シンガポールに飛び立つと、CAは突如、踊り出した Singapore Travel 2022 #1
思えば海外旅行なんて随分と久しぶりで、
仕事を抜きにすれば10年ぶりではないかと思った。
友人との何気ない会話から突如として旅にいくことを決めた。軽いノリで行くくらいの気持ちでなければ、「生活」や「仕事」という重たいリュックを降ろすことさえ忘れそうになっていた。
「SCOOT」というシンガポール航空のLCCに乗ると、
しばらくしてCAが突如として踊り出した。
彼らはとても楽しそうに踊っていた。ダンスの後には客席から拍手が湧いた。そうだ、CAが踊っちゃいけないなんて決まりはない。踊っちゃえばいいのだ。これこそ「はたらくを楽しもう」ってやつだ。
1年中、初夏くらいの気候であるシンガポールにつくと、すぐさま半袖に着替え、地下鉄を乗りついで「オーチャードホテル」にチェックインした。なかなか小綺麗なホテルだ。従業員の愛想もサービスもよくすぐに気に入った。
その足で地元の人が行きそうな飲食店に行った。好きな具材を選んで、甘いお茶を飲む頃には、まるで初めてとは思えないくらいの居心地の良さを感じていた。そう、この国は多くの人種がいるから、日本人がそこにいたとして、誰も気にすることはないのだ。誰の視線も気にならないことが、異国での解放感をもたらしてくれた。
まもなく日が暮れるところではあったが、「やはり最初はマーライオンに挨拶をしよう」ということで、Grabというアプリを使って車を呼び、港のほうへと向かった。Grabはタクシーの運転手というより、一般人のドライバーさんが定額で目的地まで連れて行ってくれるので安心だ。58歳の現地のおじさんと拙い英語でコミュニケーションを楽しんだ。
「シンガポールは少し滞在する分には素晴らしいが、
長く住むと内実はいろいろ問題だらけだよ」
来たばかりの旅行客にはなかなかの重みある言葉だったが、おすすめの場所などいろいろ教えてくれて、旅を楽しむよう、快く送り出してくれた。
目の前に飛び込んできたのは、いろいろなメディアでみてきた「マリーナ・ベイ・サンズ」だった。やっぱり現地で見ると格別なインパクトがあった。
そして、すぐにマーライオンを見つけた。
2002年に海際に新設されて以来、常時水を噴き出すというマーライオン。僕が学生の頃からずっとこの場所で水を吹き出し続け、また誰かがその姿を見てきたのかと思うと、感慨深いものがあった。
そしてしばらく歩いて地下鉄に乗ると、ホーカーズという屋台村みたいなところに来た。コロナということを忘れるくらい熱気と活気があった。
気分だけでも味わおうと思って、席に着いたら、ミニマムセットでもこのボリュームだった。先ほどの地元の飲食店で満腹になってから、まだ2時間も経っていなかった。
帰国する頃にはきっと油ギトギトの小太りになることを覚悟した。それでもいい。朝6時成田発のフライトに乗りさえすれば、僕らはいつだって、この活気ある夜に出会うことができる。今回は往復5万円くらいだったので東京⇄大分間とさほど変わらずに行ける。それを改めて知ったお祝いだ。
「Break the Hurdle」(ハードルを下げる)
そんなキーワードが僕の脳裏をずっと駆け巡っていた。ナチュパラのミッション・スローガンにもしたいと思っている言葉だ。自分自身、いつの間にか、海外旅行に行くということが何か特別な、そして、滅多にできるものではないものにしてしまっていた。もっともっと気楽に旅を楽しもう。そう自分に言い聞かせるように。また、旅をしたいと思っているけどなかなか行く機会を見失っているあなたにも。このnoteが旅立ちのきっかけになることを願って。
#2に続く。(4夜連続更新予定)