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『名店の味を記憶で再現』9 笹吟(代々木上原)鯛とアスパラの胡麻酢和え

牛肉に雲丹をのせたり巻いたりする店が苦手だ。そのウェーイな雰囲気もさることながら『別々に食べさせておくれよ族』なのである。『よく混ぜてお召しがり下さい』にもチト弱い。千回混ぜると神の味と言われる納豆も申し訳程度にしか混ぜられないし、混ぜる事で有名な超老舗カレー屋では恐怖で最後まで味がわからなかった。(自分で一口分ずつ混ぜさせてぇ〜涙)

こんな偏屈な私でさえ感動する和え物が、いつも十数種強もあるのが『笹吟』。王道のヌタや胡麻和えみぞれ和えもあれば、苺や桃のの白和えなどの変わり種も多い。
春に供される鯛の昆布締めとホワイトアスパラガスと山菜の胡麻酢和えが本当に美味しい。ただでさえ美味しい鯛の昆布締めを和え物にするなんざ、春の贅沢としか言いようがない。

日本酒の品揃えが豊富で、和え物以外にも酒の肴が沢山ある酒呑みの天国。席数が多いので予約が取りやすいのも素晴らしいし、あんまり洒落てないトコも好き。まだ私が娘さんだった頃に、大事なお得意先と初のサシ飲みする為に太田和彦の本で調べあげて、事前偵察に一人で飲みに行った思い出深いお店。

現在は時短で営業中の模様です。
代々木上原在住者が羨ましい。

鯛のサク半分が安かったので、そぎ切りにして昆布締めに。
練りゴマすりごまに、煮切ったみりん(少量なのでレンジで)、醤油、少しのお酢を混ぜて和え衣を。シャキッと茹でて水気を拭いたアスパラと和えて、今夜は天国に参ります。

早く笹吟に行きたいな。

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