プロのさじ加減。
一年の計は元旦にあり、というけれど、元旦に、「今年はこれを叶えよう」なんて強く願うことなく生きてきた気がする。みんな何かしら目標をたてて生きてるのだろうか?
しかし、今年はちがった。
元旦どころか、仕事納めの翌日の12月26日には、2021年に叶えるべき目標のために動き出したのだ。
目標とは健康なからだをつくること。
長年の運動不足に加え、コロナ禍によって春からの続いているリモートワーク(でおやつが増えたせい)で着実に脂肪の厚みは増し、体力は落ち、健康診断でも過去最悪の内容が告げられた。
これ以上醜くなる自分自身を見ていられないという一心で、パーソナルトレーニングに通う決心をした。
「背中トレーナー」を名乗る専属トレーナーは、数々の健康的な美背中を競うコンテスト(そんなものがあるのも知らなかった)で優勝や入賞をしている人。パーツごとに筋肉を鍛えるノウハウを持ったプロだ。
きっと私のたるんだ背中も、たるんだおなかも、たるんだ二の腕も、たるんだおしりも、とにかく全身引き締まったボディになれるはず。
あとは自分次第。気合い次第だ。
初回のトレーニングは、ゴツいベンチプレスマシンを横目にストレッチばかりの地味な45分。ランジやワイドスクワットなど、自分でもなんとなくやったことのある運動の連続で、最初は物足りないかなー、なんて思っていた。
でもここからがプロの仕事。
「もうちょっと、ここで肩を下げて」
「この時に膝を外向きに押し出して」
「みぞおちを見ながら筋肉を意識して」
ちょっとしたアドバイスのたびにピンポイントでテンションがかかり、プルプル震える。
気がつけば中盤からはうっすら汗をかくほどだった。
この「ほんのちょっと」が、ネットで調べて我流でやるのと、プロにお金を払って習うのとの大きな違いだ。
アマチュアとプロの仕事の違いは、もしかしたらほんのちょっとなのかもしれない。
でもその「ちょっと」のさじ加減ひとつが、大きな結果の違いになり、プロと呼ばれ、対価をいただける価値となる。
というわけで、今年はプロの指導のもと、からだを鍛える。
まずは月末にある健康診断の再検査で、いい結果を出すことが目標だ。
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