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2024前期授業のふり返り

非常勤講師として

 今年度より、鹿児島国際大学の非常勤講師を務めております。
 担当している科目は、「合唱」と「合唱指導法」。音楽科の学生さんを前に、合唱についてアレコレ偉そうに語ったりしているわけです。
 初めての授業であった2024年度前期について、自分のためにも記録を残しておきます。

「合唱」


 合唱の授業。こちらは音楽科の必修であり、教職科目ということもあり、音楽科1年生がメインで、少数の上級生が加わり13名ほど。男女バランスが悪く(男声は2名!)、予定していた曲の多くが使えず困りました。聞けばそもそも音楽科に男性が少ないらしく、目の前の環境でどのように行うかに考えを巡らせた前期でした。
 教員を目指す学生さんもいらっしゃるわけで、クラス合唱的な混声3部合唱曲はもちろん扱うのですが、そればかりでは良くないという考えだったので、2名の男声にはテノールとバスをそれぞれ担ってもらう曲も多々。懸命に歌ってくれたおふたりには本当に助けられました。

「合唱」で扱った楽曲はこちら


 ・いざ立て戦人よ
 ・草原の別れ(大中恩)
 ・おんがく(木下牧子)
 ・みんみん(松下耕)
 ・どじょうだじょ(松下耕)
 ・今、ここに(松下耕)
 ・Ave Maria(T.L.Victoria/4声)
 ・大切なもの(山﨑朋子)
 ・地球星歌(ミマス)
 ・Londonderry Air(周藤諭編)

 改めて書き並べてみると、突貫工事な感があるなと反省しています。
 パートバランスなど学生たちの現状と照らし合わせながら臨機応変に対応した、と言えば聞こえはいいですが、まだまだ浅かったなと反省しています。
 もちろん取り上げた曲は、私にとって魅力的な楽曲たちばかり。私が一番楽しんでいたかもしれません。
 このほかにも、ウォームアップとしてパートナーソングやカノンに触れたり、学生にも時折指揮してもらったりしながら、一員として歌うだけでなく、できるだけ多方面から合唱に触れてもらったつもりです。最後まで受講してくれた皆さん、お疲れ様でした。

「合唱指導法」


 その名の通り、こちらは「合唱指導」の方法について学ぶ授業。受講している学生は皆、将来、指導者・指揮者として合唱団の前に立つ可能性のある方々。鹿児島の最年少合唱指導者を15年くらいやっている?私ですが、次に続く勇者を育む機会かもしれないということもあって、帯を締めしめ実施したつもりです。
 受講してくれたのは上級生6名。うち男声1名とやはりのパートバランスでしたがこれはもう仕方なし。指揮法の基本からはじめ、いくつかの曲を通じて、学生には実際に何度も指揮と合唱指導を実践してもらいました。少人数でしたが一人一人がとても熱心に取り組んでくれたので、全員が確かに合唱指揮が上達し、感情に訴えるだけでない指導ができるようになりました。さらにはウォームアップに使えるカノンなどもたくさん扱ったことで、視野の広い合唱指導が導入から行えるようになっていることを期待します。

「合唱指導法」で扱った楽曲はこちら


 ・いざ立て戦人よ
 ・草原の別れ(大中恩)
 ・夢の世界を(橋本祥路)
 ・大切なもの(山﨑朋子)
 ・どじょうだじょ(松下耕)
 ・てぃんさぐぬ花(女声版/信長貴富編)

 一年目ということもあり、「合唱」の授業と曲目をいくつか重ねながら様子を見て、学生6人に実践してもらう時間を取る分、曲数は少なめになりました。特に「てぃんさぐぬ花」と「草原の別れ」は、学生たちにたくさんの学びを提供してくれました。
 男女バランスの悪い少人数アンサンブルで、選曲の難しさがありながらも充実したのは、学生たちの熱意に他なりません。彼らが合唱指導を奥深い世界だと感じ興味を持ってくれたからだろうと思います。

教えるということ

 「人に教えることが一番の学びになる」というような言葉を(曖昧)聞いたことがあリます。前期2科目を実施して、改めてそのことを実感しました。
 人に伝えるためには、自身が理解していることはもちろん、言語化して伝えられるほどに頭の中が整理されていなければならないですものね。曖昧な物言いをしてしまい反省したこともありました。自分の弱点も実にたくさん見つかりました。
 未来ある学生さん方は、教員を信じて受講し耳を傾けてくれているのですから、もっと責任を持って準備せねばと思う夏休みです。
 後期は9月末から。どんな曲を題材にしようかな。本当はもっとクラシカルな名曲にも触れたいのです。今度は内情がわかっているので、もっと踏み込んだ選曲ができそうです。頑張ります!

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