見出し画像

『黒衣人』(Man in Black)第24回TOKYO FILMeX 特別招待作品

フランス、アメリカ、イギリス / 2023 / 60分
監督:ワン・ビン( WANG Bing )

上映日時:
11月24日(金)10:35- @有楽町朝日ホール
11月25日(土)19:10- @有楽町朝日ホール
※いずれの上映も『火の娘たち』と併映
チケットは11月4日(土)10:00 amより発売!


裸の老人が、だれもいない薄暗い劇場の廊下を彷徨い、舞台に上がる、カメラは彼に近づき、旋回しながら彼の体をじっくりと捉える。彼はじっと立ち、そしてお辞儀のような動作をして、奇妙なダンスを始める…。

この裸の男性は原題音楽作曲家の王西麟(ワン・シーリン)。彼は自作の曲をアカペラで歌い、ピアノを演奏する。そして自分が共産党政権下の中国でどんな経験をしてきたか、そして拷問がいかに人間を永遠に滅ぼすかについて、自らの言葉で語る。

本作は、1960年代初頭に起こった強制労相収容について描かれた『無言歌』と同じく「共産党支配下における文化人への迫害」がテーマとして挙げられている。ただ、これまでの作品と違うのが名手カロリーヌ・シャンプティエによる並外れた様式美だろう。

ワン・ビン監督

神谷ディレクターは本作について以下のように評している。

本作はパリにあるブッフ・デュ・ノールという古い劇場で撮影されている。歴史を重ねてきた劇場の雰囲気や、王西麟(ワン・シーリン)氏の動作やコリオグラフィーも含めて、周到に準備された上で撮影されている。カロリーヌ・シャンプティエによって様式美が定められた形で撮影された今作は、これまでのワン・ビン作品とは一線を画している。さらに王西麟(ワン・シーリン)氏が奏でる音楽が、時として本人が話している言葉を遮るほどの大音量で流れ、まさに音楽そのものが自身の体験や痛みを雄弁に語っている。

TOKYO FILMeX 公式HP: https://filmex.jp/2023/program/ss/ss3

#映画 #映画レビュー #映画感想 #映画感想文 #映画評 #アジア映画 #中国映画

上映日時:
11月24日(金)10:35- @有楽町朝日ホール
11月25日(土)19:10- @有楽町朝日ホール
※いずれの上映も『火の娘たち』と併映
チケットは11月4日(土)10:00 amより発売!

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?