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【Q&A】特許の出願書類を書くときに最も意識すべきこと

(Q)弁理士さんにお願いすることなく、自分で特許の出願書類を作成します。
出願書類の書き方で意識することはありますか?

(A)一般的には、特許公報などで、弁理士の書き方を参考にするのがいいでしょう。

<補足>
さらに、私見でいくつかアドバイスします。

たしかに、特許公報などで弁理士が書いた出願書類は、参考になります。
しかし、一見すると、小難しい表現で記載されていることも多いでしょう。

弁理士が使う表現には、なんらかの意図があることがあります。
このような場合に、その意図を理解することなく、単に形式的に参考にするのはよくありません。


そこで、別の観点から、いくつかアドバイスです。

特許の出願書類を書くときに最も意識すべきことは、「明確さ」です。
つまり、あいまいさを生じさせないように書くことが最も重要です。
あいまいさのない確実な権利にするためです。

読みやすさもある程度大事ですが、明確さの方が重要です。
特許の出願書類は、小説や論文ではありません。

また、文章の流れについても、あまり過敏になる必要はありません。
例えば、判例や、そうそう拒絶理由通知もそうですが、述べたいことを流れでさらっと述べてしまう文章がありますね。
しかし、特許の出願書類は、これではいけません。

特許の出願書類は、特許権の権利範囲を定めるための、一種の法律文書です。

こういう言い方もできます。
特許の権利範囲は、出願から審査を経て、特許になるまでの間に、補正により変わることがあります。
特許の出願書類は、「補正のために必要となるであろう事項を過不足なく記載しておくもの」という言い方もできます。

逆に言えば、将来的に補正の根拠とならないような事項は、記載する必要性が低いとも言えます。
あまりこういうことを言う人はいないかも知れませんけど、私なりにそういう感覚はあります。

ちょっと難しくなったので、話しを戻します。

出願書類を明確なものとするためには、まず適切な日本語を使うことです。
具体的には、句読点を適切に使う、一文には複数の事項を盛り込まない、修飾語と被修飾語の関係を明確にする、主語と動詞を適切に対応させるなどです。

以前別の記事で書きました「素敵な女性のマフラーの巻き方」
こういうあいまいな表現は使わないことです。

また、もっと言えば、本来、出願書類の書き方(体裁)は、自由です。
例えば、箇条書きを多用してもいいですし、矢印など記号を用いてもいいですし、目次や見出しを設けても構いません。

いかがでしたでしょうか。
あまり文書の書き方のことを書くと、このnoteが読みにくいときに、自分の首を絞めることになりますね。
この辺にしましょう。

最後までお読みくださりありがとうございました。

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●元ブログ(+αの情報あり)

https://www.tokkyoblog.com/archives/26151365.html

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東雲特許事務所(しののめ特許事務所)
弁理士 田村誠治(元特許庁審査官)
【東京都港区新橋】【東京都中央区八丁堀】【東京都北区田端】
【稀有な経歴】特許技術者→特許庁審査官→特許事務所運営

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