってきたぞ!端島ぁーーー!!

出航して約30〜40分程頃でしょうか、揺れまくる船の窓から端島が見えました。
それまでちょっとグロッキーで静かだった船内でしたが、みんなワッと明るくなりました。

アナウンスがあり、今日は上陸できない旨を伝えられました。でも、残念な気持ちを上回って何かが胸に込み上げてきました。吐き気ではありません。


来たこともない場所、会ったこともない人々。
それなのになんだか懐かしさみたいな不思議な気持ちがわーッと込み上げてきました。
鉄平みたいに叫びたくなりました。笑
もしかすると、玲央が感じたのもこんな気持ちだったのかもしれない。

大揺れの中、おっかなびっくりデッキに出て眺めた端島は、荒れた青い海の真ん中にどっしりと佇みこちらを見つめ返していました。


遠目にも廃墟の島であることはよく分かります。
この場所に5000人も住み、いろんな人生を過ごして、今は誰もいない。この島で採れた石炭が日本を造っていった。こんな海の上で当時の最先端のような暮らしをしていた。
ドラマでも朝子が言っていたけど、人がいなくなったら緑が青々と茂っている。
少しの時間でしたが、色んな思いが浮かんできて、眺めても眺めても飽きませんでした。

時間がきてジュピターが港へ引き返し、だんだん遠ざかる端島。離れ難い気持ちで寂しさでいっぱいでした。なぜでしょう、不思議です。
その頃には酔いへの不安も消えて、ずっとデッキで遠ざかる端島を眺めました。

上陸できたらもっとよかったけど、鉄平や朝子達が愛した端島を実際に眺めることができてよかったです。
感無量でした。
軍艦島ではなく、端島。多くの人が暮らした故郷。


余談ですが、、、

上陸出来なかったので、その分の返金がありました。
また、軍艦島コンシェルジュのジュピターが2025年2月1日まで定期検査のため運休になるようです。

また、前述しましたが、せっかくの機会ですので出来るだけ万全の体調を整えて参加されることをおすすめします。

潮風や波飛沫もガンガンなので、対応できる服装がよさそうです。

上陸出来なかったので、私もまたリベンジしようと思います。
待ってろよ、端島ー!!


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