多国籍という多様性
100か国近くの人種が住む街というとニューヨークや東京と言った大都市をイメージすると思うが、大分県別府市もAPUが出来た影響で現在そんなダイバーシティに変貌している。至る所で多国籍な人種が働いているし、日本の片田舎の温泉街がそんな文化の坩堝になろうとしている。
別府温泉ルートハチハチでも海外の子を多くモデルとして撮影している。今回は韓国人のハモちゃんを鉄輪温泉にある「すじ湯温泉」で撮影した。韓国には日本ほど火山がないため、温泉文化はあまり一般的ではないそうだが、温泉が大好きだというハモちゃん。温泉という文化も街と人を繋げる1つの要素となっている。
鉄輪での撮影後に北浜界隈で撮影していると沢山の人種が街に溢れていた。ハモちゃんはカタコトの日本語を話すが、日本人よりも「違う国から日本に来た」という共通点からか、どんな国の人ともすぐ仲良くなっていた印象があった。ちなみにハモちゃんはAPUではなく、別府大学に在籍している。北浜の街では別府大学の学生はあまり見かけないが、街に出ると大学など関係なく、人と人として仲良くなれる雰囲気があり、それは別府特有の観光×温泉が生み出した「受け入れる文化」のような気がした。
カオスなこの別府という街の日本っぽくない多様性は海外の人達にとっても居心地が良いのではないかと思う。そして、その多国籍な人達がまたさらに新しい別府の多様性を生み出しているのではないかと思う。
2020.5.26 東京神父
すじ湯温泉「ONSEN DESIGN」
東京神父 写真家。1978年4月20日生まれ。 別府出身、自由が丘在住。