【ビジネス書を読む時間がない若手金融会社員・就活生向け!】クリティカルシンキング9
前回に引き続きクリティカルシンキングについて記載していきたいと思います
本日は、「因果関係の把握」について記載したいと思います
前回、状況を分析するために分析対象を正しく、きめ細かく把握する視点について考えてきました
そこから、その分析対象がなぜそのような状態になっているのか原因を見極めるために、影響を与える要素をどのように紐解き、認識していくかを考えていきたいと思います
ビジネス上の問題を解決するためには、最初に因果関係を正確に把握し、何が問題の原因であるかを考える必要があります
その後、問題の原因を取り除くか、何か新しい要素を作り出して別の結果を導くというステップを踏んでいくことになります
因果関係を正確に見出すことで、問題の本質により迫れるようになると思います
因果関係(「原因とそれによって生ずる結果との関係」)とは何か
因果関係と言える条件
①時間的順序が正しいこと
時間軸上において、まず原因があり、その後に結果があることを言います②相関関係(「一方が他方との関係を離れては意味をなさないようなものの間の関係。」)が存在すること
相関関係とは、一方が変われば他方も変わるような関係を言います③第三因子が存在しないこと
2つの事象に相関関係があると思っても、実は第三因子があり、その第三因子が2つの事象に影響を与えていた、という点に注意が必要ということです
因果関係の見極め
2つの事象に因果関係があることを確認する際は、2つの事象をそれぞれX(原因)とY(結果)として、次の3点がクリアされているか確認します
①Yが起きたすべてのケースにおいて、Xが存在する
②Xが存在しないときに、Yが存在しない
③他の条件は同じ
但し、ビジネスの世界ではデータの制約等もあり全データを分析することは困難となる場合も考えられるため、8割方正しいと言えるまで推量することが大切です
因果関係を考えるステップ
①考えられる要素を具体的に洗い出す
1つの要因で満足することなく、1つの要因から関連するその他の条件を考え、さらにまったく違う条件の要因群がないか考えることで、具体的に要因を洗い出し、そこから時間軸の変化や特に影響の大きい要因に絞り込んでいくことが有効である②「Aの原因はB」と考えた所で止まらず、「ではBの原因は何?」とさらに考えてみる
なぜ?を掘り下げることで、有効な打ち手に繋がる確率が上がります③そこからさらに因果の要素をつなげ、構造化することでその関係性やその影響度を把握していく
・事象を相互につなげることで因果関係を図示化することで、事象の分析に役立てることが可能です
・「まずは粗くつくってその後に細かい部分をつなぐ」「最後に重要なところを抜き出す」点がポイントになります
※原因が結果を生み、その結果がまた原因になる因果関係を「にわとりーたまご」と言います
例:売上高と広告支出:売上高が増えると予算が増えて広告支出が増えるとも言えるし、広告支出が増えるとその効果が表れて売上高も増える
いかがでしたでしょうか
本日は、因果関係の把握について記載しました
次回以降もお楽しみに!