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大学生×伝統野菜 飛騨美濃伝統野菜『春日豆』を学び味わう

 東海学院大学管理栄養学科の伝統野菜プロジェクトチームの学生です。今まで暑い日が続いていたのがうそのように涼しくなって、秋らしい日。今日は岐阜県各務原市の大学から西へ1時間、岐阜県揖斐川町春日地域に到着しました。そこから、伊吹山へ向かう細い坂道をどんどん上へのぼっていくと、携帯の電波もつながらない、道の終点に。地図上にももう道がない。そんな伊吹山の麓で飛騨美濃伝統野菜『春日豆』が栽培されていました。

滋賀県と岐阜県の県境 伊吹山の麓にある『春日豆』

『春日豆』は未熟なさやで食べても、成熟した豆で食べても美味

 『春日豆』は、揖斐川町春日地域を中心に、自家採種した豆を播き、古くから栽培されているつる性の豆のことで、種をもっていっても他の地域ではうまく育たないそうです。6月頃に種を播いて10~11月に未熟なさやや成熟した豆を収穫するそうです。成熟した豆もおいしいそうで、さやと豆の両方が楽しめる伝統野菜なのだそうです。
 『春日豆』は、鞘が赤紫や黒い縞模様で豆がまだら模様のものと、鞘に縞模様がなく豆が白色のものがあるそうです。筋がないので鞘ごと食べられるため、塩ゆでにして食べたり、味噌和えやおひたし、天ぷらにして食べても美味しいそうです。さらに鞘ごと乾燥させてから豆を取り出した乾燥豆は、水に戻してから金時豆のように煮て食べるのだそうです。

『春日豆』の感想豆と煮豆
とてもおいしかったです!ごちそうさまです。

鳥獣被害と氷雪雪崩の被害・・・そして虫の被害が深刻

 『春日豆』のお話を聞いている間に鳥のような鳴き声が・・・なんと鹿の鳴き声なのだとか・・・初めて聞きました。夕方になると人間に帰れと言って鳴くのだとか・・・。
 『春日豆』の畑の周りも鹿よけの柵が張り巡らされています。鳥獣被害もかなり深刻です。さらに、2年ほど前に伊吹山で起きた氷雪雪崩が木々をなぎ倒し、『春日豆』の畑一帯も大被害を受けたのだそうです。今でも大きな木がなくなってしまったため、土砂や水が流れ出易くなり・・・そのたびに『春日豆』の畑も大きな被害を受けているそうです。

鹿よけの柵で覆われた『春日豆』の畑
氷雪雪崩の起きる前は大きな木で覆われていたそうです

 さらに、今年の夏は気温が高く、長雨など・・・気候変動の影響で、虫の被害が深刻で、ヨトウムシのような害虫が豆や茎にまで入り、見つけるたびに切り取っているけれど・・・被害が深刻です。

虫の被害も深刻

『春日豆』守っていきたいという生産者の方の思いを知る

 携帯の電波も届かない伊吹山麓で『春日豆』を生産するのは、氷雪雪崩や鳥獣被害など畑に山道をのぼってきて作業することも、本当に大変なことだと思いました。
 現在『春日豆』を出荷している方は10名ほどいらっしゃるそうですが、この地区で昔から大切に育てられた伝統野菜『春日豆』を守り、伝えたいという思いでやっておられるそうです。この地区以外に種をもっていっても『春日豆』ではなくなってしまうこともあって、どうしても先祖から受け継いだこの土地で生産を続けたいという思いで生産されていることを知りました。

『春日豆』料理 どれもおいしい!
『春日豆』の天ぷらも揚げていただき、ありがとうございます。
『春日豆』の料理を『春日豆』の畑で味わえるなんて感激です!
全部おいしくいただきました。

『春日豆』のおいしさを伝えたい

 私たちも『春日豆』の畑で、『春日豆』のおいしい料理をふるまっていただき、大感激です。『春日豆』のおいしさに感動です。
 ぜひ、岐阜県揖斐郡揖斐川町の「かすがモリモリ村」に来て『春日豆』のおいしさを味わっていただきたいです。

記念撮影!

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