28歳、ボルトと過ごす日々 1
はじまりは、小学5年の時の健康診断だった。
市の健診センターで撮った背部のレントゲン。要精密検査のカテゴリーに振り分けられ、市内の整形外科で「脊柱そくわん症の疑いあり」という診断が下された。
両親も私も、そんな初めてのことにとまどいを感じたのをハッキリと覚えている。
(確かに、肩の高さも長さも微妙に左右差があったり、走ったり激しい運動をしたりしたら、肩甲骨近くの背骨が痛くなるのが気になっていた。)
整形外科の先生から、神戸に脊柱そくわん症に詳しい医者がいることを教えてもらい、両親とともに神戸市名谷の神戸医療センターへ向かった。
そこから、私とコルセット、ひいてはボルトとの長い共同生活が始まることになろうとはつゆ知らず。