【ビジネス書を読む時間がない若手金融会社員・就活生向け!】クリティカルシンキング6
前回に引き続きクリティカルシンキングについて記載していきたいと思います
本日は、「論理展開のチェックポイント」について記載したいと思います
論理展開のチェックポイント
論理展開を検討する際、幾つか留意点があります
以下6点となりますので、夫々記載していきます
間違った情報
隠れた前提
論理の飛躍
ルールとケースのミスマッチ
軽率な一般化
不適切なサンプリング
1. 間違った情報
どれだけ論理展開が適切であっても、その中に誤った情報があると説得力の弱いものになってしまいます
常に、「何か変だな」と感じたら、「True?(本当か?)」を確認することが重要です
2. 隠れた前提
特に演繹法を用いる際に注意が必要となります
演繹法では、ルール(一般論)を元に、観察事項から結論を導きます
この際、ルール(一般論)を省略してしまうと、その前提がない人にとっては、なぜその観察事項から結論が導き出されるのか分かりません
前提を明確に相手に伝えることが重要です
3. 論理の飛躍
省略が不可欠な演繹法の論理展開により起こり得るもう一つの落とし穴が、「論理の飛躍」です
①論理展開は間違っていないが、途中が省略されているため、疑問を抱く
②省略された部分の論理展開が納得できない
以上①②が陥り易いポイントです
②では、蓋然性の低い命題を全てに当てはめてしまうことが事例として挙げられます
(例えば、「糖分を多く取ると、糖尿病になる」という前提を置くとすると、それは何%の人が当てはまるのか?の検証が必要であり、検証のない状態で前提としているのは納得性がない、という点に繋がりかねます)「どこかが変だ」という感覚を持ったら、直ぐに検証し確実な命題をもとに展開されているかを確認する必要があります
4. ルールとケースのミスマッチ
観察事項から結論を導く際に、本来そこに当てはめるべきではないルール(一般論)を当てはめてしまう例です
ルール(一般論)の前提条件をさらに掘り下げて考えてみることで、誤りに気付くことができると考えられます
5. 軽率な一般化
帰納法を用いる際に落とし穴として注意が必要な事項となります
複数の観察事項から結論を導く際に、事例の観察数が少ない状態で結論を出してしまっていないか、サンプル数は十分か、留意点となります
勿論、必要なサンプル数は例示できないが、ビジネス上納得感のある説明を付けられることが重要となります
例えば、
①ドイツ人を社長にしたA社は業績が悪化した
②B社で抜擢されたアメリカ人社長は他の取締役と対立し、すぐに辞任した
⇒①②を踏まえ、「日本では、外国人経営者をトップに据えるのは上手くいかない」
という例では、事例が少ないと言え、自分の先入観も相まって結論を出してしまっていると言えます
6. 不適切なサンプリング
こちらも帰納法を用いる際の注意点となります
複数の観察事項から正しい結論ではなく、誤った結論を導いてしまうという点です
観察事項以外にも未観察事項が複数あるために、正しい結論を出せていないという状態と言えます
サンプル全体の一部分だけを見て、結論を出していないか、という点をもう一度チェックすることがポイントとなります
いかがでしたでしょうか
本日は論理展開のチェックポイントとして、6つの留意点を記載しました
次回もお楽しみに!