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今日、抱っこ紐を捨てる

私はミニマリストではないが、捨てられない人でもない。

思い入れのあるモノはたくさんある一方で、モノを捨てること自体に抵抗はない。なんというか、お気に入りを大切に使って、しかるべきときが来たら気持ちよく手放すのが心地よい。

そんな私は、5年以上前に買った抱っこ紐を今日捨てる。

🗑️💭

私の抱っこ紐はアップリカのコアラ。今はないかもしれない真っ黒のデザイン。人とはあまりかぶらなかった。

くったくた

どの抱っこ紐よりもシンプルでスリムなのが「赤ちゃんグッズ」っぽくなくて気に入っていた。

くるっと回して簡単におんぶもできるところも大好きだった。

今日、洗濯物を干そうとして、無造作に置かれた抱っこ紐が目に入った。そういえば特に置き場所もなく、なんとなくいつもそこに置いては使ってを繰り返していた。

次男は今3歳。相変わらず「抱っこ抱っこ」とせがまれるが、さすがに抱っこ紐を使うことはなくなった。いつのまにか。だから、そこに抱っこ紐が置いてあることも忘れていたのだ。

おっきくなった

夜泣き、熱でぐったりしているとき、重い荷物をもっているとき、抱っこ紐は母にとって辛い時間に使うことも多い。「これを使わないでいい日よ、早く来い」と抱っこ紐を手放す日を夢見ていた私。

久しぶりに抱っこ紐の存在を思い出し、これを使わないでいい日が我が家にもやってきたのだと、達成感を感じた。

「今日この子とさよならしよう」と洗濯物を干しながら決めた。

くたくたの抱っこ紐。せっかくだから写真で想い出を振り返ってからバイバイしようかな。

👋

うちの子どもたちは兄弟そろって夜泣き王子で抱っこ王子だった。外出先、寝かしつけ、家事のあいだ。ずっと抱っこ紐で兄弟とくっついていた。

後追いのひどかった長男。初めての子育てにへろへろになりながら、ひたすら抱っこ紐に宝物を入れていた。おんぶもよくした。

大泣きに耐える気力はなく「泣かれるくらいなら私の肩と腰がぶっこわれるほうが全然まし」と本気で思っていたのがなつかしい。

次男が生まれたとき長男は3歳。やきもちがすごくて、赤ちゃんをリビングに転がしておくと襲いかかった。だから私は、夕方から長男が寝る21時ごろまでずっと、抱っこ紐に次男をかくまっていた。

赤ちゃんがえりをした長男を無理やり抱っこ紐に入れて喜ばせたこともあったな。

好奇心旺盛な次男は、抱っこ紐で前向きに抱っこされるのが好きだった。

抱っこ紐の中からのぞく生えそろっていない次男の髪の毛を、あごですりすりするのが好きだった。

もう歩けるはずの2人が同時にぐずったとき、片方を抱っこ紐に入れて片方をおんぶして家まで帰った。大変だったがしょっちゅうだった。2人はうれしそうだったと思う。

抱っこ紐があれば、大好きなカレーも駅弁も食べられた。

抱っこ紐があれば、長男と手をつなげた。

抱っこ紐があれば、次男に母ちゃんを独り占めさせてあげられた。

すげえな抱っこ紐。君がいなければ、がんばりきれなかったことばかり。今までありがとう。

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