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【ラジオ体操開始!】病院で助けを求めたらラジオ体操を処方された女の14日目

とうとう月が変わった。新しい月のスタートだ。これまで準備してきた計画を、いよいよ実行に移すときがやってきた。そう、今日はラジオ体操を始める日なのだ!


私は意気揚々と立ち上がった。以前に計画を立てた通り、ゆったりとしたリズムのスローテンポ【リラックスラジオ体操】をダラダラとこなすつもりだ。心のハードルを限りなく低く設定し、とにかく「できたら良し」と思って始める。これで完璧なはず。無理をせず、リラックスしながら体を動かすことが大事なのだ。私は自信満々だった。


だが、その自信は、ものの数秒で粉々に崩れ去ることになる。


《その1》通常のリズムに慣れている私の体には、ゆったりとしたリズムは意外にだるいという問題が発生した。ラジオ体操の本来のリズムよりもゆっくりなので、3分ちょっとの体操が約5分近くかかる。頭ではわかっていたが、やってみると予想以上にだるく感じる。体を動かし始めて1分も経たないうちに、何だかイライラしてきた。これではリラックスどころか、逆にストレスが溜まるのではないかという不安がよぎる。


《その2》何が悪かったのか、YouTubeの動画が謎に5回も止まるというトラブルが発生した。電波状況のせいなのか、手を振り上げた瞬間に動画が止まり、リズムが完全に狂う。まるで「やる気を削ぎに来ているのか?」と疑いたくなるほど、タイミングが悪い。これが5回も続くと、だるさがさらに倍増し、ますますイライラしてしまった。


《その3》想像以上にしんどいという現実に直面する。何とか最後までラジオ体操をやり遂げたが、息が切れてしまった。ラジオ体操なんて簡単なものだと思っていたが、これが意外にも体に負担がかかっていたらしい。心拍数を測ってみると、113まで上がっていた。これがラジオ体操なのかと驚くほどの有酸素運動になっていたようだ。普段あまり体を動かしていない私にとっては、十分にしんどい運動だった。


終わった瞬間、私はぐったりとしたまま座り込んでしまった。心の中では「これからレベルアップなんてできるのだろうか?」という不安が渦巻いている。ラジオ体操を侮っていた私に、現実が容赦なく襲いかかってきたのだ。


それでも、これが新たな挑戦の始まりだということは変わらない。最初はしんどいかもしれないが、続けていけば少しずつ体も慣れていくはずだ。呼吸トレーニングと同じように、積み重ねることで自分の体が変わっていくのを信じたい。最初の1歩が一番難しいのだ。だからこそ、この1歩を踏み出した自分を少しだけ褒めてあげたい。


それにしても、ラジオ体操ってこんなに大変だったんだなぁ。これからどこまで続けられるか、正直不安だらけだけど、やるしかない。今は一歩一歩進んでいくしかないのだ。



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