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【重要】身体的プロンプト【特別支援教育】

皆さんは『プロンプト』という言葉をご存じでしょうか。
ピン!と来た人もいるでしょうが、
もしかしたら、チャットgptをやっている人かもしれませんね。
ちなみに普通に検索をすると、
プロンプト(Prompt)とは、AIに対して与える指示や問いかけのことです。
と答えが返ってきます。
今回話したいことは、『身体的プロンプト』についてです。
気に入ったり、読んで参考になったりした方、フォローとスキ、よろしくお願いします。
それでは、本編いきましょう!


身体的プロンプトって何?


身体的プロンプトとはそもそも何なのでしょうか?
例えば、靴紐を結ぶ練習をしている児童がいたとしましょう。
身体的プロンプトは、その児童に対して、
身体的な動作やジェスチャーを使って学習を促す指示のことになります。
ここでいえば、児童の手を取り、一緒に靴紐を結んだり、
工程を言葉で伝えて指さしをしたりするのが身体的プロンプトになります。
主に特別支援教育や幼児教育では多く見られる様子だと思います。
他にも体育指導やダンス、演劇や実験などでも活用されます。
要は言葉だけでは理解しにくい場合に、
身体的な動きを一緒に行うことで学習を助けるということです。
そして、身体的プロンプトには、その強度によって
名前がついていますのでご紹介します。

身体的プロンプトの種類

①直接的プロンプト

直接的プロンプトは、手を添えて直接動作をサポートする段階です。
先ほどの靴紐を結ぶ練習の際には、手を添えて手伝っていました。
他には、箸の持ち方や字の書き方など、
「どうなれば正解なのかわからない状態」の時に活用されます。
適切な動作を体感させ、身体的な感覚を通じて学習を促します。

②部分的プロンプト

部分的プロンプトは、軽い接触や動作の補助のみ行い、
自発的な動きを促す段階です。
例えば先ほどの書字の際、少しずつ形を認識できるようになったら、
手首を軽く触れる程度で、大まかな縦と横の動きの支援のみをしたり、
姿勢を正すよう伝える際に、軽く背中に触れてあげたりなどがあります。
子ども達自身の動作を尊重しながら、必要な補助だけを行うと共に
過度な依存を防ぎ、徐々に自立を促します。

③モデリングプロンプト

モデリングプロンプトは、教師が動作を実演し、
生徒がそれをいて学ぶ方法です。
例えば、美術のデッサンでは鉛筆の使い方も少し変わってくるため、
持ち方や使い方について実際に絵を描きながら見せたり、
理科の実験では、試験管の持ち方や液体の注ぎ方などを、
実演して見せたりなどがあげられるでしょう。
言葉だけでは伝わりにくい動作を視覚的に理解しやすいよう実演し、
模倣を通じて正しいフォームや動作を学習させる、
少し難易度が上がった指導法と言えます。

④ジェスチャープロンプト

ジェスチャープロンプトは言葉を使わずに、指さしや手の動きで
指示を出す方法です。①から比較して支援が明らかに少なくなっています。
例えば、椅子に座って欲しいとき、椅子に向かって指さしを行ったり、
よく聞いて欲しい時には、耳に手を当て集中して聞くことを伝えたりします。
非言語的なコミュニケーションを強化することが目的ですが、
言語を理解する前の段階の子ども達にとっては、
直感的に伝えることができるとも言えます。

⑤空間的プロンプト

空間的プロンプトは、いよいよ教師はほぼ何もしません。
生徒の物理的な配置を工夫して、適切な行動をうながすようにします。
つまり環境の工夫ですね。
例えば、体育などで、ジャンプの動きを練習する際に、
脚の位置をマーキングしたり、
学習をするスペースを指定しておくことで、
時間になったら自分から机を動かして勉強の準備をおこなったりがあげられるでしょう。
環境を変えることで、学習しやすい状況を作り、
言葉の指示無しでも、行動を自然に誘導できるよう仕向けていきます。

身体的プロンプトの注意点

身体的プロンプトを行う上で、注意しなければならないことがあります。
ここまでの文章を読んでもらっておわかりの通り、この方法の最終目的は、
『生徒の自立』にあります。
そのため、少しずつ支援を減らしていくことが大前提なのですが、
切り替えどころが分からず、過剰な直接的プロンプトを行う方がいらっしゃいます。
子どもがかわいいと、つい手伝ってしまいたい気持ちが出てくるのは、
よくあることではありますが、そういう行為に不快感を感じる人もいます。
生徒の快適さと尊厳を尊重し、触れる前には、「手伝ってもいい?」など、
本人にわかる言葉をかけて、適切な場面を見極めて行うことを心がけましょう。

まとめ

今回は、特別支援教育に携わっていれば、日常的に行われている、
『身体的プロンプト』について話をしました。
今まで雰囲気で行っていた方も、こう言う風に定義づけされていることを知り、
適切なアプローチを児童生徒に行うことができるようになるのではないでしょうか。

今回も見ていただきありがとうございました。
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