高品質のオリーブオイルを知ろうPart2
株式会社グルメ・リパブリック・オリーブオイルソムリエ®︎ の阪田です。
前回、オリーブオイルのスタイルのひとつである「ミディアムタイプ」のオリーブオイルをご紹介しました。『エグレヒオ』というスペイン産のオリーブオイル。
ただ、前回の投稿を終えて、次の投稿をする内容について、少し悩みました。
というのも、ご紹介をさせていただいた、心地良い苦みや辛みが特徴である『エグレヒオ』について、どんなお料理にわが家では使っているか。"おうちごはん" に、どんな活用方法があるのか。変わった使い方はどんなものなのか。
そういったオススメの使い方についての投稿を行ってから、次の「ライトタイプ」のご紹介を行う方が良いのかな...と悩んでいたのですが、やはり、なるべく早く、私がオススメをしたい3つのスタイルのオリーブオイルをご紹介した上で、おうちごはんへの取り入れ方や有効活用などを投稿していきたいと思い直しました。
ということで、今日は「ライト」、明後日は、「ロバスト・スパイシータイプ」をまずは3種類ご紹介をして、それからそれぞれのオリーブオイルについての活用方法もご紹介したいとおもいます。
また、第1回目の投稿で書かせていただきましたが、私は「note」で、オリーブオイルのことだけを書いていきたい訳では無く、日頃の仕事の中で、食のプロの方々から教えてもらったり、自身で発見をした「これはっ!という、おいしい調味料」をご紹介することが目的です。よろしくお願いします。
それでは、本日は早速、品質が素晴らしく、一度飲んだら(食べたら)忘れることのできない「ライトタイプ」のご紹介です!
OLIVE JAPAN 2019 最優秀賞「ルセロ・アスコラーノ」
「ルセロ」の「アスコラーノ種」という品種のオリーブオイルで、これはほんとうに一度口にしたら忘れられない魅力を持っています。
今年の「Olive Japan 2019」では、最優秀賞受賞に輝き、それも最優秀賞を複数回受賞するオリーブオイル。
特徴は、なんといっても、ふわっと香る桃のアロマと味わい。
オリーブオイルに桃の香料を使って風味付けをおこなう「フレーバーオリーブオイル」ではなく、このアスコラーノ種だけが持つ天然酵素によるアロマの生成によって、桃香がするそう。そして、桃の香りに捉えわれがちですが、ハーブやジンジャーのニュアンスもあり、アロマの複雑性にも富んでいます。
「ルセロ社のこだわりは、オリーブオイルのボトルにも」
そのルセロ社は、カリフォルニア州コーニングにあり、オーナーのクレーン家は、もともと所有していた果樹園で「アーモンド」・「くるみ」・「フレンチプルーン」を栽培してきたそうです。その後、1947年に農園を購入し、オリーブ栽培に尽力されたそう。
その結果、同じインポーターでも考えらない『酸度:.008% ※1』の高品質オリーブオイルを産み出す偉業を成し遂げました。
さらに注目したいのは、英文字で記載されている4行のうち上から3行です。
● いつ収穫・搾油したか = FALL 2018 HARVEST
● 賞味期限 = ENJOY BY DEC 2020
● 瓶詰め(ボトリング)をした日付 = BOTTLED 03/14/2019
多くのオリーブオイルは、法律の変更で、製造年月日の記載から、賞味期限(BEST Before)であるのに、搾油年(ビンテージ)と、搾油後にタンクから瓶詰めされた日付まで記載してあることが、本当に消費者の気持ちを考えていらっしゃる生産者さんだな、と思います。
※1 「酸度」は『発酵』の指標です。”酸” がつくからといって、酸化の指標と勘違いをされている方が、ネットどころか、同業者にも多いのですが、オリーブオイルが ”酸化しているかどうか” は、紫外線を当てて透過率で調べたりします