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2020/09-12

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年男の終演
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#物語

-ねずみの師走-

どうやらいまの棲み家を 年明けには 引き払わなければならなくなりそうだ。 そうなると 好物のチーズのことばかりを考えてもいられず、 かと言って他の町にも よくない細菌が蔓延しているという噂を聞きつけ、 にっちもさっちも行かなかくなった。 ただ元はと言えば、 現在の住まいを変更しなければいけない とは思っていたのだ。 時期がいくぶん早まっただけのことである。 「どこへ移動しようか」 ひとりで町を歩いて考えてはみるけれど、 あまりよい考えが浮かんでこない。 何も浮かんで

-ひつじとねずみ-

ひつじとねずみと言っても、 ひつじの方が若い。 しかし、 この町ではひつじの方が先輩で ねずみは仕事の基本から色々と ひつじの背中を見て学んできた。 なぜそうしたのかと言うと、 その方が効率的だと思ったからだ。 ひつじはあまり口うるさく 他人に諭すタイプではなく、 もっと言ってしまえば ”傍らにヒト無きが如し” という態である。 本来は群れをなして生きる品種なのに。 それでも、周りの後輩たちは このひつじのやることに付いてきた。 やはり、その方が手っ取り早いと 感じた