4話:殺戮の天使/真田まこと ADVだけどね!
現代はパソコンを利用する人口も多く、妄想はpixv漫画やweb小説サイトでやれやみたいな風潮ですが、太古の人がそういったパトスをぶつける場所といえばあれしかなかったんです。RPGツクール。
「殺戮の天使」のすごいところは、そんな一般人の誰でもが使えるRPGツクールで作られた物語であり、アニメにもなったほどの超人気にもかかわらず、現在もHPより無料DLできるところです。置いておきます。
殺戮の天使
https://www.gamemaga.jp/satsuriku/
今回も非R18作品なので、ちょっと紹介の気も楽だな〜。
こちらの作品はノベルゲームではなくアドベンチャー(ADV)ゲーム。序盤からこのnoteのテーマにぶれてきましたが、今後も紹介したいADVがあるので黙って聞いてください。こういうのは犬もそうだけど、最初のしつけが肝心なんでね。
作品の特性上、逃げる・殺るなどのアクションが少しあります。私は本当にそういう慌てる作業が無理なんで、ゲーム実況を見ました。ということで私的には実質ノベルゲームでした。
あれ…RPGツクール×ノベルゲ×エロといえば…
ギャルゲ全盛期にインターネッツが大好きだった高橋邦子さんの作品。これも全部読みました。ちなみに一切エロなしです。このシリーズはおふざけだと思われがちですが。
・読者を飽きさせないストーリー展開の速さ
・理不尽な死によるカタルシス
・力技の感動
この流れが神なのです。のちの私の作品にも影響を及ぼした人物のひとりと言えます。あ、それは言い過ぎました。でも大げさではなく、50時間のビジュアルノベルを読まなくてもいいから、高橋邦子は読んで欲しいです。
閑話休題。
絶対に殺すマンと絶対に殺してマンの好コンビ
話を「殺戮の天使」に戻します。
ストーリーは絶対に殺したいマン・ザックと、絶対に殺してマンの少女・レイの脱出ゲーム。こんなん、現実世界で出会えば希望条件100%なわけですからマッチングおめでとうからの秒でデッドエンドなんですけど、ザックがバカなので出会った館をひとりで出ることができず、一緒に出てから殺しましょうと約束をするんですよね。でたよストックホルム症候群フラグ!
二人は地下から1階ずつ上がっていき、知恵を絞ってフロアのラスボスを倒し、高み(出口)を目指します。だいたい悪いやつしか出てきませんが、途中、手を貸してくれる甘い香りがする謎の神父も登場します。甘い香りとか言うのやめてあげて……と胸を痛めていたら、加齢臭ではありませんでした、おい解散だ。
謎解き要素はかなり凝っていてヒントも少なく面倒‥‥楽しめそうですが、ストーリーが進むにつれての二人の闇がどんどん浮き彫りになっていくところ、絶対殺すマンが「俺が殺す前に死ぬな」と言っちゃう絆が深まるところなどがたいそう胸熱な運びになっています。満身創痍だけど頑張ります!みたいなのが好きです。ハラハラしてください。ちなみに私はキヨさんの実況を見ました。アフレコも上手で見やすかったですよ。
殺戮の天使で学べたこと
「悪いやつがいいことをするとなんかいいやつに見える」 ってところかな! 違ったらごめんなさい!
認知バイアス! あるよねーあるある。先入観の齟齬ね。
よく言うのが雨の中優等生が猫を助けるより、雨の中不良が猫を助けている方がすっごくいい人に見えるあれね。ほかにも「これおもしろいよ」って勧められて期待値を上げて作品を読む。すると作品がおもしろかったとしても、読み始めた期待値が通常のレベルより高いところからスタートしているため、読後感として、作品への期待値と満足度の差があまりない。あれ、思ったほど胸がときめかない? 言うほどおもしろくないのでは? となるよね。
ともすれば、私はビジュアルノベルをおすすめしてはダメなのでは!?
東京ニート的評価「殺戮の天使」 A
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