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クラシック音楽は文化的か
クラシック音楽というジャンルは衰退しているということが良く言われます。
私もいちファンとして、体感的にそう感じるところがあります。
(市場規模などのデータはなかなか見つからず、、、)
衰退しているとすればなぜでしょうか?
それは「文化的でないから」だと考えます。え、逆じゃない?
「文化的なもの」とは何でしょうか?
2つの方向性から説明ができそうです。
一つ目は、お上品なものという意味。
日常会話で「文化的」と使うときは、このケースが多いのではないでしょうか。
コンサートホールで演奏されたり、美術館で展示されているようなものですね。
しかし、この定義は一面的な見方に過ぎないと思います。
二つ目は、一つ目とは逆にボトムアップで育まれたものであるという説明です。
人間が自然とのかかわりや風土の中で生まれ育ち身に付けていく立ち居振る舞いや,衣食住をはじめとした暮らし,生活様式,価値観など,人間と人間の生活にかかわることの総体
生活感のある定義だと思いませんか?
民衆の日常生活の中で育まれてきたものというイメージです。
私は、こちらの方がより文化の本質を現しているように思います。
クラシック音楽はキリスト教文化の影響下で発展してきたジャンルです。
日本人にとっては、そのままでは作品のコンテクストや意味を理解できません。
にも関わらず、現在のクラシック音楽業界は楽譜を忠実に再現することが目的化してしまっているように思います。(プロアマ問わずです)
音楽は生活の手段として進化したものです。手段を目的化するのは、本末転倒です。
オーケストラが演奏していれば文化的なのでしょうか?
偉い作曲家の書いた作品を再現することが文化的なのでしょうか?
私はそう思いません。
場所・時代共に隔たったところから輸入されたジャンルであるということを強く意識し、
作品の意味を再解釈したうえで日常生活に関連した形で社会に提示される必要があると思います。
(その意味で、「教養」が必然的に要求されるジャンルなのかもしれません。→過去記事)
偉そうなことを書いておいて恐縮なのですが、
いちファンとして、クラシック音楽が社会からより受容され、勢いづいて欲しいと思いこの記事を書きました。