
憧れだったJAZZ BARへ
憧れだったジャズバーを体験させてもらった。
ずっとジャズバーに憧れていて、パートナーにもいつか行ってみたいと話していた。
そしてついにその念願を叶えてもらい、とても素敵な体験になったので書き残したいと思う。
私はそこまで音楽に興味のあるタイプではないのだが、ジャズバーに行ってみたいと思う幾つかの理由があった。
●理由1:お酒が好きだから
そもそもお酒が好きなので、おしゃれな空間でウィスキーロックを飲んでみたかった。(お酒と空間の相性を求めるタイプ)
●理由2:LALALANDの影響
この映画では、主人公が自分のジャズバーを持つことを夢にしている。劇中でもジャズの演奏シーンが何回かあり、映画の世界に浸ってみたかった。
●理由3:路上演奏
この理由が一番大きい。3年前くらいに日比谷でアマチュアのジャズバンドが路上ライブをしていたことがある。普段路上ライブを聞いたりしないのだが、その時は立ち止まって演奏に耳を傾けた。私には音楽の上手い下手はわからないし芸術的センスもないが、彼らの演奏は楽しげで、楽器を演奏している姿がかっこよくて印象に残っている。路上ライブでこれだけカッコいいなら本格的なジャズはもっとカッコいいのでは!と思った。
そんなこんなで、いつか好きなお酒を飲みながらジャズの生演奏を聞くことに憧れをいだいていた。
パートナーもジャズバーは初めてだったようで、敷居の高くないカジュアル目のお店を探してくれた。
連れて行ってもらったお店は吉祥寺駅近くにあるSOMETIMEだ。

吉祥寺には何回も足を運んでいるが、ジャズバーがあるとは知らなかった。
サンロードを少し直進して、一回左に曲がるだけだったので場所も比較的分かりやすい。
SOMETIMEは昔からあるお店らしく、ジャズバー界隈では有名らしい。ジャズバーで調べると、初心者でも安心して入れるお店で紹介されていることが多かった。
パートナーに「なんでここを選んだの?」と聞いてみたところ、雰囲気がカジュアルで電話の対応が良かったかららしい。
電話でジャズバーが初めてと伝えたところ、席の特徴と演奏の見え方を細かく説明してくれたようでとても丁寧だったようだ。

お店は地下にあり、階段を降りて入口に向かう。
カジュアルとは言っても未知の世界であることに変わりはなく、音楽好きばかりが集まるバーだったらどうしようと私はビクビクしていた。
恐る恐る未知の世界の階段を降りた。
扉開けた先にはブリティッシュパブのような異国情緒あふれる落ち着いた空間が広がっていた。
不安だったが思っていた以上にカジュアルで安心した。
ただやはりジャズバーだ。お店の真ん中には普段は見慣れないピアノとドラムセットがセッティングされていて、それらを囲むようにカウンター席とテーブル席が配置されていた。これらのフロア席と楽器の距離はかなり近く、本当に音楽を楽しみたい人向けの席なのだと思う。
もう少し上級者になったら座ってみたい…
私たちが案内された席はフロアを見渡せる2階席だ。私てきにはステージが近いフロア席よりも好みで、隣席はあるものの相席にはならずパートナーとの時間を楽しめて良かった。
フロア席は演奏が近くで観れるのだが、相席になってしまうらしい。下を見てみると、どう見ても知り合いじゃない人同士が同じ席に座っている様だった。ジャズ好きな人は、相席になった人と音楽を語り合うのだと思うが、私たちにはまだまだハードルが高い。

演奏が始まるのは1回目が19時頃、2回目が20時頃らしく、私たちは18時半頃に入店したので演奏まで少し時間があった。
たくさん飲んでねというパートナーのお言葉に甘えて早速ギネスビールを注文。
この空間で出てくるギネスビールはいつもの2倍増しぐらいにオシャレに見える。

