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鹿児島県おかあさんコーラス第45回合唱祭

3年ぶりの開催

 2022年10月7日、鹿児島県おかあさんコーラス合唱祭が、3年ぶりに開催されました。
 鹿児島のおかあさんコーラス連盟に加盟している合唱団にとって、年間の活動の中心といっても過言でないくらい大切なイベント。毎年宝山ホールのステージで歌えるこの機会に向けて、日々練習を重ねています。
 世界が新型コロナウイルスの猛威に襲われてから、毎年開催を検討するもあえなく延期・中止を繰り返し、ようやく今年は開催となりました。

対策を講じながら

 リハーサルや更衣はなし、マスク着用での演奏、会場への出入りのタイミングなどは緻密に組まれた上で運営されていました。制約が多い中での実施でありながらも気持ちよく出演することができたのは、運営の方々が懸命にそして朗らかに奔走して下さったおかげです。ありがとうございました。

ようやく得た発表の機会


 私は指揮する2団体で出演しました。コールモンタークと、グリーンハーモニーいしき。両団ともコロナ禍では初めてのステージ。念願の機会となりました。

コールモンタークと

 コールモンタークは、結成40年の老舗団体。コロナ前には24名ほどいたのですが、コロナをきっかけに長年歌っておられたベテランの多くが退団や休団を選び、現在は12名。これがどれだけ大きなダメージか分かりますか。とんでもないことです。それでも歌うことを諦めなかった勇者たちと、今できる精一杯の演奏に取り組みました。
 演奏したのは、
  鈴木章子作詞、北川昇作曲、女声合唱組曲「いのちの旅」より
  「いちょうー落葉」
  牛尾良子作詞、松下耕作曲、女声合唱とピアノのための「たおやかな詩」より
  「くちなし」
 ピアノは妻の黒木沙織が務め、季節や香りを感じる2曲にチャレンジしたのでした。特に、コロナ禍の活動と共にあった「いのちの旅」の楽曲をようやく披露することができました。
 片倉淳先生のあたたかい講評を拝見しても、楽曲の持つ素朴さやさりげなさを感じて頂けたようで嬉しく思っています。久々のステージにも関わらず堂々とやり切ったモンタークの皆さん。さすがの肝っ玉でした。

グリーンハーモニーいしきと

 グリーンハーモニいしきは、2019年からご一緒するようになりました。伊敷団地にて少数精鋭?で頑張るおかあちゃんたち。数年ご一緒していますが、コロナ禍でステージをたくさん失ったことで、実はまだ一度しかステージ共演していないのです。コツコツ歌い続け、ようやく念願の機会に辿り着いたのでした。私が引き継いでからは、合唱のために作曲された「合唱曲」に懸命に取り組んできました。中でも私の敬愛する作曲家・寺嶋陸也先生の美しい女声合唱曲を大切に歌ってくれています。
 今回演奏したのは、
  鈴木敏史作詩、寺嶋陸也作曲、鈴木敏史の詩による6つの合唱曲「朝顔の苗」より
  「朝顔の苗」
  女声合唱とピアノのための4つの歌「風になりたい」より
  「風になりたい」
 ピアノはお箏奏者でもある本藏理恵先生。本藏先生の奏でる繊細な音色は寺嶋作品ととても相性が良く、楽曲と合唱団の魅力を引き立ててくれるのです。
 いしきの皆さんはとっても緊張の面持ち。宝山のステージに立つのが初めてという方もあり、私との共演経験もまだ少なく、何より久し振りのステージ、堅くなるには充分でした。講評やお客さまの感想を聴くと少人数ながら丁寧に演奏できたことが分かるのですが、多くの団員も私も緊張で思うように演奏できなかったという自覚があり、反省が残ったステージとなりました。(後日連盟から届いた録音をみんなで鑑賞、思ってたより良いね、ホッとしたなんて話にもなりましたが)

「空気」をつくるということ


 いしきの皆さんが非常に緊張して萎縮してしまったこと、この点は私に大きな責任があります。皆さんが緊張するのは当然なのです。その上で安心して歌うことができる空気を作るのが、私の仕事。それができませんでした。私もどこか緊張していたのかもしれません。たくさんのお褒めの言葉をいただきましたが、本当はもっとできる合唱団。団と楽曲の魅力を存分に伝えられなかったことが悔しいのです。

 夏のコンクールにこけけと挑んだ時も、審査員の先生から後日談で指摘をいただきました。「登場してから、音出しや振り始めまでの時間が長く、空気が重く感じられた。(その時のこけけは優しいまたは愉快な曲を歌うのに)」。これは、制限時間に余裕があったので、穏やかに落ち着いてと思って丁寧に取り組んだだけのつもりだったのですが、そのことが空気を妙に重くしていた、楽曲に似合わないように感じた、というお話でした。

私の課題


 私の課題なんて挙げればキリがありませんが、夏のコンクールに続いて今回の反省も合わせると、「ステージ上での空気づくり」に大きな課題があるのかもしれません。これからどんな曲を演奏するのか、どんなステージなのか、その場にふさわしい空気を作り、演奏者にのびのびと力を発揮してもらう、そして観客に届け喜んでもらう。まだまだな部分なのだと思います。大いに反省し、少しづつでも前進してみせます。

ステージ復帰おめでとう!

 両団とも、そして私自身にも課題はたくさんですが、それはステージに立つ勇気を持って、チャレンジしたからこそ得られたもの。また次への糧になります。
 このコロナ禍でも歌うことを諦めなかった両団の皆さんが、ようやくステージライトと拍手を浴びることができたことが、本当に嬉しいのです。ステージ復帰、おめでとう!ここからまた、グングン!ズンズン!歌い続けましょう♪

 運営に奔走して下さったおかあさんコーラス連盟の皆様、あたたかいメッセージを下さった講師の片倉淳先生にも心から感謝申し上げます。

 もっと成長して、また来年、このステージで!



 



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