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脱成長、脱労働

Tokimaru Tanakaのニュースレター (#4 July 6, 2024)号からの抜粋記事となります。


少し前に読んだ、ジェイソンヒッケルの「資本主義の次に来る社会」から、脱成長について考えてみる。この本では、資本主義が民主的かつ合理性をもとに自然と出来上がったのではなく、一部の権力をもつ人々に意図的に作られたものであることを歴史の流れの中で示しつつ、現在の人類の喫緊課題である環境破壊を止めるためには、資本主義の次のシステムを模索しなければならないということが書かれている。社会は豊かになり、モノも金も十分溢れているのに、格差は広がり、貧困で困窮している人々がいるのは、一部の富裕層が世界の富を独占しているから。成長を目指さず、有り余る富を再分配することによって、食料は分配され、貧困は無くなり、労働は減り、そして現在の生活レベルも維持されるというもの。

この思想は単なるユートピアに聞こえるかもしれないし、実現には多くのハードルがある。しかし僕らは、資本主義の次に来る社会を考え続けて、小さなことから実行しなければならない。そうしないと環境の悪化を発端に、どんどん世界は悪い方向へ進む。いや、もう実際に進んでいる現在進行系の問題である。

同時に、小さく個人的なレベルで考えてみる。肉体は日々衰えていく。ヨーガを行って身体は柔らかく、確かに深まっていく中でも、老化は誰にでも日々着実に進む。肉体はとっくに脱成長フェーズに入っているが、経済的にはどうだろうか。

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