乾杯をして、ジャズバー最初のお酒を嗜んだ。
普段あまり黒ビールは飲まないが、ビールは3種類しか無かったので、あまり見かけないギネスにした。(他はキリンラガーの小瓶とハイネケンだったと思う…)
バーなので当たり前なのだと思うがウィスキー系の種類が多いイメージで、他にもカクテルがあった。
演奏が始まると注文しにくくなると思っていた私たちは、ピクルスとピザも一緒に注文した。ちなみに演奏が始まっても店員さんは普通に動き回ってるので、そこまで注文しにくい感じではないが、音楽に集中したい場合はまとめての注文がいいと思う。
そして19時を少し回った頃、ドラムとウッドベース、そしてピアノのジャズライブが始まった。
食事を一旦中断して2階席から見下ろす形でステージに顔を向ける。
演奏が店内に響き、先程まで食事をしていた人たちも一度その手を止めていた。
楽器の音は大きいのだが、なぜか心地良さを感じる。3人の奏者がお互いに表情でコンタクトをとりながら、楽器で会話をしているような感じだった。この楽器の会話がまたなんともオシャレに映る。
私はドラムは木の撥で叩くものだと思っていたのが、箒のようなものでサラサラとした音をだしていた。2階からでも奏者の手元がよく見えたので、それを見ているのも楽しい。
それぞれの楽器に見せ場のようなものがあり、メインになっている楽器の邪魔にならないように他の楽器が合いの手をするように演奏していている。
個人的にベースの演奏がとても良かった。
2曲ぐらいの演奏が終わったあたりで、ボーカルの女性が登場した。プロの方にいう言葉ではないと思うが英語の発音がすごい。逆に日本語のほうが片言のように聞こえるくらいだ。
何曲かの歌を披露していたが、正直なところ知っている曲はなかった。それでもこの空間でジャズを聞けていることが私は楽しくて、曲を聞いている間全く退屈しなかった。

曲の合間にボーカルの方のMCが何度か入るのだが、その日誕生日の方が店内に2名いた。
ボーカルの方がバースデイソングを歌い、店内はお祝いムードになりとても温かい時間だった。ジャズのボーカルの方にお祝いしてもらえるなんて中々ない経験だと思うので、誕生日だった方は嬉しかったと思う。
あっという間に約1時間のライブが終わり、次の回まで一旦奏者たちが裏に引っ込む。
再びお酒と食事を楽しむ時間が始まる。
私は念願だった、ウィスキーのロックを注文した。銘柄は忘れてしまったが、そこまで詳しくない私でも見たことがある物だったと思う。

普段ハイボールやビールを飲むことが多い私にとって、ウィスキーロックは量が少ないように見えた。
ただ、ひと口飲んでこの量が適量なのだとすぐに分かる。
アルコールがカーッと広がり、一瞬で酔っ払くのではないかと思うくらい度数が強い。いかにソーダ割りが飲みやすいのかその時理解した。
最初は飲みきれるか不安だったのだが、不思議なもので徐々に美味しいと感じるようになる。鼻を抜ける甘い香りを感じながら、時折水を挟むことで口の中がリセットされる。そして再度香りを楽しむ。これのループだ。
これが本来のお酒の楽しみ方なのかもと30代にして学ぶ。
ロックなので、徐々に氷が溶けて薄まっていくので時間をかけるほど飲みやすくなっていく。
正直ロックグラスを買おうと思うぐらいには、ウィスキーにハマりそうだった。
結局、お店にいる間に二杯目もおかわりもした。空間も相まって、洒落た雰囲気でお酒を飲めたことへの満足度が高い。
そして8時半頃に再びライブが始まる。
店内のお客さんも1回目のライブからかなり入れ替わっていて、私たちの席の隣も親子から外国人のカップルに変わっていた。
2回目のライブは、少し心にゆとりがある状態で聴くことができた。
たまにお酒飲んだり、つまみのポテトを食べてジャズを楽しませてもらった。
フロア席のお客さんたちは音楽好きなのだろう、たまに合いの手を入れたりして楽しんでいる。多分常連さんなのだと思う。
ボーカルの方の知り合いも何人かいたようで、ライブ終わりに話しているようだった。
ライブ終わりに奏者の方がお客さんとの写真に応じてるのも印象的で、身近な存在に感じれるのでハマる人もいるのかもしれない。
ライブが終わりラストオーダーになったのでケーキを注文した。

同じ吉祥寺にあるレモンドロップというケーキ屋さんから卸してもらっているケーキなようで、レベルが高くてパートナーと絶賛した。
締めでこのケーキが出てきたら泣いて喜ぶぐらいに美味しかった。
少し残っていたウィスキーとケーキをチビチビ食べたのだが、ケーキとお酒も相性が良い。
お店を出たのは10時頃だったので、3時間以上お店にいたことになるが体感としてはそんなにいたんだ!と思うくらい短く感じた。
憧れていたジャズバーは理想の空間が広がっていて、30代での初体験としてとても素敵なものになった。
何かを経験することは、人生を豊かにすると改めて感じる。
ジャズの知識をもっと深めて、改めてSOMETIMEで最高の時間を味わいに行きたいと思う。

💴おおよその各お値段
ミュージックチャージ 1人3,000円(一回払えば何時間でもいていいらしい)
飲み物 700円〜1,500円(平均1,000円ぐらい)
食べ物 1,000円〜2,000円(ピザのような主食で1,500円前後ぐらい)
私たちはひとり3杯飲み、2人で20,000円弱ぐらい。
ご参考までに。