Leica M10-D の描写性
カメラの描写性能はボディよりもレンズによって決まる、ということは多くの撮影者の間で異論のないことだろう。それはどのカメラでも基本的に変わらない。
ライカが他のカメラと違う点がひとつある。それはイメージセンサーに合わせて新たなレンズを開発するのではなく、レンズに合わせてイメージセンサーが開発されていることだ。
60年以上も同じマウントのレンズが支障なく使えるのは、M型レンズに合わせてセンサーがチューニングされているということが大きい。
それはM型以外のモデル、S, SL, Q, CLでも変わらず貫かれている。
Leica M10-D, summicron50mm
M10-Dに関しては、ライカPMDのステファン・ダニエルいわく、「CCDセンサーに寄せたM9ライクなトーン」にチューニングされているらしい。
確かに吐き出されるDNGファイルは、ハイライト側の粘りが強く、シャドウもしっかり沈みコントラストが高く、ライカ特有のウォームな雰囲気をまとっているように思える。
とは言え、m9のように後処理しづらい感じでもなく、トーニング/レタッチ派にも受け入れられそうなレンジがある。
処理エンジンは Leica Maestro Ⅱ、24 x 36mm のCMOSイメージセンサーを積んでいる。
フルサイズで往来のM型のサイズ感ということが、他のメーカーには無い優位性がある。そろそろフジやリコーあたりが、あのサイズ感でフルサイズを搭載してきそうな時代だが、ライカが長い間35判でM型レンズと、フルサイズセンサーのマッチングを経験してきたところに、道具として使う安心感がある。
僕に関して言えば、レンズはもっぱらズミクロンだ。MPのフィルム時代から、50mmを愛用している。ズミクロンに関しては別に後述したいと思う。
デジタルカメラを使っていると、あるいは購入するとき
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