青虫の生き様から、変化との向き合い方を学ぶ
1か月ほど前から、引越しを検討し、どの地へどんな条件で引越しするのか、夫婦で意思確認しながら進めてきたはずが、
物件の内見が決まった今朝、
「やっぱり、気おくれする・・・」と言い始める夫。
夫が言うには、引越し先の場所に対して気おくれする、ということだったのですが、よくよく聞いてみると“変化そのものへの恐れ”が、あるようでした。
引越しとか、転職とか、結婚とか、昇進とか、
たしかに、ポジティブなことであっても、その“変化”を受け入れるには、多少なりとも勇気や覚悟が必要。
でも、でも、でも、ずっと意思確認してきたじゃん!
「今更どうしてそんなこと言う!?」と荒ぶる私。
そう、私の中には、早く変化(引越し)したい・・・!、という
“変化への焦り“があったのです。
***
以前、買ってきたカブの葉についていた、青虫のことを思い出した。
洗っても張り付いていたので、うっかり、包丁を入れるところだった。
見た瞬間は、「ひいっ!!」 と嫌悪感をいだいたが、
畑で収穫され、店頭に並び、我が家の冷蔵庫で数日すごし、
最後の水道の水攻撃にも負けず、まな板に到達するまでの道程を想うと、
「いやあ~よく生きのびたなあ」
と感心してしまい、私は、青虫を羽化するまで育てることにした。
ちょうど味噌のプラスチックケースが空いたので、そこを青虫の家にした。
蛾かモンシロチョウの幼虫か、見分けがつきませんでしたが、
出来れば、モンシロチョウ希望・・・ と思いながら、青虫の成長を見守りました。
冷蔵庫で冷やされていた青虫は、はじめは静かでしたが、すぐに調子を取り戻し、カブの葉をせっせと食べ、
食べてはウンチ、食べてはウンチ、もう食べながらウンチ・・・てな感じで、
本当にシンプルに、生きるためのことだけを黙々と繰り返していました。
そこから1週間ほどした夏至の夜、
青虫が、頭をふんふん左右に振っていました。
「なんだ?今日はやけにノリノリだなあ(笑)」
と笑っていると、壁面に張り付いて動かなくなってしまった。
あれ、調子悪いのかしら・・・ と思い、検索すると、
青虫が、サナギになる準備に入った、ということが分かりました。
みるみるうちに、サナギらしく変身していく青虫。
おお・・・不思議。
サナギの中では、体のほとんどすべてが溶け、全くはじめから再構築して蝶になるそうです。
なんと激しい天地創造が繰り広げられているのでしょうか!
「やっぱ蝶になるの恐い」と怖気づいたり、
「早く蝶になって外に出たい!」と焦ってしまったり、
そんな青虫はいないんだろうか?と、人間目線で感じてしまう。
しかし、彼は、淡々と着々と、サナギとして1週間をすごし、
完璧なタイミングで、ある朝、美しいモンシロチョウとなり、この世に誕生しました。
「お誕生、おめでとう!!」
思わず、そう声をかけたくなるような、生命力みなぎる姿。
外に放つと、風にのって、意気揚々と飛んでいきました。
***
ああ、私も早く、この家を飛び立ちたい。
でも、じたばたせず、ごちゃごちゃ考えたり、怖気づいてる夫と戦ったりせず、ただ時が満ちるのを待ち、流れに身を任せていれば良いんだ。
青虫の生き様を思い出し、私の荒ぶる心は、ほっと落ち着いたとさ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、また。
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