あたりまえのRAWのはなし
こんにちは、路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXです。
年末年始はインフルエンザに感染してしまい、写真を撮ることはもちろん、まだ初詣にすら行っていません。
そもそも12月30日から1月3日まで、家から一歩も出ていないという状況ですから、暇で時間だけはたっぷりあります。
まだ見ていなかったカメラ系YouTubeの動画の中で、気になった動画を紹介したいと思います。
2B Channelの渡部さとる氏と、写真家・萩庭桂太氏の対談動画です。
この動画の中で、萩庭氏の衝撃のことばが…
「RAWで撮ったら色関係ないですから…」
すかさず渡部氏が質問…
「(メーカー)固有の色とかはないのですか?」
萩庭氏
「あるわけない!」
萩庭氏曰く、「厳密にいえばあるかも知れないが、カメラというのは計測機械なので、例えばオムロンと温度計と別会社の温度計で温度が違ったらまずいですよね」ということらしいです。
RAWデータは撮像素子の信号を記録したものなので、まだ画像にはなっていないので、色はないという理屈のようです。
確かに、ベイヤー配列のイメージセンサーの画素1つには、例えばそこが「R」(レッド)担当だったら、レッドの強さが0〜255でしかないですもんね。
結果的に、人間の目で判別できる色を作成する過程が “現像” に当たりますが、カメラ内だったり現像アプリの計算処理の違いが、その「メーカーの味付け」という表現で言われているに過ぎないんですよね。
萩庭氏は、まだ色が確定していないRAWデータを、DxO社の「PureRAW」というアプリに通してから現像しているそうです。
いわゆる偽色を無くすことが大きな目的です。
このアプリによって、萩庭氏の撮影スタイルが全く変わっただそうで、
「ISO感度は撮影の時に全く関係なくなった」
と、またもや、びっくり発言が!
これに対し渡部氏が「露出はどう決めるんですか?」と質問すると、
「深度がどのくらいか(絞り)、記録時間はどのくらいか(シャッタースピード)、ISOは自動。感度がバラバラでも関係ない」と回答。
なぜ感度がバラバラで問題ないかというと、デジタルカメラのベースにあるISOは固定であり(固定位置は複数)、それをブーストしているに過ぎないからどうでもいいと。
何か、いいことを聞いたぞ!
極論のように聞こえるかも知れませんが、RAWで撮るということは、「写真を撮っているんではなくて “撮影” をしている」という萩庭氏のことばが印象に残ります。
ミラーレスやコンデジのEVFや背面液晶のカラー写真は、単なるサムネイルでしかないので、撮影の時はそこにイメージを引っ張られない方が良いとも。
萩庭氏曰く、現代のカメラシステムで色を決定づける要素は、イメージセンサーのフォトダイオードのピッチと、レンズのコーティングの2つでほぼ決まるのではないかとのこと。
我が家のマックは残念ながらIntelなので、PureRAWのインストールが出来ずまだ試せないませんが、このアプリを導入したら、今後の機材選びはもちろん、作品作りにも大きく影響を及ぼしそうです。
皆さんもインフルエンザにはお気をつけください^_^
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。またお会いしましょう。路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXでした。
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