波風を立てたくない・・・
こんにちは、トクです。本日もお読み頂きありがとうございます。
今回は、「波風を立てる」事について書いてみたいと思います。
以前は、まったく気がつかなかったのですが、私の言動の根底には「人間関係に波風を立てたくない」という心理があるようです。
それを気づかせてくれたのが、心療内科の主治医です。
それでは、「波風を立てたくない・・・」のお話の始まり始まりです。
「波風を立てたくない」この一言に、私の性格と苦しみの原因が詰まっているような気がします。もう7年前に他界した父の、最後の3年間は寝たきりでした。寝たきりの状態で自宅で介護をしていました。
父の主治医からは、介護施設に入所されることを勧められましたが、肝心の父が「うん」と言ってくれません。父の主治医からは、「家で面倒を見てあげようと言うあなたの考えは立派だが、このままでは、あなたの家族が潰れてしまいますよ」と言われていました。
確かにその通りで、生活のすべてを、父の介護に合わせなければなりません。どこかに出掛けても食事の時間やオムツ交換の時間には家に帰らなければなりません。
先が見えない介護は辛いものです。次第に、軽い介護うつ状態になって来ました・・・。
心療内科の主治医に相談した時に「あなたは、なぜ、お父さんの面倒を見ているんですか?」と質問されました。
「兄は一人娘と結婚して、嫁さんの親の面倒を見なければいけないので・・・」「弟も嫁さんの親の面倒を見なければいけないようなので・・・」そう答えたのですが。(3人兄弟の真ん中です)
主治医はさらに質問してきます。
「なぜ、お兄さんと弟さんに協力を頼まいのですか?」「あなた達家族だけで介護しなければならない理由は何ですか?」
私が「兄の嫁さんに色々と頼んでも嫌な顔をされるので・・・」「弟に無理を言うのは可哀想だし・・・」と答えたのですが。
「なぜ、嫌な顔をされると頼めないんですか。弟さんに無理を言うのがなんで可哀想なんですか?あなたも無理をしているでしょう?とさらに質問してきます。
最後の方は言葉に詰まってしまいました。
しばらくの沈黙の後、主治医は「あなたが心の底から思っていることは何ですか?」と質問してきました。また、しばらくの沈黙の後、「波風を立てたくないから・・・」と答えると。
主治医は「そうです。それなんですよ。あなたが苦しんでいる理由はそれなんです。あなたは、すべての事に対して波風を立てたくないと思っている。そして、その為に自分が我慢をしている。それを直さないと何も解決しませんよ」と言いました。
考えて見ると、私が、パワハラを受けて、うつ病を発症した時ともそうでした。相談した上司に「我慢をしてくれ」と言われて我慢をしたのですが、あの時も、これ以上波風を立てたくないという気持ちがありました。
波風を立てて、上司を困らせるよりは、自分が我慢をした方が良い。そう思ってしまったのです。パワハラをした先輩職員に対しても同じです。
パワハラなんか許さない。たとえ先輩であっても、許せないものは許せないと自己主張をしていれば、あそこまでパワハラがエスカレートすることもなかったと思うのです。
ある人に、「お前は空手の有段者なんだから、パワハラした相手なんか簡単に殴り倒せるだろう?なんでそうしなかったの?」と言われたことがあります。
空手をケンカに使うのはご法度です。しかし、自分の身を守る為に空手を使うはOKだと思うのです。この場合にはパワハラ先輩を殴っても良いケースだったと今からしてみると、そう思うのです。
パワハラが親戚の叔母さんの家にまで及んでしまった時には、殴り倒しても良い時期だった。と言うよりも、そうすべきだった、と今は思っています。
もちろん、本気で殴ったら大怪我をさせることになるので手加減は必要だったでしようが。
ここでも、波風を立てることよりも、自分が我慢する方を選んでしまったのです。
実際に市役所内部には、部下が上司を殴り倒した例がありました。上司の横暴ぶりに部下がキレてしまったのです。
この時は、人事課まで巻き込んで大騒ぎでした。暴力は肯定できませんが、この上司を殴り倒した職員のように、波風を立てることを厭わない精神は羨ましいものです。
人間関係においては、波風を立てたくない。それが私のすべての行動の根本にあったのです。それも無意識にです。そして、それが私の苦しみを作り出している。
それを気づかせてくれたのが心療内科の主治医なのです。
この後から、父の介護については、兄弟に協力を求めました。それに、母の介護が必要になった時には、「兄貴たちが協力してくれないなら、俺は、お袋の介護は放棄する」と宣言しました。
案ずるよりも産むが易しで、こちらが強い態度に出ると、向こうはそれなりに譲歩してくれます。
兄も弟も、私が何も言わなかったので、甘えていたようです。
波風を立てる=我儘。と言う刷り込みが私の中にあったようです。実際は、波風を立てる=正当に自己主張する。なのだと思います。
もちろん、波風を立てないような自己主張ができればそれに越したことはないでしょう。しかし、波風を立てないようにする為に自己主張をしないようにする。
それは自分で自分の首を絞めるようなものだと思うのです。
自己主張<波風を立てる
から
自己主張>波風を立てる
そう生き方を変えたいと思います。
これからは職場でも、思い切っり波風を立ててやりたいと思います。(笑)
最後までお読み頂きありがとうございました。