【今日は休みだ…】病院で助けを求めたらラジオ体操を処方された女の57日目
朝からどうにも体調が優れなかった。起きてみるものの、頭はぼんやりとしていて、体は鉛のように重い。やる気というものがどこか遠くに行ってしまったようだった。
本当なら今日は接骨院に行く日だった。さらに、午後には楽しみにしていたイベントも予定されていた。それなのに、私はすべてをキャンセルすることにした。キャンセルのボタンを押すとき、「これでいいのだ」と自分に言い聞かせる。それが今日の私にとって最善だと信じたかった。
結局、1日中布団と友達になることに決めた。枕に顔をうずめ、毛布に包まれていると、不思議な安心感があった。窓の外から聞こえる車の音が、なんとなく心地よく感じられた。いつもなら「何かしなきゃ」と焦る気持ちが湧くところだが、今日はそんな気力すらない。ただ、ゆったりと時が流れるのを感じていた。
途中、少しだけ本を開いてみたが、すぐに眠気に負けて目を閉じた。まるで布団が「今日は何もしなくていいよ」と優しく包み込んでくれているようだった。「こんな日も必要だよね」と、自分を納得させながら、ただただのんびりと過ごした。
それでも、ラジオ体操だけはした。体を動かすことへの抵抗感はあったが、いつもの音楽が流れ始めると、自然と体が動いていく。軽く伸びをし、肩を回し、ゆっくりと体をほぐしていくと、不思議と少しだけ気分が晴れたような気がした。
「明日はきっといい日だ。」
そう信じながら、私はまた布団に戻った。今日という1日を休息に使えたことが、きっと明日の元気に繋がるはずだ。布団の中から見上げた天井は、どこかやわらかな光に包まれているように見えた。