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『星の王子さま』‐人生で何度も何度も読み返す本‐
人生には何度も何度も読み返す本というものがある。ふとした瞬間に読みたくなって、何年たっても心のどこかに残っている本ってあるのだ。その本はきっと自分の価値観に深く根付いている部分があるんだと思う。筆者にとって、サン=テグジュペリの『星の王子さま』は、間違いなくそういった本の1つだ。
200以上の国と地域の言葉に翻訳されているこの作品が、筆者に与えてくれた影響はとてもとても大きい。
初めて読んだのはまだ小学生の時だった。読書好きの両親の元で自然と読書が好きになっていったが、両親から「この本を読むといいよ」と何か特定の本を薦められることは少なかった。
ただ数冊、ほんとに数冊だが両親からの推薦図書があって、そのうちの1冊が『星の王子さま』だった。今思うと、数少ない両親からの推薦図書はすべて自分の中で大きい存在になっている気がするから、両親の狙い通りになったように思う。
「大切なものは、目に見えない」
キツネが大切な「秘密」を王子さまに教えてくれる。「大切なものは、目に見えない」。この言葉は筆者にとって人生訓にもなっているし、ふとした瞬間に立ち返る自分の原点でもあると思う。
ふと振り返ってみると、子供の頃より大人になってからの方がこの言葉に意味を感じているように思う。それはきっと日常が、目に見えるものを追いかけるコトに、追われているから。
でも本当は、目に見えるモノの後ろ側にある目に見えない思いに価値がある。そんなコト位はホントはみんなわかっているのだと思う。ただ、それを意識しないと忘れてしまうのだ。
日常で追っている数字やモノだって、それ自体に意味はなくて、実現したい思いをはかる指標に過ぎないのだと思う。
星の王子さまの感性を持ち続けられているか
大人になって社会に出ると、作品にでてくる「王さま」や「うぬぼれ男」や「吞み助」や「実業家」や「点燈夫」や「地理学者」についついなってしまっているように思う。
それぞれの人に、王子さまが感じた疑問を、今の自分はもてているか。その感性を保てているか。『星の王子さま』を読むたびに自問自答をするようにしている。
「王さま」や「うぬぼれ男」や「吞み助」や「実業家」や「点燈夫」や「地理学者」が何を象徴しているか、大人になって社会人になって、色んな経験をしてからの方がわかった気がする。
『星の王子さま』は児童文学であって、児童向けの物語じゃない。大人になってから読むお話なんだよなと筆者は思うのである。
きっと誰が読んでも素敵な物語
今回は『星の王子さま』を読んだことがない方には何言ってるかわからない内容になっている様に思う。
ただ筆者としては『星の王子さま』についてnoteに書くのであれば単なるあらすじ紹介ではなく、物語から感じる部分をどうしても書きたくなってしまう。それがこの本の本質だと思うのだ。
もし、まだ読んだコトのない方がいたら、大人だからこそ読んで欲しい。きっと何か感じるものがあるハズだから。誰かがこの名作を読むきっかけになればうれしいなぁ。