試着旅でパンドラの箱を開ける
前回↓の続きです。けどこちらだけでも大丈夫です。
あらすじ
試着旅で可愛い服を着る度にはしゃぎ舞い上がってた私。しかしいざ「買うか?」という段階になると価格以外のことで しゅん⋯となりがちだった。その理由が分かってしまいそうでぞわっとしている。
「スカートではなくパンツの理由は何ですか。」
半年振りに再会を果たしたワイズのパンツか、試着して脱ぎたくないほどのノワールのチュールスカートか。頭を抱えていた私に、めのうさんが問いかけた。そう。今回の目的はパンツだったはずなのに、目が行くのはスカートばかりだった。
<手持ちがスカート3枚に対してパンツが1枚しかないから。そしてスカートは内1枚を手放す予定で、両者の数を同じ枚数に合わせたいから。あと、秋冬でスカートだとタイツを履くのが億劫だから。>と答えた。
本当のことだけど、理由はこれだけじゃない。これまで試着した、「可愛いスカート」を選ぶのを躊躇した理由は他にもある。コンセプトのような、「カッコいい」ではないから。なんだけど。
⋯⋯そもそも、コンセプトをカッコいい路線に決めた理由はなんだっけ。分からなくなってきた。
そして、あまり思い出したくないことを思い出しそうな気がした。慌てて思考を止めた。体力的にぐったり疲れてしまったのもあって、帰りの電車はほとんど寝て過ごした。
ーーー
コンセプト
<クールで情熱的な孤高の風景写真家>
私にとって、「カッコ良いい」そのものだ。
何でカッコ良いを目指してるの?
舐められたくないからだよ。
何で舐められたくないの。
…………。
頭の整理がつかないまま、試着旅の翌日このようなツイートをした。(※長い)
本当は、このコンセプトを決める時に気付きかけてた。けど、「カッコ良いって好きだし、憧れるから。」と、「憧れ」で気付かないふりをした。
「可愛い」服を着て 舐められること、馬鹿にされることを怖がって鎧を纏おうとした。心無い言葉に振り回された結果ではなく、自分が好きで選んだ方向だと思い込ませた。
でも本当はまだめちゃくちゃ怖がってた。「お子様」だとか、「色気がない」とか、「もっと色気があったら手ぇ出しとったのに。」とか、「高校生?え!?中学生!!??」(※23歳だよ)とか。
もうこれ以上、心無い言葉で傷つきたくない。もう何も言われたくない。ちょっと怖いくらいのメイクとファッションをして、そんな人たちを一蹴し、本当に仲良くなりたい人だけ本当の私を知ってくれればいいと。
あぁぁぁぁそうだよぉぉぉぉ「好き」と「憧れ」が10割で「カッコ良い」を選んだわけじゃないんだよぉぉぉぉぉぉ!!!!十分傷付いたからもういいだろぉぉぉぉぉ!!!!もう此れ以上傷付きたくないって耐えかねてただけなんだよぉぉぉぉぉ!!
……試着旅がきっかけで、まさかこんなにもカッコ悪い自分に気付くなんて。
そして↑の長文ツイートに対して、仲良しのガールズ3人からリプをいただいた。泣いた。久々にガチでだばだば泣いた。
私は常に努力不足で、過去の自分と比べてそれなりに努力出来ていたとしても決して認めず、「まだまだ、もっと」と身体壊すまでやり続ける。そしてようやく初めて「頑張れてたんだな。」と気付く。身体壊してからじゃ遅いんだよ。0と10しかない生き方、どうにかしたい。ガールズの言葉で気付いた。私、努力出来てたんだ…。そう思ったら涙が止まらなかった。
もう一人のガールズの言葉でまた気付く。「色気が無くて芋臭い私」よりも、「面と向かって『色気が無い』などと言う人」の方がよほど問題だろう。そもそも色気が無くたって芋臭くたって 親しくもない人間がとやかく言う理由にならないのだ。何故気付かなかったのか。「具体的にどこがいけなかったのか」ということばかり考えて必死になってた。…私悪くないじゃん!!!!(衝撃)
そして3人目のガールズより。私が好きな「耽美」の中に「可愛い」も「カッコ良い」も両方あって、どちらか選ばなくて両方取っても芯は通ってる…?そして系統に明確な線引きはない…?
あ、いつの間にか、無意識にファッションや目指す方向を「可愛い」と「カッコ良い」に 二極化してしまっていた。そんな単純なことじゃないのに。どんな人だって、「可愛い」か「カッコ良い」の一言で表せる魅力じゃないのに。一人一人みんな違う良さがあるというのに。大事な、根本的なことを思い出した気がする。
整理しよう。
私は、可愛い服を着てた頃 舐められがちだった。今になって思えば服が原因ではなくノーメイクやノーヘアセットが原因な気もするが⋯。いや、だからって舐めた態度する方が悪いんだけど。
可愛いは好きだけど、その当時のように心無い言葉を浴びて傷付きたくなかった。もう同じような思いをしたくないから、カッコいい服を着て、強く見せて鎧を纏おうとした。カッコいい服も試着で初めて似合うことに気付き、好きになっていた。
⋯⋯。どんな格好をしてたって失礼なことを言う人はいる。なら、自分の好きな服を着てる方がずっと良い。振り回されない、芯を持った人間になりたい。私に自信をくれた、服たちに恥じないような生き方をしたい。
⋯⋯オチの付け方が分からなくなってしまった。
以上、試着旅での過去一の気付きの話でした。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました✨
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