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【ジジイが乗ってる気分…】病院で助けを求めたらラジオ体操を処方された女の29日目

体が重い。なんだろう、この感じ。絶対に何かが乗っている。イメージするなら、まるで背中に子泣きじじいがしがみついて、オギャーオギャーと泣いているような感じだ。そんな重さが私をずっと圧迫していて、眠りが浅くなり、いつも眠い。仕事中でも、少し間ができれば、すぐにでも目を閉じて眠ってしまいたい衝動に駆られる。


昼休みに少しでも寝てしまえば楽になるのだろうけど、そう簡単にはいかない。吸入が待っているからだ。吸入が終わるころには、あっという間に昼休みが終わってしまう。体感的に、昼休みがものすごく短く感じるのはそのせいだろう。まるで時計の針が、私が休む暇なく回り続けているように思える。


「ああ、誰か、この子泣きじじいを引き離してくれないかなあ…」


そんなことを心の中でつぶやきつつも、現実には自分でどうにかするしかないのだ。それがわかっているだけに、余計に重く感じるのかもしれない。私に取り憑いている子泣きじじいを追い払う手段は、自分の努力しかない。ああ、情けない…。


結局、頼れるものはラジオ体操しかないのだ。今はそれしか私を救う方法はないと信じて、ラジオ体操を続けるしかない。子泣きじじいを完全に引き剥がすのは無理かもしれないけれど、せめて泣き声だけでも黙らせることができたらいいな。ラジオ体操がその役割を果たしてくれることを、心の底から願いながら、今日も体を動かすのだ。


でも、正直なところ、「なんとかしてくれ…」というのが今の心境だ。ラジオ体操をやるたびに、あのじじいはますます重くなっているような気がしてならない。けれど、今はそれしかない。子泣きじじいと私の戦いは続いているのだ。


そんな感じで今日もまた、私は体の重さに耐えながらラジオ体操をする。いつか、この子泣きじじいが黙る日が来ることを信じて。



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