感性をひらく美術館。
美術館に行くのはもちろん好きなのだが、満員電車のようにぎゅう詰めで、自分の好きなだけ、眺めたい距離・角度から、じっくりと、作品と対話できないような混雑した空間は苦手だったりする。
しかし、今日、仕事終わりにたまたま、このポスターに惹かれて訪れた「菊池寛実記念 智美術館」は、非常に素晴らしい美術館だった。
こちらは、現代陶芸作品を中心として取り扱う美術館で、場所は港区虎ノ門。
都内で生まれ育ったのに、はじめて存在を知る。
撮影禁止のため、写真の掲載はできませんが、展示空間はもちろんのこと、入口から展示室にいたる隅々まで、こだわりが散りばめられているのが分かり、まずこの空間に入るだけで、凝り固まった感性がほぐされていく気がした。
展示室は、作品が最も美しく見える光や配置、同線、静けさのおかげで、日常の頭の中の忙しない雑念はどこかに消え、作品一つ一つをしっかり鑑賞することができた。
あまり陶芸作品について詳しく無いのですが、鑑賞したなかでは、「栗木達介さん」の作品が好きでした。他の作品も、非常に良かったです。
私は平面しか創作しませんが、陶芸などの別ジャンルの作品であっても、刺激を受けますし、自分の創作意欲にも火が灯ります。
こちらは、あまり大きな美術館ではないので、鑑賞時間は30分程度で大満足できる。
私は、むしろ、これくらいの規模感の方が体力的に嬉しいと感じる。
鑑賞後は、美術館内のサロン茶楓(サフウ)で、
静けさと整然とした庭園を眺めながら、シードルをいただきました。
智美術館を訪れ、感じた。
例えば、神社でいう参道のように、
日常の忙しない空間から、作品世界に入っていくための“感性をひらく”場としても、美術館という空間は機能しているんだと。
今日は、おもいがけず、たくさん感性を肥やすことができて、よい一日の締めくくりになった。
非常におすすめの美術館です。
最後までお読みいただきありがとうございました。それでは、また。
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