自慰的創作のススメ<ネガティブ編>
前に投稿した<ポジティブ編>で、自己満足でも創作はつくり手を幸せにする、だからみんな気軽に創作をすればいい、という感じの話をしていました。
上のnoteでは「ポジティブの肩代わり」を紹介して終わっていたので、このnoteではもうひとつのメリット「ネガティブの相対化」について紹介したいと思います。
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ネガティブの相対化
ネガティブな感情に呑まれそうになった時、「それを考えないようにすること」はとてもコスパが悪いです。
なぜならそれは不可能だから。
「今から絶対にパンダのことを考えないで」
と言われてパンダを考えずにいられる人間がいないように、否定的・消極的な形で自分の思考を縛ることはできません。
なので、「考えないようにしようと思うせいで逆に考えてしまう」というループを時間が解決してくれるまで延々繰り返す羽目になります。それでは時間が勿体ないし、結局同じことをぐるぐる考えるので脳も心も疲れてしまう。
それが嫌なので、ぼくはネガティブな感情が溜まった時はそれを徹底的に見つめて、何かしらの形で外に吐き出してしまうようにしています。
現実世界でネガティブを爆発させてしまうと色々と良くないことが起きますが、自慰的創作の中でそれを爆発させる分には誰が傷つくこともありません。
また、自分のネガティブを注ぎ込んでつくったものを後から見返すと普通に引いてしまうので、比較的すぐに冷静になれます。
南海キャンディーズの山ちゃんは、”復讐ノート”というのを作って「いつか絶対殺してやる人間とその人にされたこと」をメモするのが習慣だそうですが、極端に言えばそう言う感じです。
「形はなんであれ、ネガティブを一度煮詰めて外に出す。そうするとそれを後から見て相対化できる」
これがネガティブな自慰的創作のミソです。
具体的には下のような感じです。
今見るとだいぶ狂気を感じますが、それくらいの方が効果はある気がします。
「たくさん殴られる人」
殴りたいほど嫌な思いをさせられた時、実際に殴ることはできませんが、創作の世界でそれを実現するとだいぶスッキリします。
「とても怒っている人」
やり場がない怒りは、それをさらに誇張して描きます。自分より怒っている人を見ると、逆に冷静になれたりします。
「えらそうな人」たち
愛想が悪い人や偉そうな人に不快な思いをさせられた時も、嫌悪感と風刺を込めてそういう人たちを描くだけで多少気が晴れます。
恥ずかしいのでこれで終わりますが、同じような感じで泣きたい時にはボロボロに泣いている人を描くとすこし落ち着けたりします。
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最初にも書きましたが、絵でも、文章でも、音楽でもなんでも、そしてそれが下手の横好きでも、「つくること」にはそれ自体に確かな効用があります。
ぐるぐる回るネガティブで頭がいっぱいになってしまった時は、ぜひ自慰的創作に手を出してみてください。
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