ナレッジワークHRでは、週次定例の冒頭5分程度で「Leader's memo」という小噺をしています。社内外にも少し自己開示の範囲を広げてみようと思い、ライトにnoteにも収めていきます。
#4は『迫力』というテーマです。
はじめに:「迫力」がリーダーの勝敗を分けた
ナレッジワークも組織が大きくなってきて、リーダーシップの濃淡が出てくるようになってきました。
2024年は社員数も100名を越えて、多くのチームで新たなリーダーシップの萌芽が求められ、そのプレッシャーに苦しむメンバーも、飛躍的に成長するメンバーもおり、ナマモノとしての組織の鼓動を強く感じ始めた一年でした。
自分はというと、残念ながら器用なタイプでもなく、リーダーシップを発揮する正念場だと思う日の前は眠りも浅く(苦笑)、成長痛に嘆きながら、どうにか生き抜いたなぁという感覚です。今年もずいぶんと周囲に助けてもらいました。ありがとうございました。
そして、客観的に、リーダーとして組織を率いて成果を出せた人、出せなかった人を対比していると、様々な振り返りができます。その差を一言で評するならば、リーダーとしての「迫力」が勝負を決めたように感じられます。
自身の配下のマネージャーにも「迫力を付けよう」と偉そうに伝えていたのですが、あまりにも感覚的で乱暴なアドバイスだったので、「迫力」がなぜ必要で、何を指すのかを少し言葉にしてみました。
Why:なぜリーダーに迫力が必要か
迫力が何なのかはさておき、迫力あるリーダーがいると、組織の基準がグングンと引き上がり、行動のレベルとボリュームが引き出されているように思います。
逆に迫力がないリーダーの下では、各個人が自身で基準を置き、自分が心地よい範囲での行動を重ね、組織拡大に合わせたコミットメントの低下により組織力が縮小均衡していきます。また、迫力がないから周囲のチームにも力学を働かせられない。チームおよび周囲からのプレッシャーを押し返せず苦しむこともあるでしょう。
What:迫力とは何か
迫力のあるリーダーを観察していると、自分にも他人にも高い水準で期待を掛けているように思います。ただ、言うは易しで、体現するのは難しい。
「柔和」:他人にも自分にも期待しない
「孤高」:自分には期待するけれど他人には期待しない
「傲慢」:他人には期待するけれど自分には期待しない
「迫力」:他人にも自分にも期待する
他人に期待すると、「傲慢」に陥るリスクがあるから、「柔和」や「孤高」に流れていく。他人に期待するのはとても勇気がいります。
「他人に求めるのが苦手です」という言葉はよく聞くけれど、得意な人なんていないのではないか。その苦しさと向き合って克服した人が「迫力」のあるリーダーになっているのだと感じます。
How:迫力への道とは
他人に期待しないといけない。けれど、他人への期待が自分への期待を上回ってもいけない。自分への期待が51だとしたら、他人への期待を49で抱いてこそ、迫力あるリーダーです。
自身の持ち場を全力で全うし、自信をもって他人に持ち場を全うしてもらえるように期待をかけられる。素晴らしいリーダーを見ているとそんな迫力があります。
最後に:イネーブルメントカンパニーとして
「迫力」とか「期待」と書くと、なんとも表現が強く、不安な感情が沸き起こります。僕はビビりなので、そう感じます。
ただ、ナレッジワークはイネーブルメントを「個人の成果の創出や能力の向上」と表現していて、イネーブルメントを通じて「できる喜びが巡る日々を届ける」ことをミッションとしています。
「できる(=成果や能力の向上)」を自分や他人に期待することは、ナレッジワークにおいては希望に溢れた行動のはずです。僕個人は、そう捉えると、自分や他人に期待を少しだけ上乗せして求められるようになった気がします。
2025年のテーマは「PERFORMANCE FOCUS」。
もっともっと自分にも他人にも期待する組織にしていきたいという願いを込めて、この「迫力」というテーマを選んでみました。
2025年にどんな期待を自分に掛けようか思いを巡らせながらこの年末を過ごしたいと思います。
おわり。