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再会して再開する、M10-D

ライカはずっとMPを使ってきた。根は真面目な性格のせいか、20代の終わり頃、ずっと敬遠していたものを手にとった。写真を仕事として扱う一人の人間として、写真自体を生み出す機械に関しては誰よりも熟知していなければならない。基本のライカを使えずしてカメラマンは名乗れないだろう。そんな過剰な思い込みもあったと思う。そして僕が好きな写真家は様々なカメラを使うタイプの人が多かったことと、35mmという写真の伝統、あるいは写真の父としてブレッソンやロバート・フランクの影響ももちろん大きい。

それから仕事のシステムを完全デジタルに切り替えて、昨年Qを導入した。

ハイクオリティのレンズ交換不可なミラーレス。センサーの色づくりや、ボディの質感からライカの精神は十分に感じられた。オートフォーカスも早すぎて、きゅっとくっつく感じが癖になる。そしてライカトーンで動画も撮れる。

ただ明らかに、”今まで使用してきたMとは全く異なるもの”であること。

それが撮影と、撮影される写真にどれほど大きな影響を及ぼすか、身をもって知った時期でもあった。

M8からデジタルになっていて、友人に借りたり、店頭で試したりとデジタルのMについては常に触れてきたように思う。M-Pが出たころ、導入を考えた。それは僕が使用していたフィルムのMPと近いコンセプトだったから。

ただ、やはり分厚い。

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