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奈良時代最後の教え子と「振り返りジャーナル」

数日前。

奈良時代、最後に担任をした教え子から「先生なら、これからどんな質問する?」と連絡があった。

短大で小学校教員の免許を取るために進学を目指しているらしく、送られてきたのは志望動機の文章だった。

「私が小学校教員を目指したきっかけは…」と僕のことをあげて書いたらしい。

いやいや、もっとちゃらんぽらんやったぞと思いながら、小っ恥ずかしくなりつつも読み進めていく。

そこには、「生徒が意見を言いやすい環境を作ったり、生徒の意見をしっかり取り入れたりする先生で」と書かれていた。

これに対しても、いやいやほとんど聞けてなかったと思うぞ、だってさ…と数名の顔と思い出すだけで胸がきゅーっとなる苦いエピソードの数々が浮かんでくる。

とはいえ、少なからず彼にとってはそういう先生であれたんだなと素直に受け止めることにした。

ちなみに、当時漢字が苦手だった彼がめちゃくちゃ漢字使って書いているのには感動した。笑

そしてその時、同じくらいのタイミングで、「振り返りジャーナル」本の増補改訂版が届いた。

「振り返りジャーナル」は、奈良で初任の頃から、かれこれ7年は続けてきた実践。

ここ数年はいろいろあってやれてなかったのだけど、ちょうど著者の校長岩瀬とオフィスで「あのさあ、振り返りジャーナルをちゃんとやり直そうと思っていて〜」と立ち話をしていた矢先のことだった。

ちょっと落ち込む出来事があり、自らを省みて、大切なことを改めて一から積み上げていく気持ちでやらないと危ういなと思っていたタイミングで、ふと、「振り返りジャーナルだな」と思い立ったのだ。

そんななかで手に取った本書は、当時、わけもわからず原実践を一からそのまんまなぞるようにして愚直に取り組んでいた初任時代からのことを思い出しながら読んだ。やっとちょっとはわけがわかってきたと思う。

この一冊で、目的からやり方まで、はじめ方からおわり方まで、積み上げ方から立て直し方まで、具体から抽象まで…実践の端々を、その全体像を一挙に掴めるだろう。

そういう意味では、ゴリさん本の中でも有数のゴリさんらしい本だなと感じた。

そしてさらに増補改訂を経て、実践知の量というか幅?質というか密度?がバージョンアップしていた。まだ明らかにならない問いも投げられている。

冒頭の彼が、もし仮にこのまま小学校の教員になったとして、初任者としてスタートしていくときに、真っ先におすすめしたい本は間違いなくこの一冊だと思う。大事なことが複合的にぎゅっと詰まっている。

振り返りはもちろん、子どもの声をきくこと。それを毎日、全員とやる。そして、そこから授業をつくり直していく。

僕も、初心に戻って、そこから徹底的にやり直したい。

同時に、もっとその先のことも考えながら…

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30代になったばかりのぼく、「とっくん」こと片岡利允が、「きょういく」と「はたらく」にまつわる、日々の気づきや関心ごとについて綴っていく雑…

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