【仕事】一人ひとりの尊い光り輝き
※この記事はこちらのゆこゆこ社長ブログからの転載です。思いが込み上げてしまい、書きました。
10月25日(金)は私にとってゆこゆこの集大成のような日でした。
心のこもった送別会を開催してくださった皆さん、メッセージをくれた皆さん、共に仕事をしてきたすべての社員とゆこナビの皆さん、ありがとうございました。
頂いたゆこゆこ会員誌特別創刊号、プレスリリース特別版は、一生の宝物にします。
ゆこゆこをご愛顧いただいているお客様、またお取引していただいているお宿の皆様、レンダーの皆様、関係各所の皆様、お世話になりまして誠にありがとうございました。お手紙をくださった方、あたたかいメッセージをくださった方々にも厚く御礼申し上げます。
何より、長年抱えてきていた膨大な借金の解消、全社員・全ナビさんの雇用継続、将来に向けた事業投資、さらにはシナジー創出などの観点から、ジャパネットたかたグループに株式を譲受していただいたこと、心から感謝しております。
私が経営理念や事業方針とは別に社内でよく口にしていた言葉は、
「マイボール精神」
「よく働き、よく遊び、家族第一」
「人として正しいことをする」
ですが、社員の一人ひとりがこれらをよく受け止めて、それぞれに咀嚼しながら仕事に向き合ってくれていました。そのような素直で感度の高い社員と働けたことは幸せでした。
また今回、それ以外の言葉を掬(すく)い上げてくれていたこと、驚きと同時に光栄でした。
泣き虫だと知れ渡ってしまった私ですが、9月末日の退任日の挨拶では、不安を呼んではいけないと渾身で涙を堪えていたところ、それも実際にはバレバレだったようで、お恥ずかしい限りです。
送別会では素直に感情を出させていただき、有難いことでした。
会の途中でとても不思議な瞬間があり、こちらに顔を向けている一人ひとりが、内のから黄金に光り輝いているように見えていました。それそれが少しずつ異なった光だったのですが、尊い命が集まっている、一人ひとりの顔が浮き上がって魂が美しく燃えている、それでいて組織としての集合意識を形作っている、そのような空間が目の前に広がっていました。自分の意識は遠のくような心震える光景で、神様も粋な演出をしてくださるな等と頭の隅でぼんやり思っていました。
涙で視界が霞んでいただけかもしれませんし、皆さんの気持ちのあたたかさに感極まっただけかもしれません。なにやら感覚的な表現を使ってしまい恐れ入りますが、個人的にはこれから何度も想い出すことになりそうです。
ゆこゆこ着任前、インドの死を待つ人の家でボランティアをした際に、他者から愛されたいという人間の根源的な願望を痛烈に体感したこと、マザー・テレサが残した「世界を変えるには、まず家に帰って家族を愛しなさい(If you want to change the world, go home and love your family.)」という言葉が心に刻み込まれていたことが、自分の経営に大きな影響を与えていたように思います。私自身が生育環境で苦労した(その後、年数をかけて消化した)こともあるかもしれません。世界の平和を願うならば、まずは私が目の前にいる社員たちを大切にすることが必要なのだと信じていたため、コロナ禍であってもリストラの選択肢はありませんでした。
また、ケーズホールディングス(ケーズデンキ)の社外取締役をさせていただき、売上高7,000億円超で成長を続けるプライム上場企業が「がんばらない(正しいことを無理をせず確実に実行していく)経営」を掲げ、人を中心とした事業構築と幸福を図ることを企業理念に定めて実践していたことに触れられたのは、自分の信念に自信を持てる後押しになりました。
何より、株主のユニゾン・キャピタルはそのような私の決断を最大限に尊重してくださり、プロフェッショナルが集う投資ファンドでありながら、いやそれ故に、真の懐の深さを以て支援していただきました。その包容力は私が結果にコミットするドライブにもなっていました。
次々にやってくるハードシングスに打ちのめされたこと、経営とは苦難の連続と溜息をついたこと、何より自身の未熟さや至らなさに落ち込み自省することも多くありましたが、それ以上に実際にはさまざまな気づきや機会をいただいており、いいメンバーに囲まれ、恵まれていたのだと実感しています。
社員の皆さんが愛社精神と自負を持って盛り上げてきたゆこゆこが、安定した黒字基盤の上にこれからも成長していくことが何よりも嬉しいです。
一人ひとりがそれぞれの持ち場で力を尽くしたこと、たくさんのいい会話を重ねたこと、一緒に乗り越えたコロナ禍と一緒に勝ち取った黒字化、全社で創り上げたパーパス、おせっかいなくらい人と地域に伴走しにぎわいをつくった日々を忘れません。
ゆこゆこと、ゆこ愛にあふれた社員とゆこナビさんが大好きです。
私には、一人ひとりが光り輝いて見えています。それぞれが自分を大切にして自身の人生を愉しむことは私の喜びでもあり、これからもあなたをずっと応援しています。