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孫正義の考える「ビジョン」とは


以前、孫正義がカンブリア宮殿に出演したとき、
ビジョンについて語っていた話がとても興味深かったので、
備忘録としてここに書き留めておきたい。

まず、創業者の役割について語る。

「創業者は組織のDNAを設計するのが役割」

そのうえで、孫さんは「ビジョンの前に理念がある」と説く。
経営理念とは「この会社はどういうことをしたいか」ということ。

 経営理念 = 「情報革命で人々を幸せにしたい」

らしい。そのうえで、ビジョンとは何かをこう語った。

 「理念を実現させるために、
  人々のどんな生きざま、どんな社会を
  どういうテクノロジーで実現させるのか。
  それが100年後の時代にどんな姿形のものになっているか。
  それがビジョンです。
  まるでタイムマシンで未来に行って、
  その世界を見て帰ってきたように語れるか。
  『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で
  「100年後こうだったよ」と語れるか。
  そこの社会をつくるには今こうしておかなかればいけない」
  といって語られるべきもの。

ということだった。
「まるで見てきて帰ってきたかのように語れるのがビジョン」
という言葉はとても感銘を受けた。

ビジョンというのはどうしても絵空事や綺麗事になりがちで、
言葉だけが上ずべりしているようなケースも多々ある。
僕自身が経営している会社でさえ、ちょっと漠然としていたと反省する。

そうか、まず僕自身が理念を明確に定めて、
タイムマシンで、未来を見に行くことから始めなきゃいけないのだ。
やってみよう。そして、それについてはまた後日語りたい。

ちなみに村上龍が番組の収録を終えて
「編集後記」で孫さんのことをこう語っていた。

「プレゼンの天才だと聞いていたが、
 説得力を支えるのは弁舌ではなく、
 火のような意思の力だと改めて知った」

こんな具合に収録を終えたばかりの興奮を抑えながら感想を述べる。
そして次にこんな言葉が述べられた。

「老練な紳士と素直な少年が、
 また夢を語るロマンチストと
 徹底したリアリストが
 孫さんのなかで矛盾なく同居しているのが
 目に見えるようだった」 

本人がそういう自覚をもっているかはわからないけれど、
自分の中の相対するものを受け容れて肯定し、
そこに生まれる振れ幅をエネルギーに変えていく。
そこから何が生まれるかに僕はとても興味がある。

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