稼げる発明者になるためには ~個人発明家編~
背景画像は「儲かってお金が降っている」それとも「お金が無くなって飛んでいく」どちらに見えるんでしょうか?
個人発明家は、上手く行けば、莫大なお金を手にするでしょう。しかし、別の記事で記載したように、「特許」を取ること自体は、特許庁からお金はでないので「飛んでいく一方」です。
企業に勤めている社員でもないので、会社からの報酬もありません。
それでも、人生一度は「特許」で一山当ててみたいですよね!
では、「稼げる発明者になるには ~社員編~」で記載した、
4つのパターンの対価設計のうち、③と④を本気で狙って行きましょう。
※①と②は発生しない。
①特許出願時に報酬が支払われる
②特許登録時に報酬が支払われる
③登録した特許を実際に商品に実装させ、その商品が売れた場合に報酬が支払われる
④登録した特許を使って他社にライセンスを行う
この③と④が成功する確率を上げるには、どういう発明をすることが大事になるでしょうか?
スマートフォンを題材にしたとして、
案1:「凄くスマートフォンの処理速度が速くなる発明を考える」
案2:「凄くスマートフォンの本体が軽くなる発明を考える」
案3:「新機能をスマートフォンに追加する発明を考える」
どの発明がスジが良いでしょうか?
答えは、、、、
案3です!
理由:
案1は、処理速度という性能の差は、直ぐに追い越されます。また、発明の特徴が、内的なCPUの選択や、プログラムのアルゴリズムの問題になり、特許の売り上げ寄与度が分かり辛いです。
案2は、素材やコストの問題が絡むような内容になり、簡単に個人でどうこうできる発明ではなくなります。
案3は、今までにはない「付加価値」を提供することになり、この「付加価値」がエンドユーザに受け入れられるものであれば、その「新機能」を「特許」で独占実施権を得ることにより安定した売り上げが見込めます。
また、その新機能にエンドユーザが増えたのであれば、「新機能」の「特許」の売り上げ貢献度の高さが明確に示すことができ、特許をライセンスしたときのライセンス料率も高額に設定することが可能になります。
案1や案2のような発明のネタは、極力スルーしましょう。
企業で務めている場合は、発明のネタがイマイチであっても、出願と特許査定の報奨金は得られるので、知財部員を攻略できるなら案1や案2のような発明でも良いですが、個人の場合は先ず、狙わない方が良いでしょう。
もちろん、案3のような発明が簡単に狙ってできるかと言われたら、そう簡単にはできないでしょう。ただ、意識をし続けることで、発明のネタが徐々に変わってきて、辿り着ける可能性が上がります。
「スペック」だけが売りの製品は、現実社会においても、直ぐ置き換わっていますよね。3年前のPCやスマートフォンを買う人は、価格差が相当ない限り、先ずほぼ買うことはないです。
特許というものは、特別な付加価値を実現する機能(技術思想)を狙い、付加価値の下落を阻止する効果があります。
よって、最初の「付加価値」がしょぼいと、どうにもなりません。
しっかり、ビジネス(エンドユーザのニーズ)を見据えて、発明者の独りよがりにならないように気を付けて、発明創作活動に勤しみましょう!