インディーゲームでやってはいけない『機会損失』の話

今回の記事はインディーゲームを開発している人達やパブリッシャー向けの記事です。
そうでない一般の人がこの記事を読んでもただ時間を無駄に消費するだけなので、この記事を読まず同じ時間で他の楽しい事をしましょう。

インディーゲーム開発者やパブリッシャーは読んでおくべき。


<インディーゲームにおける機会損失とは>

ユーザーは興味を持ったインディーゲームについてはまずウィッシュリスト登録(お気に入り登録)をします。
その後は「セールになった時に、値段が納得できる価格なら買う」という事をする人が多いです。

しかしウィッシュリスト登録をしてもらってもセールをあまりやらなかったり、セールの時に値下げ幅が低いとそのゲームは買ってもらえません。

ユーザーの気持ちはその時々でわりと変わり、「このゲームを遊んでみたい」という気持ちもそれほど長く続かない事が多いです。
セールをあまりやらなかったり、セールの値引きを渋るという事は、その間にウィッシュリスト登録してくれたユーザーが気持ちが変わってこのゲームに興味を無くす事になりかねません。
結局それが販売機会の損失を発生させ、自分のゲームの売れ行きを落とす事になってしまいます。

インディーゲーム開発者もパブリッシャーもセールは頻繁に行う事、また値引きも大胆に行うという事を意識しましょう。


<セールでも売れないゲームはもっと値段を下げるしかない>

セールも頻繁に行い、値引き幅もそこそこ大きいはずのゲームが売れないという事は今のソフト数があまりにも増えすぎたインディーゲーム業界では普通に起きてしまいます。
どこのメーカーもわりとこれで苦しめられています。

その場合は「もうちょっと買いやすい値段に下げてみる」というのも検討すべきです。

一例としてインティクリエイツが出しているdragon marked for deathというアクションRPGがあります。
私はswitch版でこれを買っています。

このゲームはここ最近はずっとセール時は2000円という価格でswitchでもPSストアでも売られているのですが、このゲームを遊んだ事が無い人にとってはメトロイドヴァニア系の作品だと間違って思われている節があります。
実際はミッションクリア型のアクションRPGですが。

メトロイドヴァニア系作品のセール時の一般的な価格は1200円から1500円くらいが相場となっているため、「2000円じゃ高いな」と思われてなかなか売れていないのではと思います。
実際にswitchのセールのランキングでも上位にはこのゲームはあまり入ってきません。
ランキングを下まで見ていってもかなり奥の方に沈んでいる事が多いです。

しかしこのゲームはセール時の値段を2000円ではなく1200円くらいに落としたり、思い切って980円とかの1000円を切る大胆な価格にすれば、このゲームの売れ行きはだいぶ伸びてソフト1本あたりの利益が減っても全体の利益は増えるという事になるのではないでしょうか。

このゲームに限らず、「セールで安くしてもなかなか売れない」というゲームの場合、ユーザーの多くに「まだこの値段でも高く感じる」と思われてしまっているのもその一因である場合があります。
ゲームとしての魅力が無いという場合もあるかもしれませんが。

売れないセール価格で今後も同じようにセールを続けてもずっと売れないままです。
それよりも、もうちょっと値下げしていって販売数を増やす事を検討すべきでしょう。



インディーゲームの売れ行きやクオリティアップの方法については過去に連載していた記事でも色々紹介しています。
本一冊分くらいある分量でゲーム開発の際に注意すべき色々な事、販売の際にも注意していかないと売れ行きを減らしてしまう事などをその連載で解説しました。

全記事無料で読めるので、インディーゲーム開発者やパブリッシャーの方は時間がある時に以下のシリーズを少しずつ読み進めていくと良いでしょう。